うちの高校は元男子校だったので、今でもその名残のようなものが結構残ってて。
これから始まる、応援団の歓迎会という名のシゴキは、毎年恒例なんである。
体育館に集められた新1年生は、何も知らされておらず、これから何があるんだろうとザワザワ。そこへ、コワモテの応援団長が現れた。
「1年生諸君!入学おめでとう!」
年季の入った学ラン、長いハチマキ。
周りには竹刀を持った団員たち。
「これから、お前たちには学校応援歌を覚えてもらう!自分らが歌うので、あとについて歌って覚える!いいか!」
新1年生たちは皆何事かと固まり、押し黙る。
「♪学び舎に〜!はい!」
「……まなびや?に?」
「声が小さい!!腹の底から声を出せ!!」
竹刀をバシバシ鳴らされ、怒鳴られ、何度も大声で歌わされる。体育館の出入口は全て団員に押さえられ、逃げることもできない。
みんなビビりまくりで、女子たちなんか涙目だ。これが1時間以上続くんだから。
いや〜もはや今どきのパワハラだよね。
俺は松潤と生徒会から様子見に来てた。
去年は俺もこのシゴキをくらったよ。まーくんにあらかた聞いて知っていたからよかったけど、それでも怖かったもんなぁ。
まあ、いわゆる喝を入れるってやつ?
応援団も怖いのはこの時だけ。
団長の上田君は、1年ダブってる(留年)からまーくんのいっこ上なんだけど、2回目の1年生の時まーくんと同じクラスだったらしい。
顔は怖いけど、実はめっちゃ優しい人。
昨日のカテキョで、このシゴキが話題になった時、しょうちゃんが言ってた。
「あいつはさ、見た目はゴリゴリだけど、大荷物持ったばーちゃんでも見かけようものなら、荷物どころかばーちゃんまでおんぶしちゃうやつだよ」
ようやく1年生たちが解放されて、急ぎ足で体育館から逃げ出していく中、1人小柄な男子生徒がじっと立っていた。
川の流れの中の、ぽつんとある石みたい。
なんとなく目が離せずに見ていると、その子は流れに逆らうように歩き出した。
真っ直ぐ向かった先は上田団長。
「失礼します!」
「…なんだ、おまえ」
「1年A組の西畑です!こんな、こういうやり方は良くないと思います!」
あぁ?って、上田君の目が鋭くなる。
ちょちょちょ…、ヤバいって。
俺は思わず足を踏み出していた。
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またまーくんが出てこなかった…テヘ
嵐さん事が多くてうれしい悲鳴!!
VSもしやがれも、楽しみしかない(//∇//)
あの、抱っこにのちゃんたまんないよぅ♡
お姫様っていうより、僕ちゃんって感じだったけど。思わず抱っこしたくなるんだろうな。
抱っこが似合い過ぎる…♡♡