神流川発電所
■ 発電所近くの神流川
■ 神流川発電所内部
■ 3月12日(金)東京都建築士事務所協会港支部の研修会で、群馬県富岡市の
「富岡製糸場」と群馬県上野村の「神流川発電所」を見学してきました。
「富岡製糸場」は、3月15日のブログで紹介しましたので、今回は、「神流川
発電所」を紹介します。神が流れる川と書いて「カンナガワ」と読みます。
■ 私は建築の設計が仕事ですので、優れた建築物を見学する機会は数多くあり
ますが、私の専門外の土木系の建造物を見学することはめったにありません。
今回、東京電力の協力で建築作品とは異なる圧倒的迫力をもった土木景観を
見ることができ、感動的体験をさせてもらいました。
■ 本来なら、実際私が現地で撮った写真でこの感動をお伝えしたいところですが、
東京電力から、発電所内部で撮った写真についてはインターネット等に掲載
しないでほしいとの要請があったため、この記事の内部写真の画像データは、
私が撮った内部写真は、心臓部の発電電動機が写っていない隧道の写真1枚
だけで、あとは東京電力のパンフレットをスキャナーで読み込み添付させてもら
いました。
また、下記の説明文については、やはりそのパンフレットから引用させてもらい
ました。
■ 神流川発電所の全景写真
■ 世界最大級の揚水式発電所
神流川発電所は、長野県南相木村を流れる信濃川水系南相木川の最上流部
に上部ダム(南相木ダム)を、群馬県の上野村を流れる利根川水系神流川に
下部ダム(上野ダム)を建設し、この間の落差653mを利用して、単機出力
(47万KW)の発電電動機6台により、最大出力282万KWの発電を行う純揚水
式発電所です。
平成17年12月22日に1号機(出力47万KW)が運転開始しており、今後さらに
2号機(平成24年運開予定)から6号機が完成し、運転を開始すると世界最大
級の揚水式発電所となります。
■ 揚水発電の仕組みと特徴
電気の使用量は、深夜には昼間の半分程度に下がり発電設備に余裕ができま
す。揚水発電はこの余裕分を有効利用するものです。
揚水発電は発電所を挟む上と下の調整池を利用し、昼間の電気の需要の多い
ときは上部調整池から下部調整池に水を落として発電し、電気の需要の少ない
夜間に水車を逆回転させて下部調整池から水を汲み上げ、再び昼間の発電に
使うというように一定量の水を繰り返して使用する発電方式です。
また、運転開始から最大出力までわずか数分という出力調整の速さ急激な電力
消費量の変化に素早く対応します。
揚水発電は、貴重な水資源の有効利用が図れるとともに火力、原子力発電所と
組み合わせて運転することにより、電気の供給コストの低減も図れます。
■ 断面模式図
■ 揚水発電の仕組み
■ 一日の時間帯別発電