雪山のご老人のお話

こんにちは
新宿バランガン鑑定士の実知佑奈（みちゆうな）です。

タイトルを見て、もしかしたらピンときている方もいるかもしれませんね。そんなあなた様は『彩乃の巣〜実知佑奈〜』のYoutube動画をご覧いただいた方かと思います。ありがとうございます！

なんのこっちゃという方は、ぜひこちらの動画を見ていただけましたら幸いです！

『彩乃の巣』に出演いたしました

ぜひご覧くださいませ！

この動画に出てくる登場人物の一人、『雪山のご老人』について
少しお話したいと思います。ご老人のエピソードにたどり着くまでも長いので、前編・後編に分けます。お付き合いいただける方はぜひご覧くださいませ（途中で挫折してもOKです　笑）

火事が転機に

高校卒業後からずっと大阪に住んでいた私でしたが、たまに東京での大きな仕事にもチャレンジして、勝ち取った際には大阪から遠征してこなしていました。

そのうち大阪でやることはもうない気がして、これからは東京にこそ居場所がある気がし始め、東京で暮らしたい気持ちが日に日に大きくなっていきました。

同時に家族のことで悩んでいました。その頃家族関係に大きな変化があり、自分の道を進みたくても距離を詰められその度にさらに親子関係が悪化し、親子だからと分かり合える訳でもなく、相手からの「親なんだから心配しているだけ」という言葉の裏にあるエゴや依存から逃げ出したかったです。

でも親のことを考えない、縋る親を見捨てた「親不孝者」というレッテルを自分でも貼って、自分の心を罪悪感で押し潰してしまうことになると、我慢してその後も1年ほど暮らしていました。

やがて気持ち的に限界がきて、「もうここに居たくない！」と強い思いを持っていたら、ある日賃貸マンションの私の部屋が原因不明の出火で火事になりました。私は部屋の中に居たのですが、何がどうなったのか分からず、一瞬で部屋全体煙で真っ白になり、服にも火の粉が飛び移り、天井に火が渡って広がっていきました。本当にあっという間です。
消防署の方が検証しましたが、原因は分からず。

今でも火事のニュースを見ると、思い出して怖くなります。

色んなものをなくしましたが、火事をきっかけに半ば無理やり母親に別れを告げ、逃げるように大阪を飛び出し、その先の行方は誰にも言いませんでした。

お金もなくなり、中途半端な家電や家具も処分してキャリーバッグひとつになっていた私は誰も知らない土地で住み込みで働くことにしました。

完全に私のリサーチ不足でしたが、しっかり探す気力もなく、身を移すと決めた寮ありのレストランがあるところは想像以上に過疎の村（山奥）で、移動する唯一の足の電車も本数がなく、乗っても鹿がぶつかって、二時間三時間電車が動かないなんてこともしょっちゅうのところでした。

4月半ばだというのに雪山状態で、しかも雪の影響で寮の最寄りの駅まで行けずに運行中止となり途中で降ろされてしまいました。

「こんなにも雪深い土地だったなんて」

目まぐるしい出来事に追われ、疲れ果て、電車の中で眠っていた私は降り立つまで気つかず、底がすり減ってツルツルになったスニーカーで雪を踏み締め、キャリーバッグを引っ張りながら、時には滑りそうになりながら小さな駅を出ましたが、少し歩いたところで挫折しました。

駅にお迎えの車が1,2台あったけれど、帰ってしまえば道を走る車にすら全然遭遇しない状態。

あ、終わった。