助産師とよ

【サプリを飲む前に、どうしても知ってほしいこと】

 

― 鉄不足の前に、〇〇不足かもしれません ―

妊活中、
「とりあえずサプリを飲んでいます」
という方、とても多いです。

でも実は、
サプリを飲む前に、整えてほしいことがあります。

それを知らないまま続けてしまうと、
かえって身体がつらくなってしまうこともあるのです。

 

〇〇不足=たんぱく質不足なんです。

 

 

「胃が気持ち悪くなる」
「なんとなく続かない」
「飲んでいるのに、効果を感じない」

そんな経験、ありませんか?

 

実はそれ、
「鉄が合わない」のではなく、
その前の“身体の土台”が整っていないだけかもしれません。

 

たんぱく質は、
ホルモン・血液・内臓・子宮・卵巣――
身体のあらゆる部分をつくる、大切な材料です。

 

じゃあ、
「お肉を食べればいいの?」
「プロテインを飲めばいいの?」

そう思うかもしれませんが、
答えは No です。

 


たんぱく質不足だと起きること

たんぱく質が不足すると、
まず 胃腸が弱り、消化吸収する力が落ちてしまいます。

だからこそ、
「鉄が大事」と思って
鉄だけを先に入れると、身体がつらくなるのです。

 

妊活さんに、まず伝えたいこと。

「足す」前に「整える」
これがとても大切です。

 


もう少し、詳しくお話しますね。

 

消化酵素の材料は、たんぱく質です。
たんぱく質が不足すると、
消化酵素を十分に作ることができません。

その結果、
食べたものをうまく消化できず、
胃もたれの原因になります。

 

胃もたれが続くということは、
食べたものを消化・吸収できていない状態。

つまり、
消化酵素の材料であるたんぱく質が
さらに身体に入らなくなるということです。

この状態が続くと、
どんどん食が細くなり、
胃もたれの負のループに入ってしまいます。

 

また、
胃腸の壁を作る材料として大切なのは、
たんぱく質と鉄です。

材料が足りないままの胃腸は、
隙間だらけの状態になり、
アレルギーにつながったり、
栄養がうまく吸収されなくなります。

 

だからこそ、
「鉄が大事だから」と
いきなり鉄を入れてしまうと、

・胃腸の不調を起こしやすく
・鉄の吸収率も下がってしまう

ということが起こります。

 

まずは、
消化しやすいたんぱく質をとって、胃腸を整えること。

それが、妊活の土台になります。

 

サプリは悪者ではありません。
ただ、順番がとても大切なのです。

 

 

たんぱく質が足りているか、
鉄分が足りているかは、
採血データだけでなく、
その方の肉質や体の反応からも読み取ることができます。

 

 

 

次は「じゃあ、何から整えればいいの?」をお話ししますね。

 

 

 


妊娠がゴールじゃない妊活ノート
助産師 とよ

 

 


 

助産師とよ

【妊娠中のママの鉄欠乏が、赤ちゃんの夜泣きの原因かも?】

 

よく寝る赤ちゃん。
すぐに起きてしまい、連続して眠れない赤ちゃん。

赤ちゃんにも個性はありますが、
実はこの違いには妊娠中のお母さんの栄養状態が大きく関係していると言われています。

みなさんが将来育てる赤ちゃんは、どちらがいいですか?

 


赤ちゃんは、お腹の中で「鉄」を貯金して生まれてきます

妊娠中、赤ちゃんはお母さんの体から鉄を受け取り、
それを肝臓に「貯金」して生まれてきます。

生まれてからは、その貯金を少しずつ使い、
ちょうど貯金が少なくなる頃に離乳食が始まります。

離乳食で「鉄分を意識しましょう」と言われるのは、このためです。

けれども――
そもそも妊娠中のお母さんが鉄欠乏だった場合
赤ちゃんの貯金自体が少ないことがあります。

その結果、生まれた時から鉄欠乏の状態にある赤ちゃんも少なくありません。

 


実は多い、赤ちゃんの鉄欠乏

「鉄欠乏」や「鉄欠乏性貧血」は、
世界の赤ちゃんの**20〜25%**を占めると言われています。

先進国に限っても、10%以上の乳幼児が鉄欠乏であると推定されています。

特に鉄欠乏性貧血が多い時期は、生後6〜24か月です。

 


鉄欠乏の赤ちゃんに見られる特徴

鉄欠乏性貧血のある赤ちゃんは、

・昼夜問わず活動量が多い
・夜間に起きている時間が長い
・熟睡できる時間が短い
・夜泣きやぐずりが激しい

といった特徴が報告されています。

「寝ない」「育てにくい」と感じる背景に、
実は鉄不足が隠れていることもあるのです。

 


