「じゃあよく見てて」

ん?見る?
鼻先が触れ合うくらい近くで囁かれた。
言葉を発する前にキスされて、それがあんまり深くて流される。
やっと息継ぎしたら、また顎のとこ噛まれた。
「もうっ…」って頭だけ上げると、まーくんがジリジリと下がっていきながら、いたるところに口付けていくのが見えた。

……え。
これ?これを見てろってこと?

鎖骨のあたりを過ぎ、胸の先に到達しそうなところで、両手で顔を覆った。
だって何されるかわかってるもん。

「あ、こら。見ててって言ったろ!」

まーくんに両手とも引き剥がされる。
いや、無理ムリ無理。そんなのハズくて見てらんない。ちょっと抗ったけど許してくれるわけもなく、むしろこれみよがしに歯をたてられた。
「ひゃっ」
身体の奥底がムズムズする。
くすぐったく感じていたのはなんだったの。
執拗にイジられて息があがる。

ようやく解放されてホッとしたら、おへそを舐められて「ひゃっ」再び。
そのままさらに下がっていくから、たまらず腕で目を隠した。

「だからぁ」

気がついたまーくんが戻ってくる。俺の手をそっと掴むと、指を一本ずつ口に含み始めた。
うわわわわ!
食べられてるみたい…。
なんかゾクゾクするんですけど。

そういや昔、まーくんが俺の手のこと、
「クリームパンみたいで可愛い。食べちゃいたいくらい」
みたいなこと言ってたのを思い出した。
ええぇ、ほんとにこういう事だった!?
食べるって…
実はエロイのかも?


顔が熱い。
大人しくなった俺に満足したのか、まーくんはまた下がっていった。