カラオケで介護予防!――第一興商、東北福祉大が共同研究

株式会社第一興商と、学校法人栴檀学園東北福祉大学は、カラオケを利用した、健康増進・介護予防・地域コミュニティー形成に関する調査研究を共同で行うことを公表した。

第一興商は、2001年に通信カラオケシステムをベースに音楽プログラム、体操プログラムなど音楽療法的なコンテンツを搭載した、福祉・高齢者用音楽療法補助具「DK(ディーケー)エルダーシステム」を開発。福祉・介護施設への導入を行っており、2010年7月末現在ですでに約3,700施設で稼働している。

共同研究では、この「ディーケーエルダーシステム」を用いて、1)グループワークを通じた介護予防、認知症予防効果の評価、活動支援手法の開発、2)健康増進・介護予防を目的とした地域コミュニティーの創出、活性化に向けた活動支援手法の開発――の2つを主なテーマとする。

具体的には、前者は、東北福祉大学グループ内の介護施設2ヶ所で行い、各施設で要支援・要介護認定者10名程度を対象にカラオケ機器を用いたグループワークを実施。意欲や気分、満足度、簡易知能評価に関するアンケート調査を行うとともに、脳機能の活性度を測定する。

後者のテーマに関しては、東北福祉大学が運営する会員制健康増進クラブ「仙台元気塾」の塾生10名程度と東北福祉大学近隣の地域教室や地域イベントに参加する一般住民10名程度に対して「DKエルダーシステム」のプログラムを活用したグループワークを実施する。

いずれのテーマも、数ヶ月単位で検討、実施、評価を行い、まとまった成果が出た都度、第一興商社のホームページなどで公表する予定だ。
1、仕事として介護している人
介護福祉士や介護支援専門員、ホームヘルパーといった業界に携わる人材の不足が懸念されています。

また、関連施設である老人保健施設や有料老人ホーム、グループホームも十分な数があるとは言えず、サービスを希望されている入所待ちの方が後を絶たないと言われています。

このような状況が進行しており、今後も在宅介護を支援する訪問、通所(デイサービス)の各サービスは、益々必要性が高まってきます。
平成18年(2006年)4月の介護保険法改正において、高齢者が介護保険で定める要介護状態となることを防ぐことを目的とした「介護予防」のアプローチが、国の制度として導入されました。


介護予防は、介護保険の「要支援者」のみならず、要介護認定を受けていない健康な高齢者においても、「日々の生活の質」をそこなわないようにするために必要な対策であると言えます。


介護予防の主な目的は、日々の食事を通じた栄養の改善、そして運動機能や口腔機能の向上を目的とした体操やゲーム、レクリエーションなどを通じて、高齢者が要介護状態へと進まないようにするところにあります。


また、市町村が主体となって実施する「地域支援事業(介護予防事業)」についても、よくわからないという方が案外多いのではないでしょうか。

現状では、地域包括支援センターなどが主体となって行うさまざまな「介護予防プログラム」を利用していない高齢者も多く、全国的にみても制度がそもそも意図した効果はなかなか上がっていません。

介護予防は、高齢者の健康づくりと自立した生活の支援という目的そのものは良いにせよ、国や市町村のPR不足もあって、制度としての認知がまだ進んでいない点は否めないのです。


平成18年4月介護保険法の一部改正により、予防重視型システムへの転換を図ることへの対策として「新予防給付」「地域支援」の創設が行れました。

●介護予防の考え方は、

要介護状態になることを出来る限り防ぐ。(発生を予防・早期発見)
要介護状態であっても状態がそれ以上に悪化しないようにする。(生活機能の維持・改善)
が基本となります。


●介護予防にかかる施策

要介護認定区分の「要支援」が「要支援1・2」となり、「要支援1・2」の人には予防給付による「介護予防サービス」が提供されます。

介護サービスの提供に当っては、生活機能の維持・向上を積極的に目指すという目的を明確にし、介護サービス利用者の意向に基づいて専門家の支援も得ながら、利用者が生活機能・向上に対する積極的な意欲を自ら獲得するように促す働きかけが重要となります。

●介護予防推進
介護予防 第1次ステージ

介護予防に関するパンフレットの配布や講演会の開催、介護予防手帳の交付などを通じて、活動的な状態にある高齢者を含む全ての高齢者を対象に生活機能の維持・向上を図る。

介護予防 第2次ステージ

検診や訪問活動等を通じて要介護・要支援になる恐れのある高齢者の早期発見に努め、各種介護予防プラログラムの提供による早期対応を行う。

介護予防 第3次ステージ

要介護認定で「要介護」と判定された方に介護給付によるサービスを「要支援」と判定された方に予防給付によるサービスを提供し、要支援・要介護状態の改善や重度化予防を行う。


●介護予防はまだこの段階「新予防給付の内容」
・「できない」を補うサービスから「できる」を増やし、「している」を実現する自立支援へ
・状態のみに着目するのではなく、要介護状態にいたる直接的及び間接的な原因にも着目して設定する

1.既存サービスの見直し

現行のサービスを見直し、より自立度を高めるサービスへと転換

  通所介護・通所リハビリテーション  →  内容・提供方法を見直し

2.新たなサービスの導入

国内外の研究などから、介護予防効果が期待される新たなサービスを導入

  運動器の機能向上・栄養改善,口腔ケアの向上
    ↓
  既存のサービスのプログラムの一環として実施
   ※認知症・うつ・閉じこもり予防・支援については地域支援で実施

3.介護予防ケアマネジメントの徹底

本人の生活機能の改善可能性を評価し、「本人意欲」を高め、出来ることを増やしていくケアマネジメントのプロセスを強化

 アセスメント → ケアプランの策定 → 実施 → 再アセスメント

●実例1「地域包括支援センター」
地域包括支援センター(介護予防ケアマネジメント)は、平成18年4月1日から介護保険法の改正に伴い創設された機関で、高齢者が地域で生活するためには介護だけでなく、医療や財産管理、虐待防止など様々な課題に対して問題解決に向けた取り組みを実践していくことを業務としています。高齢者や家族を総合的、横断的に支援しています


●地域包括支援センターの役割
1.相談業務・・・高齢者や家族などから相談を受付け、保健・医療・福祉の各種サービスが適切に受けられるよう必要な援助。地域の高齢者の実態把握等。

2.介護予防・・・高齢者が要支援・要介護状態となることを予防し、また要支援1・2の高齢者状態の軽減と重度化を予防する為、高齢者の状態把握や予防プランの作成。

3.包括的・継続的支援・・・高齢者の状態の変化に応じて、適切な保健・医療・福祉サービスが受けられるよう、ケアマネージャーの指導・支援を行うとともに、地域との連携・協力体制を整備。

4.権利擁護・・・高齢者の虐待防止、早期発見、早期対応を行うとともに、財産管理や各種契約などの支援を行う「青年後見制度」の利用支援。

地域包括支援センターの職員体制

社会福祉士:総合的な相談窓口機能
保健師:介護予防マネジメント
主任ケアマネージャー:包括的・継続的なマネジメント、ケアマネージャーの支援