妊娠中の鉄欠乏は、ママにも影響します

妊娠中のお母さんの鉄欠乏は、
赤ちゃんの発育だけでなく、ママ自身にも影響します。

厚生労働省は、
妊娠中は通常の約2倍の鉄分摂取を心がけるよう呼びかけています。

妊娠後期では、1日あたり16〜20mgが目安とされていますが、
WHO(世界保健機関)は、
30〜60mgの鉄分摂取を推奨しています。

 


鉄欠乏は、出産・産後にも影響する

妊娠中の鉄欠乏(貧血)は、

・分娩時の出血が多くなる傾向
・産後の回復が遅れる
・メンタル不調をきたしやすい

といったリスクも指摘されています。

赤ちゃんにとっても、
ママにとっても、
良いことはひとつもありません。

 


妊活中のみなさん。
いま、ご自身の鉄分は足りていますか?

 

ながーい目で見ると、鉄は妊娠に必要な栄養素だけでなく

赤ちゃんの睡眠にも影響します。

 

「妊娠できればそれでいい」ではなく、
その先の妊娠生活、出産、育児まで見据えて。

妊娠がゴールじゃない妊活を、一緒に考えていきましょう。

 

 


妊娠がゴールじゃない妊活ノート
助産師 とよ

 

 

 

※参考:
・WHO「Guideline: Daily iron supplementation in pregnant women」
・日本小児栄養研究会 資料
・国内周産期医療に関する報告 ほか

 



 

【助産師とよ】

「妊娠=ゴール」だと思って、必死に頑張ってきた人へ。

助産師として現場を見てきた私が、そう思った理由を書きます。

 


 

不妊治療をがんばった末に、やっと妊娠できた妊婦さん。

これからは楽しいマタニティライフが待っている、そう思った矢先に、

 

「身体がしんどい」

「イライラしてしまう」

「疲れてしかたない」

 

そんな不調が次々に現れ、切迫早産となり、長期入院を余儀なくされてしまった方がいました。

 

本来なら、パートナーと一緒に赤ちゃん用品を選んだり、出産に向けて準備をするはずの時間。

それが、突然の入院生活になり、不安の中で一人過ごすことになってしまったのです。

 

「やっと妊娠できたのに、こんなはずじゃなかった」

 

涙を流しながら、そう話してくれた妊婦さんもいました。

 


 

私も以前は、

「たまたま切迫早産になってしまったのだろう」

そう思っていた時期がありました。

 

けれど、ケアを続ける中で、ある共通点に気づくようになります。

 

それは、妊婦さんの身体に触れたときの感覚や、採血データから見えてくる状態でした。

 

医療の力を借りて、なんとか妊娠はできた。

でも、本来妊娠を支えるための身体の準備が整わないまま進んできたために、

妊娠を継続する段階で、身体が悲鳴を上げている――

もしくは、ギリギリの状態になっているケースが少なくなかったのです。

 

  • 身体が冷えている

  • 気持ちのコントロールがとても難しそう

  • かなり痩せている

  • 採血データからも、栄養が十分とは言えない状態

 

 

そんなサインが重なっていました。

 


 

私は助産師として、妊婦さんが安産に向かえるよう保健指導を行います。

けれど正直に言うと、妊娠してからでは挽回がとても難しいと感じる場面も多いのです。

 

そしてそのたびに、

「どうして、もっと妊娠する前に伝えられなかったのだろう」

そんな思いが胸に残りました。

 

お産の介助をするだけが、助産師の仕事ではありません。

 

女性がその人らしく生き、

妊娠・出産・育児を通して、人生がより豊かになっていく。

その土台を支えることも、助産師の大切な役割だと私は思っています。

 


 

妊娠したら、次はお産。

そう思われがちですが、その途中で立ち止まらざるを得なくなる方も少なくありません。

 

妊娠を継続することには、想像以上のエネルギーが必要です。

安産のために、そして育児に向けて体力と余裕を持つためにも、

身体づくりは妊娠してからではなく、妊娠する前から始める必要があります。

 

けれど実際には、

妊娠することに精一杯で、

その先の妊婦生活や育児まで考える余裕がない方が多いのではないでしょうか。

 


 

助産師だからこそ、見えてしまう未来があります。

 

妊娠をゴールにせず、

心地よいマタニティライフ、安産、そして心穏やかな育児へつなげるために。

 

この先も、その先を一緒に考えていきます。

 

 



助産師とよ

妊娠がゴールじゃない 妊活ノート

 

 

 

はじめまして。助産師のとよです。
都内大学病院で不妊治療に携わる中で、治療を頑張り続けた結果、心や身体が追いつかなくなってしまう方を多く見てきました。
このブログでは、分子栄養学と助産師としての臨床経験をもとに、全ての妊活さんが「妊娠がゴールではない」その先の、心地よい妊娠・出産・育児を迎えるために大切な土台づくりをお伝えします。
妊娠がコールじゃない 妊活ノート始まります。