久しぶりにドラマを最初から最後まで観た気がする
と言ってもリアルタイムではなくTVerであったけれど
端島(軍艦島)はいつか機会があったら行ってみたい(見てみたい)と思っていた
世界文化遺産となってその保護と保存についてはいろいろ言われているようだが…
人が作った建物や物が自然に戻って行くのも当たり前の事なのではないだろうかと私は思う
もちろん私自身の気持ちで他の考え方を否定するものでもない
私は今の住まいに人生で一番長く暮らしているが
子どもの頃は親の都合であちらこちらに住んでいた
小学校に上がった頃
親が人を集めて仕事を初めていた
時は東海道新幹線の開通の為の工事やら何やら仕事がいくらでもあった時代であった
その少し前
兄が交通事故死した
たぶん その補償金か何か 事を始める資金があったのだと今なら理解する
ちょうど土地持ちの親戚が借家を何軒か建てていて
私達家族と親が始めた事業で集めた人達をその借家に住ませていた
借家は長屋の様でもありその周りをぐるりとブロック塀で囲っていた
もともと事業をやって行くためのスキルも何も持たない親の仕事はわずか数年で傾き
代わりに借金を抱えて事業も人も解散したと記憶している
私はその借家にそんな時期を小学校1年生から6年生まで過ごした
今から半世紀以上前の事である
実は
その借家がまだ現存しているのである
数年前に何となく昔住んでいた街に車で行った事がある
その場所と言うより
その時の自分に会いたくなっていたのか…
その借家は現存してはいたが、
入口を何かでふさがれ他のもの侵入を拒んでいるようであった
昔の自分に会いたいと言ったが
その場所に帰ってみれば
その時の楽しい思い出より
悲しい 惨めで 寂しい思いの自分がまだつい其処に居ることを感じてしまった
その恐れから私は車を降りてまでその廃屋を覗く事も出来なかった
半世紀前であって廃屋になっていても
確かにそこに人がいて生活していて
笑ったり泣いたり
怒ったり喧嘩したりしていたのだ
半世紀経っていても
その中に身を置いたら
私はあの時の惨めで寂しくて悲しい子供に戻ってしまうのだろうと
半世紀以上経っていても
私はまだ乗り越えていないのだと思い知らされた
「海に眠るダイヤモンド」
そんな思いも思い出されたドラマであった