東京都板橋区にて道下ピアノ教室を主宰しております、

道下果奈です。

先日、

大学院の時の恩師のコンサートに伺いました。

「藤原浜雄　ヴァイオリン・リサイタル　2024」

プログラムノートは、

学生の時に論文でお世話になった西原稔先生が書かれており、

興味深く読ませていただきました。

「藤原先生は、年齢を超越して、いつも新鮮で、たえず新しい世界にチャレンジされている」

という西原先生のコメントに、

まさにその通りと思いました。

藤原先生は、心が意欲的で、

常にオープンだから、

いつお会いしても、

にこやかに話しかけてくださり、

外見も若々しいのだななどと思いながら、

楽しみに席に着きました。

あまり演奏される機会の多くない、

ショーソンの「ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏の為の協奏曲　作品２１」

これがとくに心に染み入り、

涙がとまりませんでした。

弦楽四重奏の方々も、今をときめく方々で、

非常に聴きごたえがありました。

今から20年前になる大学院時代は、

1学年ピアノとバイオリンあわせて10人という

学生の数でしたので、

先生との距離がとても近く感じられ、

ソロだけでなく、

色々な楽器との室内楽などを経験し、

寮生活をし、

とても濃い学生生活、演奏経験でした。

当時、

ソロをご指導いただいていた野島稔先生が

2年ほど前に亡くなられたと知ったときは、

ああ、もう会えないんだと

とても寂しく思いました。

野島先生の

「一回一回のステージを大切に」という言葉は

ずっと胸に刻まれています。

どの先生も

自分と同じように

年を重ねていくので、

やはり、

習える時に習ったり、

きけるときに遠慮せずに何でも質問しておくと

いいなと思います。

そんな20年に思いを馳せながら聴いたコンサート。

藤原先生ご夫妻の演奏から

何十年と積み重ねられた人生の時間の流れと重みを感じ

涙がとまりませんでした。

奏でられる音楽を通して

思いと人生が

そこに見えました。

長い人生の中で、

色々ありますが、

先ゆく恩師がずっと音楽をする意味、続けている意味を感じました。

そして、そこに見に来る仲間も、

その時間をかけた深さをわかっているから

集まっているんだと思いました。

すぐ手に入る喜びは

一瞬だけれども、

時間をかけて

積み重ねていったものは

深いです。

そういった

人生の深さや重みに触れたときに

味わう感動は心に残ります。

音楽を続けることで

そういった深い感動を味わえる心や時間を

育てていくことができると

思っています。

みえないけれど

人生をかけて感性が積み重なっていくもの。

それは誰にも奪われないもの。

そんなことを

強く思ったコンサートでした。

恩師の三上先生とパチリ↓

都営三田線板橋本町駅から徒歩３分。

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音楽をきいて涙がでるとき