敬天愛人〜ツキヨミコーディネーターって?〜 | ツキヨミナースmieのメッセージ

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月よみ師、ツキヨミコーディネーターで看護師のmieです。
看護、医療に関連した事、月よみの事、私が今まで生きてきた経験で掴んだ事をお伝えしたいと思います。
このブログが、みなさんの幸せの
きっかけになればいいなぁと思います。


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辞めてやる~!と、
看護師を辞めてから再就職し
都心の総合病院で働いていた時の
エピソードです。

私の担当は、
70代の女性Aさん。
肝臓の病気で、
入退院を繰り返していました。
いつも、優しいご主人が面会に来ます

Aさんが、ある日私に
ご主人の事を話してきました。

「お父さんが最近、
時々具合悪くなって、
意識がなくなるの。
でも、ジュース飲んだら
治るんだよね」

ん?!
それって、低血糖症状?

「糖尿病あるんですか?」と聞くと

「いやいや、血糖値が低いんだって。
B先生に言われたの。
そうゆう時は甘いジュースを
飲めばいいって。
でもちょくちょくなるから心配で」と

え~?!
B先生って、肝臓の専門家。
確かに、肝臓の治療は一流だけど…。
頻回に低血糖になるなんて
これって、
インスリノーマではないか?!
(膵臓の腫瘍で、低血糖を起こす病気)
膵臓に異常があるかもしれない。
と思いました。

「当院は糖尿病外来があるから、
C先生に診てもらったらどうですか?」
と、言うと。

「看護師さん。
それはB先生に悪いからできないよ。
私はずっとB先生にお世話になっていてこれからもかかるんだから。
それに、C先生にかかっている所を
B先生に見られたら、
何って言ったらいいの?」

と、言われました。


まあ、そうだけど…。


「Aさん。餅は餅屋って言うでしょ。
B先生は、いい先生だけど
専門じゃない所はわからない事もあるから、糖尿病に詳しい、C先生に一回かかってみませんか?」
と、言って
B先生と、出くわさないですむ
C先生の外来の時間を探して、
ご主人の外来受診を勧めました。

その後、Aさんは退院されたので
経過を知らないまま、
数ヶ月がたったある日
Aさんが、私を尋ねて病棟に来たのです。

「看護師さん。
ありがとうございました。
あの後、C先生にかかったら、
膵臓の腫瘍で、手術だって言われて、
手術したんだよ。
何だか難しい病気なんだってね。
何時間もかかって大変だったんだよ。」と。

あ~やっぱり~!!
インスリノーマだったんだぁ~!

「それで、
B先生に手術してもらいました」と

そうそう!
B先生の手術の腕は一流なんです。
肝臓専門ですが、
胆・肝・膵は近くにある臓器なので
この部位の手術はB先生の得意分野です。

膵臓の手術は、B先生。
でも内分泌、糖尿病についてはC先生。

同じ膵臓の病気に関わっていても
専門性が違うと、視点が違うんです。

B先生は、Aさんの夫の病名を知って
恐縮されていたそうです。

でもその後、治療はスムーズにいき、
Aさんの夫もお元気になられました。

患者さん、特に高齢の方は
医師=先生=何でも知ってると、思っている方が多いのです。

それゆえに、遠慮して
質問ができなかったり
医師の言葉を鵜呑みにしたり。

看護師は、そんな患者さんと医師の
間にいて、右往左往したりします。

双方の立場を理解したうえで大切な事は、伝えて連携をとる。

正しい情報を伝える事と
コミュミケーションの
大切さを教えて頂いた一件でした。

病院の中なら、
調整役を看護師が担えますが、
病院以外では、
誰がこの役をやるのでしょうか?

医療は細分化、専門化しています。
このような役割は
これからはもっと
必要になると思います。

ツキヨミコーディネーターは
この様な役割を
病院以外でもやって
いきたいと思っています。