枇杷を捥ぐ枝柔らかに戾りをり  静可愛

 

 

実家に宅地と地続きの畑があり

その隅に

大きな枇杷の木があった。

 

たくさん生り

おやつというより

お腹がきつくなるほど食べ

種を釘で穴をあけ首飾りにした。

 

幼き日の楽しみを膨らませた枇杷の木も

大きくなり過ぎ

最初、半分に

最後は全部伐採してしまった。

 

懐かしい昭和の小学生の思い出です。

 

 

かたつむりかたつむりてんとうむしてんとうむしかたつむりかたつむりてんとうむしてんとうむし

 

 

季語

枇杷(びわ、びは)仲夏

 

【子季語】
枇杷の実


【解説】
枇杷の果実のこと。

 

枇杷は梅雨のころ、

その大きな葉陰に電球をともしたような実をたくさんつける。

 

果肉は甘く生食されるほか、

缶詰に加工したりジャムにしたりする。

 

実の中に大きな種を持つ。

長崎の茂木枇杷、房州の田中枇杷が有名である。

 

 

【例句】

ふたまわり下の男と枇杷の種  池田澄子

 

枇杷は黄に天主の塔は海光に  石原八束

 

闘病の細き指もて枇杷すする  中村芳子

 

枇杷熟るる出窓の多き異人館  中井啓子

 

枇杷剥きぬ不良になれぬ中年ヘ  櫂未知子