ヤバい。
普段通りゆうくんがふらりと部屋に来るかもしれないのに、なんだか盛り上がった気持ちが収まらない。
まーくんに至っては、そのキケンな状態自体にコーフンしちゃってる感ありありで。
いや、バレたらほんとにまずいんだよ。
ヤバいヤバい言ってるくせに、2人して階段を上がってくる足音がしないか聞き耳を立てながらのさわりっこ。

部屋でこっそり自分でスるのとたいして変わらないシチュエーションなのに、2人だとなんでこんなに違うんだろ。
まーくんにされてるってだけで、どんどん出そうになるヘンな声こらえるのに必死だし。
まーくんのに触ってると、こないだのことが頭をよぎって全身ゾクゾクが止まらないし。
ヤバい。ヤバ過ぎる。
階段の音を聞きのがしでもしたら完全にアウトだというのに。



ダメだ俺。
流されるのに慣れてきてるのか、だんだん感覚がマヒしてきてる…。







ゆうくんは上がってこなかった。
けど、キャパ越えのドキドキに俺はぐったり。
やっぱこういうの、よくない。
次はもうキッパリ「ダメ」って言わないと。
疲れてベッドに寄りかかって、ため息ついてる俺の乱れた服をまーくんが整えてる。
テストで疲れてるんじゃなかったの。
相変わらず体力あるなぁ。
ぼんやり見ていたら目が合った。


「…なにニヤついてんの」
「え、だってかずもイケたから!」
とりあえず一発はたいとく。

「あのさぁ、そこは俺じゃなくてよくない?自分がどうかが大事でしょうよ」
まーくんは不思議そうに俺を見た。

「かずが気持ちいいかが一番大事でしょ」


……こういうことサラリと言うからさ。
俺はまた流されるんだよな。

ほんと、ズルい。