「市民や企業から出資金を集め、生活困窮者向け貸し付けや地域振興など社会貢献を目的に融資する非営利組織(NPO)運営の事業者。全国NPOバンク連絡会によると、同会の会員は設立準備中のものも含め13ある。一定の条件を満たせば、個人向け融資の総量規制(融資額の上限を顧客の年収3分の1とする規制)の対象外となる。規模はまだ小さいものの、少額融資の担い手として期待されている。ただ、一部にはNPOの名前を使って無登録で融資を行う悪質なヤミ金業者も存在する。金融庁は警察当局などと連携し、悪質業者への監視を強める方針だ。」


上記は1月1日の日経新聞の「キーワード:NPOバンク」として掲載されていたものです。


これについて私自身は感想が2つありました。


1つはNPOバンクが一定の条件のもとではあるけれど総量規制の枠外にあることで、同制度の導入によって今窮地に立っている人にきめ細やかなお世話ができるNPOバンクの役割は非常に大きいし、日経新聞に登場することで、さらにその存在がクローズアップされたなあということ。


あと1つは悪質なヤミ金業者との区分けを誰がどのように証明してゆくのか、という問題。今後NPOバンクが成長するには悪質な業者を取り締まることも含め、誰が担保してゆくのかはどうしても議論が必要になるでしょうから…ね。


NPOバンクは法整備も今後期待されるだけに、どのような対応が相応しいのか今後の展開がとても重要になると思います。NPOバンクにとって飛躍の年となりそうな今年、どんな展開になってゆくのかドキドキです。


大変遅くなってしまいましたが…あけましておめでとうございます。


すっかりこのブログもさぼってしまいましたが、年末年始は決算期になり、会計を仕事にしている私は目が回るほど忙しく…へとへとになりながら実家に年始の挨拶をし、お正月のごちそうをいただいて少し元気になってかえって参りました☆


明日からは仕事も本腰でまた忙しそうですが・・・。


さて、今年は私自身マイクロファイナンスに関連して出版を予定しており、さらに忙しい年になりそうです。原稿は5月ぐらいまでに提出となっているので、書店などで目にする機会が出てくるのは今年中盤ぐらいかなあと思っています。


また私の関わっているNPOバンクのほうも今年は忙しい予感が…1月1日から日経新聞で、NPOバンク連絡会でも理事をされているMomoの木村さんが取り上げられるなど注目度が上がっていることを感じます。


本業が学生の私としてはこうした流れを受けて、本年は学会等で話題にできればと思っており、適切な機会があればとうかがっています。


いずれにしても大きな転換点を迎えそうな本年、一層飛躍の年となるよう精進してゆきたいと思います。

関東部会 第58 (2010124日:関東学院大学)に行ってきました!

今回の統一論題は「非営利組織体会計の現状と課題一将来への展望をふまえて-」でした。報告内容は

座長 斎藤真哉先生(横浜国立大学)

1報告】岡村勝義先生(神奈川大学)「公益法人会計基準の現状と課題」

【第2報告】片山 堂先生(早稲田大学)「学校法人会計基準の現状と課題」

【第3報告】江田 寛先生(公認会計士)「NPO法人会計基準の現状と課題」

4報告】福田哲也先生(関東学院大学)「生活協同組合会計基準の現状と課題」


プログラム: http://manage74.cc.sophia.ac.jp/~jaa/meeting/kanto2010_2.pdf


非営利に絞って日本会計学会が開催されるのはとても珍しく、非営利法人研究学会のプログラムと見違えてしまうような内容…非営利の分野がそれだけ注目されているということの1つの象徴なのかもしれませんネ。

学生街を歩いていたところ、卒業旅行の冊子を道端で配っていました。就職活動がなかなか決まらずに、卒業旅行のことなんて考えている状況じゃないです…という人も多いようですが、内定をもらっている人たちは学生生活最後の思い出に海外旅行を期待しながら企画しているのでしょうね。



ところでこの冊子、2冊入っていたんですが、片方の題名は「海外ボランティア」。イベントや体験型の旅行が人気だとは聞いていましたが、卒業旅行で海外ボランティアを体験するというのがまるまる1冊あるとは驚きでした。私が学生の頃とはずいぶん違う感じです。



ボランティア内容は途上国の孤児院・介護施設訪問やエコに関するボランティアが多いみたいです。



体験談なども笑顔の写真とともに出ているのですが、こういうボランティアのようなものが当たり前にでてくることに時代が変わったなあと思うとともに、人のために何かしら役立ってそのことが幸せと思えるような体験ができる場があることは大切だと改めて思います。



これは私の主観とあと海外での体験からなのですが、国内より海外のほうがボランティアを気軽に参加できるような体制が整えられていることが多いような感じがすることがあります。日本でももっと余暇などを使ったりして「何か手伝いたい!」と思う気持ちに十分応えられるような体制が整えられていけばいいなあと思います。

今日ネットサーフィンをしていたら、マイクロファイナンスで有名なグラミングループと雪国まいたけが合弁会社を作ったという10/13の記事に出会いました。



「株式会社雪国まいたけ(本社:新潟県南魚沼市/代表取締役:大平喜信)は、バングラデシュのグラミン銀行を中核とするグラミングループのグラミン・クリシ財団及び国立大学法人九州大学との間で、下記の合弁会社の設立について合意し、本日調印を行いました。」


(雪国まいたけHPから抜粋:http://www.maitake.co.jp/00root/press/press_10_1013.html



雪国まいたけはCMではなわが歌っていたのとマイタケの人工栽培で成功したというイメージしかなかったのですが、調べてみたらマイタケのシェアでは約6割を占める大手企業で2009年からはカット野菜事業でキノコやモヤシ、は契約農家などから仕入れた野菜をミックスしたものの販売などもしている多彩な企業でした。



今回の合弁会社は、日本企業では初めての農業によるソーシャルビジネスであり、バングラデシュでモヤシの原料である緑豆を栽培するそうです。現在緑豆は中国からの輸入に多くを依存していて、緑豆の調達リスクの解消と社会貢献を目指すとのこと具体的には合弁会社に生じた利益のすべてをバングラデシュの貧困層の福祉や奨学金等に活用するそうです。



以前このブログでも、他国に比べて日本はバングラへの進出は遅れているという話をかいたかと思うのですが、こうして日本が現地へ赴き、現地の雇用促進や良いお金の循環をもたらす挑戦をしてゆくのはとても素敵だと思います。今後の活躍を期待します!



ご参考:【合弁会社の概要】

名称 グラミン・ユキグニマイタケ(Grameen YUKIGUNI MAITAKE)(仮称)

所在地 バングラデシュ人民共和国 ダッカ

資本金 100,000ドル

出資 当社 75,000ドル  グラミン・クリシ財団 25,000ドル