今年の観劇初めはこちらの作品。


キャスト
三浦・・・井上芳雄
折口佳代・・・咲妃みゆ
テムキ(宇宙人)・・・畠中洋
マスター・・・吉野圭吾福井昌一(W キャスト)
春江(マスターの奥さん)・・・濱田めぐみ
早瀨・・・上原理生
里見・・・仙名彩世
ミラ(宇宙人)・・・内藤大希
和子・・・北川理恵
寺尾・・・大月さゆ
田中・・・川口大地
中田・・・横田剛基
オリー(宇宙人)・・・松田未莉亜
刑事・・・早川一矢
警官・・・松野乃知
お静・・・相川忍
小野源兵衛・・・井上一馬
清水 ・・・藤咲みどり
久保・・・照井裕隆
ヒア(宇宙人)・・・土居裕子

原作    筒井広志「アンファ・ケンタウリからの客」
演出/小林 香

音楽座ミュージカルオリジナルプロダクション
総指揮/相川レイ子
演出/ワームホールプロジェクト
脚本/横山由和・ワームホールプロジェクト
音楽/筒井広志・八幡 茂
製作著作/ヒューマンデザイン


Story

一幕
三浦悠介井上芳雄)は純朴でシャイな青年。アルバイト先の喫茶店のマスター夫妻(吉野圭吾濱田めぐみ)や周囲の人々(床屋兄妹照井裕隆北川理恵)から心配されている。そんな悠介が目指している夢は作曲家として生きること。
ある日、マスター夫妻の仲立ちで初デート(仙名彩世)に出掛けた悠介は遊園地の「迷路」で折口佳代咲妃みゆ)と出逢う。佳代は上京して喫茶店でアルバイトを始める。身寄りもなく、スリの元締めに孤児院から引き取られたて育てられた佳代だったが、本当は素直な心の持ち主。
そんなとき悠介にチャンスが訪れる。恩師(上原理生)の紹介で作曲家としてデビューが決まり、書きためていた交響曲がニューヨークで行われる国際コンクールに出品されることになった。「いつの日か夢はかなう」悠介の言葉は、佳代に忘れかけていた夢を思い出させる。悠介と佳代は急接近する。しかし佳代には彼女自身も知らない秘密があった。
その秘密を知る宇宙人のボス(上原理生)の指令を受けてテムキ畠中洋ミラ内藤大希ヒア土居裕子)は地球人に紛れ込んで喫茶店に現れ、地球語を勘違いしてとんでもない行動をとる。
更に喫茶店には喫茶店を立ち退かせるためにスリの元締め(井上一馬)と子分が現れ一悶着が起こる。

二幕
悠介と佳代はマスター夫妻や周囲の人々に引っ越しを手伝って貰い一緒に暮らし始める。アパートの隣人は地球人に成り済ましたテキム・シラ・ヒア。悠介は国際コンクールに出場するために単身ニューヨークへ行った留守にスリの元締めが佳代の前に現れ、悠介に佳代はスリだとばらすと恐喝される。幸せを守るために佳代は元締めをあやめようとするが、佳代を加勢に現れたテムキ・シラ・ヒアも加わり、シラが元締めに刺されて倒れる。佳代は元締めを刺し殺してしまい、服役する。
国際コンクールで受賞した悠介だったが、日本へ帰国すると佳代の事件でマスコミに追われる。マスター夫妻は悠介の今後を心配するが、佳代を愛すると決めて獄中結婚を決める。刑務所へ向かう途中、悠介は事故に合い佳代の前から姿を消す。
その悠介はUHOにいて、オリー松田未莉亜)とシラが横たわっている。佳代自身も知らない秘密を悠介は知ることになる。
佳代のそばへいきたい悠介はUHOでの出来事を消され、記憶喪失だったことにして地球へ帰る。佳代は悠介を失った悲しみとともに刑期を終え、悠介と出会った遊園地の迷路へと足を運ぶ。再び迷路で出会った悠介と佳代は結婚して共に人生を歩む。
月日が流れ、悠介と佳代がその命を終えたとき、UHOで横たわるオリーとミラが甦り2人は出会えたことを喜び合う。《終わり》


