気づくのが遅い。
父の良さを知るのも遅く、東京に出てきてからだった。
それまで顔も見るのも嫌だった十代。
性格が似すぎていたのだろうなぁ。
離れてからは、それがいい方向に進み
話さなくても理解できる部分が増え、
ベタベタした感じではないけれど、
一番の理解者だった気がする。
その父の一番の印象が
オーケストラの指揮者姿
学校のですが。
まだ3~4才の頃に母に連れられて学校のオーケストラを
見学によく行っていた。
黒板の前の教壇に立ち、学生の前でタクトをふる父。
本当は、東京の楽団にヴァイオリニストで入りたかった
ということを母から聞いたことがある。
家を継ぐため田舎に残り、音楽教師になった父。
オーケストラは夢だったのだろうなぁ。
演奏会にはよく出かけていた。

映画『オーケストラ!』を観に行った。
チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をモチーフに描く
奇跡の物語。
偽物の楽団がパリへ演奏に~というコメディのような映画。
しかし、後半に向けて社会問題(旧ソ連、ユダヤ人排斥運動)、
人間関係などが絡み合い深みのある展開に。
本当にクラッシック、音楽はいい!と思わせてくれる
映画だった。指揮者役のアンドレイのセリフ
「オーケストラは世界だ」そこには様々な人生がある。
そう、人生は様々な物語で構成されている。
どんな人にも積み重ねた歴史があり、
人間の深みが出てくる。
映画の中でも人種も様々、生き方も様々な人々が出てくる。
まるでバラバラの演奏者たちが、
最後に流れるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲で……
ラストの演奏部分だけでもこの映画を観る価値があった。
いつも気づくのが遅い私が
少し早い父の日のプレゼントに選んだ映画でした。
今、亡き父へ
『オーケストラ!』
http://orchestra.gaga.ne.jp/
















