「神桜6」とは、MIDが考案したダブルリムのドラム(縄太鼓)です。

「カミザクラ6」の製作途中「第2段」を動画でお届けします。




(写真)
前回の動画からさらに、老齢巨大パイソンの革の周囲に根竹を埋め込み革のエンド(外側のリム)が依れないように漆を数回に渡って染み込ませました。中心部は最後にヘッドをセットする時に漆を塗りながら乾く前に縄締めをしさらに、漆を染み込ませます。ここの作業で24時間は手が離せなくなります。漆を塗ることは、強度と空気振動の伝達を常に考慮しています。

今回の動画は、シェル(胴)となる孟宗竹と、リム部分にあたるケヤキをセットするためのベビーサンダー芸術です。

シェルとリムは接着してはいけません。それぞれの素材の持つ特性を活かすためです。

リムをフローティングのままシェルに縄締めするのは和太鼓の手法です。しかし、私のそれは和太鼓ではありません。完全オリジナル機構です。

さらに、孟宗竹も楕円形、リム裏側も外側へ向けてアーチ削り出しをしたため、縄締めするとズレる可能性があるのでシェルを半固定状態にする必要があります。

(動画)
https://youtu.be/Oi9aOqIbTJw


先にリューターで楕円形を描いておきます。

動画は、ベビーサンダー一発勝負です。

失敗したら、せっかくのケヤキも打撃を受けます。まず、根竹をカットし高速回転のベビーサンダーの削り具合と自分の今日のテクニックに自信をつけます。手が少しでもブレてはいけません。

孟宗竹のリムへの接触部分は、あらかじめ内側下部に向けて斜めにカットしてあります。この竹シェルのコバ(フローティング部分)を想像しながら作業しています。

動画ではセットして斜めにしてもズレませんが、このあと微調整しガタガタを除去し、もっとぴったりと入れました。

怪しい10本の足もいい具合についてますが、これは刻芋(コクソ)でパテ盛りしてあり、まだ乾いていません、生漆、青漆、黄色漆、そしてこのあと朱漆を入れ、さらに
梨地、朱、拭き、と何度も研磨、塗り、漆室、を繰り返します。





硬いケヤキ
極太の孟宗竹
根竹の縄用フック
巨大パイソンの革ヘッド
二重リムによる、二種類の音

珍しい素材と、新しい形。

まだまだ、それだけではありません。

縄も作ります。
縄を作る為にモリブデンの寸胴を注文しました。カロライナジャスミンのツタを縄にするために茹でるのです。



演奏台(楽器保持)も工夫します。

演奏方法が一番の課題ですが、竹のギターを演奏するかたわら、このドラムは演奏できません。

すなわち、このドラムは、その時、通りすがりの人に頼むのです。片手で演奏するように考えたのも、誰でも叩けることがコンセプトです。

「ああ、あの変なドラム叩いたことあるよ」
となるわけです。

すなわち、見た、聞いた、動画見た、写真見た、音聞いた、などは後で知る行為なのです。

パイソンが貼ってあるので、日本は出れません。すなわち、これを叩きに世界中から日本へやってくるわけです。






ご一読ありがとうございました。
2015,5/31
MID
New possibilities of the Japanese lacquer "Urushi" and world's first double rim drum

<japanease>

漆は古代紀元前から使用され、日本人の様々な生活様式に取り込まれ、平安時代から江戸時代までは利休、正倉院、など公の場、そして一般の生活の中で「モノを守る」から「美しく仕上げる」まで、そして美を追求する日本各地で独特の装飾技法が伝統を作ってきました。

その素材「漆」の利点は、過去にも何度も取り上げてるので割愛します。

私は、モノのデザインについて、こう考えています。

「存在するモノのデザインは無限だ」
「だったら、機能を変えなければ、新しいものは生まれない」

漆においては、現代では、様々なモノに施され、技法やデザインも増えてきました。

ぼくにしてみれば、ただ、デザインを変えただけに過ぎません。

それは、悪いことではありません。漆業界が、低迷だったすばらしい素材をもっと一般の人に広めて、その良さ、使いやすさ、長期に渡り使用できること、すばらしい温もり、美しさ、愛着、所有感。もっともっと日本や世界中の人に知ってもらいたい。

私の作るものは、デザインや美しさは追及しません。削り跡も残っていてもかまわないし、シンメトリーである必要は無い、表面がデコボコでもいい。拾ってきた材料をわざわざ磨く必要も無く、手で触って危ないところだけ削ればいい。できるだけ、その素材が今まで生きてきた「そのままの姿」で次に生まれ変わりたい。

もう一つのモノ作りのコンセプトがあります。
「スピード」です。

竹は切り取ってきて熱処理をして、さらに1年~3年は寝かせなければいけません。現代人にとって、待つことは苦痛とさえ感じる時代になりました。そういう時代に、竹を刈って3年、漆を塗って1年待って出荷など、まるでワインを熟成させるような長い年月は、いくらそれが楽しみで、それが美しく、それが希少でも、人件費、保管経費、運搬、分担業経費、などが嵩み、さらに高価なものになってゆきます。

