第十話
ジュンスが出ていってから、しばらくはなにもできなかった。
数分後、ようやく冷静になって
友人のマナへ連絡を入れる
今日は二人で約束をしていたのだ
数回のコール音で聞こえた明るい声。
『もしもし!』
「おはよ」
『・・・なんかあったの?』
「ん?なんで?」
『ううん、そんな気がした。
何かあったんでしょ。ちょっと時間早めようか?』
なんかあった?
そう聞かれると思い当たるのはジュンスの事だけだ
・・・私、声に出てるの?・・・
「ねぇ・・・マナは彼氏と付き合ってどれくらい?」
『・・・なに急に。
ん~・・・もう長いよ。半年くらい?』
「エッチする?」
『ぶっ、ゲホッゲホッ。』
向こう側で、『マナ!大丈夫ですか!?』と心配する男性の声
あぁ・・・やっちゃったな・・・
なんでこんなこと聞くの・・・私
「ご、ごめん!」
『ゲホッ・・・なんなの急に』
「いや、気になって」
『そりゃ・・・するんじゃないの?
半年だしね。一種の愛情表現だし』
「・・・」
『なんで黙るの。・・・とりあえず、ちょっと早めにそっちいくね』
マナはそういうと、じゃあねと言って電話を切った
一種の愛情表現、か