シャボン玉とんだ    宇宙(ソラ)までとんだ』再演を心待ちしていました。

音楽座作品がシアタークリエで上演されると知ったときは嬉しさのあまり雄叫びをあげてしまいました!!照れ

しかも元音楽座の劇団員だった土居裕子さん畠中洋さん吉野圭吾さん濱田めぐみさんがキャストでの出演に歓喜しました。笑い泣き


吉野圭吾さんとWキャストの福井昌一さんは高校3年生で北海道公演を行った音楽座公演で土居裕子さんが演じられた折口佳代を観劇されて福井さんがミュージカル俳優を目指すきっかけになった作品です。


芳雄くんのまわりの人から心配なされる悠介から、後半は一途に佳代を愛し守る1人の人間として成長する役は流石に上手くて、歌の一曲一曲には心に染みました。

みゆちゃんの佳代は悠介と出会った頃は荒んだ心の人間だったけれど、悠介と喫茶店でマスター夫妻と触れ合い、女性としての小さな幸せを望む素直な気持ちを表現するのは可愛くて、透き通る歌声は新たな折口佳代を誕生させました。


マスター夫妻の圭吾さんめぐさんは二人を見守る素敵な人で、二人の「あるあるある」のハーモニーも素敵でした。

マステー夫妻以外にもいろんな役で登場してめぐさんのUHOを目撃した老婆のインタビュー場面は抱腹絶倒の面白さ。笑い泣き


インタビュアーの女性キャラクター役を演じた彩世ちゃんのヘアスタイルはバブル全盛期の昭和の時代と懐かしく、めぐさんの老婆に負けない話し方にバトルを見ているようで笑えました。爆笑


宇宙人のテムキ畠中さんミラ内藤くんヒア裕子さんは地球に降り立ってから、地球語の言葉の意味を勘違いして理解して使っていたり、行動かおかしい人を演じている。

三人揃って奇妙なポーズ(体を少し前傾姿勢で両手を末広がり、右足を前にしてクロスさせる)を大真面目に随所に繰り広げるのも笑いを誘います。

欲を言えば悠介と佳代の新居の隣に宇宙人3人組が越してきて、交流する場面が見たかったです。


宇宙人ボス役の理生くんはこの作品の中で1番カッコいい。
その他にも役替えで理生くんは出演していて「理生くんを探せ!!」的な観劇ゲームを勝手に楽しんでいました!!ニヤリ


遊園地の迷路はキャストが黒子になって鏡のボードを綺麗なフォーメーションで動かして、鏡の上の電飾が光り輝くと、本当の遊園地の迷路のようでした。


冒頭シーンの佳代の子どもの頃の不幸な出来事がなければ、この物語にたどり着かなかったのかと思うと悲しい気持ちになりますが、佳代とオリー、悠介とシラが交差して物語は終盤を迎えるときは、この作品のメッセージの意味を受け取れたと思います。

悠介と佳代が歌う♪「ドリーム」は私の心の中に流れていました。


たとえば流れ星    見つからなくても
いつの日か    夢はかなう    輝く心あれば
あきらめることなど    誰にでもできる
つらくても捨てないで    微笑みを忘れずに
虹色のシャボン玉    空まで飛ばそう
虹色のシャボン玉    空まで飛ばそう

どんな魔法よりも    すばらしい奇跡
ボクが今    生きている    流れる時の中に
一度かぎりの    すばらしいチャンス
逃げないで求めよう     輝く夢があるなら
虹色のシャボン玉    空まで飛ばそう
虹色のシャボン玉    空まで飛ばそう


時間ができたら久々にピアノで「ドリーム」を奏でてみようと思います。