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未知の巳紗ログ

木下道子の、余命宣告を受けてしまった娘、山本巳紗の介護日記です。

立春とは名ばかりのある日
35年以上前の私の生徒さん 知加さんのお母様がいらっしゃいました。
お嬢様である知加さんからの、娘へのお供えと私への手紙を持って来てくださったのです。
何十年もお会いしていない私達のことをお気にかけてくださっていたことに感謝の気持ちで一杯です。

早速、いただいたお手紙を読み始めて涙が止まらなくなりました。

以下、知加さんからのお手紙の一部です。

知加さんからの手紙
~省略~
検索して先生のブログに辿り着き、倶楽部会館で手芸する母の姿を見つけて、山本巳紗さんの写真を…「あ、やっぱり‼︎」私がつぶやいた言葉です。
今から12年くらい前2丁目のバス停で彼女を見かけました。それより随分前に先生と歩いているまだ小さい巳紗さんを見かけていたので先生のお嬢さんだなという認識でした。ロンドンのパンクのようなEdgyの効いたスタイル、でも透明感があり静かな佇まい…その時の誰とも違う空気が巳紗さんにはあったのです。こういう素敵な子はどういう大人になるのかな~きっとNYやLondonなんかに行って芸術家になったりするのかも。そんな風に思っていたからブログに真っ白な背景の美しい巳紗さんを見つけた時は、あ、やっぱりそういう人になったんだ‼︎迷わずそう思うと嬉しくなって巳紗さんのブログを開きました。そして彼女に起こったことを知ったのです。
母にその事を伝えた日にまさかこんな悲しい事になっているとは夢にも思いませんでした。
寂しくて巳紗さんを思い出さない日はないですよね。
私はずっと天国に音は届くと思っていて、思う人の好きだった曲が偶然流れたりするときは傍にいるんだと感じています。だからきっと先生の奏でる音は必ず巳紗さんに届いて巳紗さんを守って、思いを受けた巳紗さんは音で先生を励ましているんじゃないかと思います。
~省略~
巳紗さんに会って話すことはありませんでしたが、先生のブログや彼女の言葉を読んで、もし元気ならきっと気に入って食べてもらえただろうなと思うお菓子を送ります。
知加