30年前の恐怖を解放する(私の場合) | ヒプノセラピスト観月さとみの公式ブログ         

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私は30年ほど前、高校生の頃、通り魔に殺されかけたことがあります。

ひとりで帰宅途中、後頭部に激痛が走り、振り返ると、手にビール瓶を持った覆面の男が立っていました。
その冷たい目とたたずまいから、
”あ―この男は私のことを躊躇なく殺すんだな” と感じました。
あまりの恐怖に声は出ませんでした。
男が襲い掛かってきたとき、私が持っていた100円傘がボキボキに折れて、それを必死で振り回したおかげで犯人の顔にあたり、怯んだ隙に逃げ出すことができました。
九死に一生だったと思います。

家に警察官が沢山来たのをぼんやりおぼえています。

その後、その犯人と同一人物と思しき男は、2件の殺人を犯して逮捕され、警察から私に”面通しをしてほしい”と依頼があったそうですが、母が断ってくれたらしいです。
そのことは、随分後になってから聞きました。

不思議なことに私は、そんな怖い目に会っていながら、
その時のことを思い出してもそんなに怖くなかったし、
もし逃げられなかったらどうなってたかを一度も想像することなく30年生きてきました。

心理セラピストになるためには、自身の心の中をクリアリングしていく必要があります。
自分の心のクリアリング作業の中で、最近出てきたのが、高校生の時のその事件でした。

自己催眠でトランス状態になった時、なんとなくその事件のことが浮かんできました。そして、30年間閉じていた感情の蓋があいたのでしょう、ぽろぽろぽろぽろ涙が出てきてとまりませんでした。
ほんとはすごく怖かった。。。殺されてたかもしれなかった。。。
30年間抑圧して感じなくしていたそんな感情が、実感を伴ってあふれてきました。
不思議なことに、その時殴られた後頭部がずきずき痛みました。
そしてもうひとつ、
あの時お母さんが迎えにきてくれていたら、あんなことにならなかった。。。お母さんがもっと私のこと心配していてくれたら。。。
子供のこと一番に考えない母親なんて失格だ!という思い。

一日ねたまま泣いてると、
恐怖が、涙と一緒に流れていきました。

次の日もう一度自己催眠でトランス状態に入ると、別のイメージが湧いてきました。
私が殺されそうになっていたら、誰かが助けに来てくれて、犯人をやっつけてくれるイメージでした。

イメージの中で私は本当に安心し安堵しました。
そのことが究極の自己セラピーになりました。

後日先輩セラピストからもヒプノセラピーのセションを受け、
さらに深く癒してもらいました。
今はもう思い出しても、涙もでないし、それほど恐怖感もないです。
潜在意識に、トランス状態のイメージの中で感じた安心感が刻まれたのだと思います。

すると、世の中がなんだか前より優しく、不安のない場所に見えてきたのです。

逆に言えば、あの事件のせいで私は、自分でも気づかないうちに、この世界のことを必要以上に怖がっていたんだなと気づきました。

通り魔に狙われたことで、自分の価値が下がってしまったように感じていたんだなと。そのことに気づくと、自分に自信が湧いてきました。

そして、私は子供たちのことを必要以上に心配してしまう傾向があったのですが、それもあの時母に感じた不信感から、”母親は子供のことを何より一番に心配すべき”という必要以上に強すぎる観念をもってしまったからだったんだなと気付きました。

そして、最近百田直尚樹の”プリズム”という小説にあんなに惹きつけられたのも(その時のブログはこちら)
抑圧された感情が”そろそろ出たいよ”とシグナルを出していたからかもしれません。
 
いままでよりきっと楽に生きていけるだろうなという予感で、ふんわり幸せです。

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これが私が自分のトラウマにヒプノセラピーを適用した事例のひとつです。ほかにもいろいろあります。

私は自己催眠が得意なのですが、自己催眠が得意でないという方のために(得意な方の方がまれですね)セラピストが、トランス状態に導くのがヒプノセラピーです。



私のように、命の危険でないとしても、
いじめられた
手ひどく裏切られた
怖い目にあった
ひどく恥かしい思いをした
とてもさみしい思いをした

昔、そんな思いをした方は、心の病いにはなっていなくても、
自分でも気づかないうちに
生きづらくなっていたり、
からだに症状が出たりしていることがあると思うので、
気軽にセラピーを受けて、楽になってくださいね。