冬の空気が白く光った
近づく声にすぐ振り向く


君はいつもより言葉少なくて
大人びて見えた


風がかすかに横切った
足音数えて空見上げると


冷たく澄んだ夜の光が
胸を突き刺した



光に導かれるような
そんな夢を見てたよ
騒ぐ胸を押さえながら
次の言葉を探してる



つなぐ声が胸を躍らせる
並んで歩くこの坂道


歯に噛んだ笑みをこぼしながら
二人歩いていく



時はいつもと変わらずに
音も無く流れていった
何もないこの時間を
胸に刻み続けてた




いつもそこにはあるんだ
きっと見逃してるだけ
いつも何気なくて
きっと気付かないだけで




パレードは西の空へ  流れてゆく 流れてゆく

白い肌 オレンジに   染まってゆく 染まってゆく




陽の落ちる方へ進んで  夕陽は傾いて

終わってく



花の妖精の群れ  宙を舞う 光撒いて

黄昏の街へ   消えてった 消えてった


微笑む横顔は流れて  胸をさらっていく

また一つ 欠けてった



通り過ぎた影を数えて 独り立ち止まる


振り返ると


風だけが


踊ってた



新宿の街を歩く。







ガラス張りのビル。いつ見ても「恐いな」って思う。


地震が起きたら、あれが全部落ちてくるんだって。


わたしは、大事な人を守れるかすごく不安になる。



韓国の沈没船のこととか、昔は「自分とは関係ないこと」って思っただろうけど、今はすごく胸が痛む。


マレーシアの居なくなった飛行機はどうしたかな? もう誰も何も言わなくなった。
大事な人が乗ってたらと思うと、生きた心地しないよね。


守りたいな。



晴れた昼過ぎに あの丘まで行った


この部屋に似合う 花を探しに


誰も居ない 野原の中で


耳を澄ましてた 風の調べに




歩きながら 意味も無いような


言葉を集めて  空へ浮かべた


いつも見てた あの幻は


いまではもう 思い出せない






あの日君が見てた景色は

音を立てて割れて落ちていった

しばらく座り込んで黙ってた

今は何色で空を塗ってるの?






夢破れた 黄昏時


オレンジ色した 涙流して


夜は膨らんで 鳥は帰っていく


見つけた花を 胸ポケットに





一つの花 ビンの中に


澄んだ水を入れて 揺れながら


冷たい風の中 失くした幻と


ここでサイテル 小さな花






遠い日々の記憶 これからも

輝きを失って 薄れてく

残された想いも きっといつかは

こんなにも胸に 穴をあけるんだ






虹色で 川を照らす光


静けさを増した この町で


公園の中  高く幼い


子供の声は 遠ざかってく



遠ざかってく


遠ざかってく





少し曲がった道を歩きました



冷たいアスファルトに猫が転がる



全てのものが優しく見えてきてる



いつもと変わらないこの道歩く






少し曲がった道を歩きました



いつもと変わらないこの道なのに



今日は何だか心地よくて



ヒビ割れた記憶を懐かしんでみる





泣き疲れて眠る夜もあったね


そんな日の空は眩しかったね


傷跡はまだ少し残っているの?


そんな時も顔を上げて、空を見つめてて






凍える夜に君は外へ出た



あたしは君の後ろ姿見てるよ



「大きな絵が描きたいだけ」って



両手に持てるだけの荷物を持って






今日はどこまで歩いてったのかな?


膝を抱えて泣いてるかもしれない


あたしは今もここで膝を抱えて


部屋の外の世界を憎んでるだけ






あたしもドアを開けて歩いてみようかな?


懐かしい日々の想いを描くために


暗く寒い道を歩いてみようかな?


朝が来るまで、日が昇るまで…