久しぶりに歯科開業物語を続けましょう。
その前に、今日訪問診療先で「先生、訪問診療止めるんですか?」と尋ねられました。はじめ意味がわからなかったのですが、ちょっと考えて思い当たる事がありました。原因はこのブログのようです。「歯科開業物語」はあくまで開業するまでの経緯を多少の脚色をつけて書いております。現在のみどりの丘歯科医院での出来事ではありませんので。ちなみに当院の訪問診療は今のところずっと継続しています。あしからず。
それではタイムトリップをして開業前に戻りましょう。
勤務先の雲行きが怪しくなり、自宅で妻へ伝えました。
「どうも、歯科が維持できるかわからん。でも心配せんでええで。僕がなんとかするから!」とは言いませんでした。というか言えませんでいた。
「あかんわ。どうも歯科がもつかわからん。どないしよ?参ったなぁ。開業かなぁ・・・」てな感じだったと思います。「開業でもどうにかなるん違う?それならそれで早く動かな」妻は前向きでした。おそらく本音ではビックリしたでしょう。でも、私の心配性を知っているからでしょうか、その後も妻は開業に積極的でした。その頃から現実的に開業を視野に入れていったと思います。何度も繰り返しますが開業はリスクが高いのです。つまり先立つものが必要で、開業後事業がコケてしまうと全てを失います。これは大袈裟ではなく、本当に全てを無くすぐらいの負債が両肩に乗っかかってきます。そこまで人生をかけるなら、自分の本当にやりたい歯科を創ろう、信念に基づくものにしようと思いました。逆に言えば、そこまで強い信念がないと成功しないだろうと思いました。そしてみどりの丘歯科医院の設計が始まったのです。続く。