と、言いながら、私は、いつも「何をしている人ですか?」と良く聞かれます。

短く説明すると、生産性の無いことに時間をかける「斜陽隙間産業家」です、と答えます。

ぼくの新しいアイディアは、まったく何も無いところからは生まれません。
一番の起因は「人」です。
人と会うことによって、そこからどんどん、どんどん新しいアイディアが生まれます。

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前置きが少し長くなりましたが、今回の「世界初」は世界初が5パターンくらいの組み合わせです。。

1)2重リムのドラム(和太鼓)
2)パイソンのヘッド
3)共鳴装置とジョイント部
4)漆によるヘッドの製作
5)片手で叩くための楽器

この楽器は「神桜6」と名づけました。

呼称(読み方)は「カミザクラシックス」(kamizakura six)

「神」と「6」は、先日材料を頂いた「神六」太鼓の工房。
「桜」は、そのキッカケを作ってくれた「さくら」さん。

この人たちが居なければ、私は打楽器など作るはずも無かったからです。

まだ製作途中ですが、漆のヘッドを製作する過程の一部を動画で保存しておきました。(約7分程度ですが、お時間あるときにご覧ください)



動画では無言なので、少し説明します。

■パイソンは、おそらく50年以上生き延びた9mクラスの大蛇でワシントン条約が設定される以前に輸入したものです。

■パイソンを裏返しにしてハンマーで叩いている理由は、12時間前に染み込ませた漆をわざと乾燥させずに、落ち着いた頃を見計らって、革に馴染ませる為と強度を増すため、またヘッドとして機能するように均一にする為です。

■周辺の10角形には根竹を配置し、それにテグス(50Lb.のヅロロカーボン釣り糸)を通してありますが、これはヘッドをセットするとき紐を容易に根竹に巻きつけるための地具で、最後にはこの糸は除去します。

■製作途中の本体リムも少し登場します。これが二重リムで中央にフローティングで金属リムを配置しています。フローティングにして空気振動を自由にしてあげるためです。


神桜6の2

■最後に少し登場する、変な足が10本ついたものが胴(シェル)で、まだ製作途中ですが、この10本の足も根竹で、下方向から上方向に向かって傾斜させて、極太の孟宗竹に突き刺して、シェルの中ではこの10本が竹の曲がりが復元する力を利用して、お互いに絡み合い、ぜったいズレないようにと、強度が確保され、さらに内部は「布着せ」と、根竹ホール部はタピオカ、小麦粉、石粉、漆などで開発した「こくそ」で埋めて接着してあります。

ご一読ありがとうございました。
完成したら、そのサウンド、容姿をまたアップ致します。

2015,5/25
MID














梟(フクロウ)の耳は左右の大きさが違い、その位置も違うことで、音を探知し地中のモグラも獲得するが、視力の感度も人間の100倍ある。中国や古来日本では、母を食して育つとされ「下克上」(げこくじょう)の例えとして「不幸老」と呼ばれた時期もあった。



(竹とそれに続く根っこがハンドグリップになった漆塗りのstickを作りました)

ギリシャの女神アテーナーの定型修飾称号「グラウコーピス・アテーネー」は、己を「梟の貌(ぼう=容姿)を持った者」と梟(グラウクス)を関連づけた。
日本の金沢とほぼ同一の緯度約3,400年の歴史を誇る都市アテネから南南東69kmに位置するサンセットがみられるスニオン岬では古都アテーナイ(現アテネ)の王アイゲウス(エーゲ海の語源)が身を投じた場所。

王はなぜ身を投じたか?
王の子は牛頭人怪物ミーノータウロスを退治に行ったが帰還する際に白い帆を張るはずが、誤って黒い帆を張って帰還したため、王は間違ってスニオン岬で身を投じてしまった。

ミーノータウロスはクレタ島のミーノース王がポセンドンより預かった白い雄牛を返さず普通の雄牛を生け贄として返したため、ポセンドンが怒り、王の妻が白い雄牛に性欲を持つように呪ったため、その妻と雄牛の間に生まれた子がミーノータウロスだった。

クレタ島は約4,000年前に文明が栄えクノッソス(遺跡)に非対称性宮殿も建てられたが、大量の自然伐採を起因としその文明は約600年で突然滅びてしまった。

クレタ型迷宮(ラビリンス)は、その道に分岐点は無く一本道であり、交差する道も無く内部空間へ通じる。往復も同じ道を通らなければいけない秩序だった平和の証の道である。

私MIDが考える「将来の道は空洞になり、すべて一方通行で、人、車両、高速乗り物など全て区別される」に当てはまる。

平和を望むなら、そういうふうになる。

ご一読ありがとうございました。
2015,4/25
MID