彼が城へ向かっていると後ろから誰かが走ってきた。
 
 
何者だ!
 
 
敵かもしれない!
 
 
彼も走り出す。
 
 
なんだ!なんなんだ!
は!?
もしやこのキノコを狙って…!
渡さん渡さんぞぉ!
 
やらせはせん!
やらせはせんぞ!!
 
 
 
しかし彼は捕まってしまった。
右手を掴まれた。
恐る恐る振り返ってみると… 
 
 
緑の帽子、自分とお揃いのオーバーオール… 
男は呟いた。
 
 
「兄者…」
 
 
男は彼の弟であった。
 
 
 
「仕事にも来ないから心配してたんだよ…
探してみたらこんなとこに…そんなにボロボロでいったいどうしたんだ?」
 
 
彼は今までのいきさつを弟に話した。
 
 
弟は話しを聞いてひどく驚いて
 
 
「兄者!兄者!」
 
 
彼の肩を揺すって
 
 
「兄者!何を言ってるんだ!?」
 
と言う。
 
 
化け物の話しなんて信じてはくれないのだろうか…? 
 
 
 
いや、弟なら信じてくれるはずだ。
 
 
 
彼はもう一度言った。
 
 
化け物に妻をさらわれた 
 
 
 
弟は叫んだ 
 
 
兄者、結婚なんかしてないじゃないの!
 
 
 
何時間さ迷い歩いたのだろう… 
パワーアップキノコを探しても、探しても見つからない。
やはりそう簡単には手に入れることはできないんだろう。
 
空腹と疲労で限界だ。
 
 
少し休もう。
 
 
草原に倒れ込み草をぼんやりと眺めていると
 
 
ああ…!
 
 
探しに探した赤い物体が見えた!
 
 
彼は急いで起き上がりかけだした。
 
 
パワーアップキノコ!
夢中で食べた。
また力がみなぎってくる。体も一回り大きくなった。
 
 
これでまた俺は戦える!
 
彼は
左拳を天にあげジャンプをして大喜びをした。
 
 
 
ん?
 
 
 
側に緑色のキノコも生えている。
とりあえず食べてみよう。
 
 
なんだこれは…!? 
 
 
パワーアップキノコよりも力が湧いてくる。
不思議なほど生命力にみちあふれてくる。
 
一度くらい死んでも大丈夫な気さえする。
 
 
 
 
よし!行こう。
あの城へ…
 
 
彼は再び出発する。
 
 
そうして彼は旅にでた… 
 
まず、ばけものが住む城を調べた。
 
彼は森へ向かう。
 
 
が、道に迷ってしまったようだ。
食料もつき、困り果てた彼は山菜を食べることにした。
 
 
が、それすらもなかなか見つけられない。
空腹でヘトヘトだ。
岩によしかかり座り込んだ時、ふと赤いものが見えた。
 
 
キノコだ!
 
 
彼は大喜びでそのキノコをもぎとり食べた。
 
 
その瞬間、みるみると力が湧いてくる!
体も一回り大きくなった。
どんな敵が来ても倒せるような自信が溢れ出すような気がする。
 
 
これはパワーアップキノコなんだ!
 
 
彼は叫んだ。
 
 
 
…しかし
 
彼が食べた赤いキノコ。
それは
 
ベニテングダケ。
 
幻覚作用のある猛毒のキノコだった。