紅葉を想ふ吾が肌を 染めんばかりに 深紅なる もみぢに心 をののきてをり 京洛の 法然院の もみぢ葉は 吾が血の色に 輝き照れり 紅の 血潮浴びたる もみぢ葉に 心重ねて 道をたどりぬ 心より ふきだす血潮の 染めたるか もみぢひとひら 拾ひて帰る 霜にうたれ 色のあせゆく もみぢ葉の 散り敷く庭に 秋深まりぬ