それは真夏の向日葵が太陽に向かって
咲く暑い日のこと。

千葉から若い夫婦と幼い子供が宮崎へと移住
した。都会から初めての田舎暮し。

奥さんは臨月のお腹をかかえ、右も左も
分からぬまま幼い子供と家で過ごす。

宮崎へ出てきて3日が過ぎた頃、予定より
早く産気づき、女の子を出産。

その赤ちゃんが私だ。
翌年、妹が。その2年後にまた妹....
またその2年後に弟が産まれ5人兄弟になった。

母は私は小学校に上がった頃から働きだした。
小さな雑貨屋さんを2店舗経営。
それから中学生になるまでにレストランや
居酒屋を経営し、弟が高学年になり反抗期
が始まる頃に全ての店を閉め専業主婦に。

父も会社経営をしていて高校生までは
それなりに裕福な家庭に育ち、何不自由なく
買い与えられ、旅行や外食も頻繁だった。

私はそれが当たり前の生活だと思っていた。
他所の家庭より裕福だと自覚もしていた。

高校生の頃は卒業して、それなりに仕事して
結婚して専業主婦になるのかなーなんて
漠然と考えていた。
幸せな未来しか見えてなかった。
何の苦労もしたことが無いただのお嬢さん
だった。