梅雨が明け、今年も夏がやってきた。
かと言って、コロナのこともあって、
あまり浮かれていられない。
ただ、暑いだけの夏がやってきた。


嫌でも、歳をとったと感じるようになってきた。
自分はそうじゃないと思っていても、
周りが変わっていくからタチが悪い。
大好きな場所がなくなった。


そこは、いつも今じゃ考えられないほど、蜜で、
みんなが吐くタバコの煙で、包まれていた。
その煙は、まさに不満だとか焦りだとか、
若さゆえのものかもしれないが、
モヤモヤしたものだったと感じる。
確か、玄関には白い暴動のポスターが貼ってあった。
何にも満足してなかった。


だけど、みんな変に自信があった。
何者でもないけど、イキイキしていた。
お前はカッコいいよと、
いつでも教えてくれる場所だった。
(傷の舐め合いとか、ダサい意味ではなく)


あの頃のニューヨークはきっと
こんな感じだったんだと思うよ。
妙なパワーがあったんだ。
みんな、退屈に押しつぶされないように必死だった。




そんな場所がなくなるってことで、
最後にみんなでパーティーをした。
あの頃と同じように、
地べたに座って、地べたにコップを置いて、
お話しした。
ここ最近の状況もあり、愛と笑いで包まれた夜は
久しぶりでとてもしげきてきだった。



だいぶ時間は経ったけど、
あの頃とあまり変わらないみんながいた。
それがなんだか嬉しかった。




環境が変わっても、自分はブレないように
しなくちゃいけないなと思った。
そのためにはパワーがいる。
あの頃、あの場所では、パワーに満ちていた。
いつまでも、あの恥ずかしいくらいの
青い思いを忘れないようにしようと思う。




酔っ払って、朦朧としている時、
誰かが流したあの歌を未だに忘れられない。
どうか、これからの日々が、
退屈で押し潰されませんように。


すべての若き野郎ども。
何か面白いことはないか?



この先のことは誰も教えちゃくれないから、
自分で見つけて、信じるしかないな。
あすたらびすたべいび!