おうちづくりとたいせいへの思い。 | 月のおとだよりー漢方アロマセラピスト・グリーフ専門士 miho

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愛知県日進市にある小さなサロン・スクールです。
ここは、植物、香り、音…自然の力でこころとからだをゆるめて満たす,
あなただけの3rd place。

東洋医学とアロマ、日々の食事。心とからだの声を聴いて、自分を大切にすること。
大切なものを見つけにきませんか?

前記事でおうちブログ更新のお知らせをしましたが、おうちブログには書けない、おうちのことを。
 
 
 
家を建てようと決心したのは、2013年の終わり。
 
 
実際に土地を探したり計画を始めたのは、2014年1月。
 
 
そして土地を買ったのは、それから半年後の2014年7月です。
  
 
 
順調に行っていれば、とっくに新居に住んでいてもおかしくはないのですが。
 
 
まだ住むどころか、柱一本立っていません。
 
 
草ぼーぼーの土地があるだけ。笑
 
 
 
 
その頃からもう妊活は初めていましたが、時間も費用もまさかこんなにかかるなんて思ってもいなかったし、私たちの頭の中では子どももできて家もすぐに建つ予定でした。
 
 
 
 
人生って、本当に何が起こるかわかりませんね。
 
 
 
 
 
たいせいが生まれてすぐ、先生から
『身体がもし回復したとしても、脳のダメージが大きく、寝たきりになるのは確実でしょう』
と宣告されました。
 
 
 
その時夫婦で話し合って、回復して在宅看護になった時のために、たいせい仕様に間取りを変更しなくちゃね…と話していました。
その時は回復すると信じていたのです。
 
 
オットは家自体を諦めるつもりのようでしたが、
(私が看護しながらのローン返済は難しくなるだろうから)
 
たいせいのために小さい家でもいいからバリアフリーで住みやすい家を作ろう、という気持ちになっていきました。
 
 
 
でも、たいせいが亡くなってしまってからは新しい家のことなんてとても考えられなくて。
 
 
 
頭の中から家を建てること自体消えていました。
 
 
 
そもそも私たちが建てたかったのは、
子どもがのびのび遊べる家。
 
 
オットは今のマンションに住み始めた頃のちょっとした騒音トラブルがトラウマになっていて…
 
 
音を気にして生活するマンション暮らしは、自分も嫌だし、もし子どもができたら更に気を遣わなくちゃいけないから早く一戸建てに住みたいと、その頃から思っていたそうです。
 
 
私は小さい頃からマンション暮らしなのでそれが当たり前だと思っていたけど、オットには相当ストレスだったようで…。
 
 
でも私も、私自身アトピー持ちだし、子どもにとってもできるだけ自然素材を使った、体にも優しい家がいいとは思っていたので、利便性の高いマンションではなく、郊外の戸建てを選択しました。 
 
オットが田舎大好きというのも理由ですが。
 
 
 
 
それなのに、たいせいがいないなら、建てても意味ないよね…
 
 
 
 
オットは、土地だけ先に買ってしまったことを後悔すらしていました。
 
 
それから今後のことも見据えて、夫婦でたくさん話し合いました。
 
 
 
 
 
たいせいが亡くなって間もない頃は、
 
『子どもがもしもできなかったら…?』
 
『好きな家で暮らしたいな。』
 
『家くらいは、自分たちの理想を叶えたいね。』
 
『犬飼おうかな』
 
 
なんて話も出たり。
 
  
 
でも今は、
 
『いつか来てくれるたいせいの弟妹のためにも、新しいおうちを建てよう』
 
 
という気持ちに変化してきています。
 
 
 
妊活でお金もかかるけど、2人でがんばって家をつくろう!
 
 
と覚悟しました。
 
 
 
 
 
前に書きましたが私の父は設計士です。
 
 
オットのお父さんは某キッチンメーカーに勤めていました。
 
 
亡くなった私の母方の祖父は大工さんで、偶然にもオットの母方の祖父も大工さん。
 
 
オットの高校の頃の夢は建築家だったそうです。
 
 
そして私も建築に関係のある仕事に就いています。
 
 
 
そんな環境のせいか、家づくりへの思いは2人とも強いのだと思います。
 
 
 
父の設計した家に住みたい…と意識したのは大人になってから。
 
 
祖父が亡くなったときです。
 
 
祖父のお葬式は、斎場ではなくて実家で行いました。
 
 
喪主である叔父が、
 
 
『故人が大工時代に建てたこの家から送り出してあげたい』
 
 
と希望し実現しました。
 
 
 
たとえ祖父はこの世にいなくても、祖父が作った家は今も残っているし、その家には祖父の思いを感じます。
 
 
 
だから、私たちもその思いを繋げたい。
 
 
 
私たちの本当の願いは、『家を建てること』ではなくて『その家で家族で幸せに暮らすこと』。
 
 
 いつの日か子どもに、
 
『じいじが作ったおうちだよ』
 
と伝えられる日が来ることを願いながら
 
今、おうち計画を進めています。
 

もちろん、たいちゃんコーナーもありますよカナヘイピスケ
 


たいせいが病院から帰ってきて、3日間一緒に過ごした今のマンションの部屋。
 

病院以外で、たいせいとの思い出があるのはここだけです。

 
そこを離れることは、少なからず寂しい思いはあるのですが…
 

でも、たとえ場所が変わってもたいせいへの思いは変わらないから。

 
あたらしいおうちでも、たいちゃんと一緒に思い出をつくっていこうね。


だいすきだよ。
 
 
 
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