今更ながら、前々から見たかったユナイテッド93のDVDを借りた。
いろんなところで言われてたことだけど、本当にすごいリアルだ。役者も無名の人ばかりを使っているし、撮り方もやたらブレまくりでホームビデオで撮ったかのような印象を与える。本当にドキュメンタリーみたいにしてある。それなのに、凄い劇的でスリリングな展開に息を飲むシーンの連続であっという間に見終わってしまった。まさしく事実は小説よりも奇なりで、今考えてもつくづく信じられないような事件だ。ハリウッドの大作映画は、必ず最後は正義が勝つわけだけど、この事件の結末は誰でも知っている。少なくともこの日だけはテロが空前の成功を収めるわけだ。そう考えると暗澹となる暗いドラマになりそうだが、そこでこの映画は想像力を働かせて乗客がテロリストをやっつけて機を奪還するあと一歩のところまで行ったという物語にしている。これは推測上の話でしかないんだけど、それがあるお陰で、怖いし陰鬱なんだけど最後まで目が話せない絶妙な仕上がりになっている。見ておいて損はない映画。
それにしても911ってたった5年半前の話だ。その後のアフガニスタンやイラクでの戦争があって、今のイラクの泥沼や北朝鮮のイランの核問題とかあるから、10年くらいたったような気がしていたけれど、考えてみたらつい最近ことだ。次の大統領はあのヒラリー・クリントンかオバマになるっぽいけど、それだって後2年後の話、それまではブッシュ政権が続くんだよね・・・・。