私が
仕事で出会う患者さんは
「がん」のかたばかりです。
年に数回
がん以外の方にも
ご縁があり
出会わせていただくのですが・・・
あるおばぁちゃんに
出会わせてもらいました
身体の一部が
腐っていき
残りの命の時間を
刻々と刻まれている
おばぁちゃんに出会いました
死に行く人には
仕事上
沢山看てきました。
がんの人は
衰弱していかれるので
最期はクリアな状態ではない事も
多いです。
しかし、このおばぁちゃんは
その身体の一部以外は
どうもなく
つい１週間前まで
普通に暮らしていた
元気そうなおばぁちゃんです
でも腐っているので
痛いのです！！
組織が壊死しているので
相当な痛みだと思います
１００歳が近いような
おばぁちゃんですが
とてもしっかりされています。
しかも
私の大好きだったおばぁちゃんに
よく似ているんです。
時々、こんな風におばぁちゃんに似た
おばぁちゃんに出会います
手を握っていると
何度も私の名札を見て
「伽夢さん・・・伽夢さん」って
優しくかわいらしく
呼んでくださるんです
不思議な感覚ですが
赤ちゃんが
おかぁさんを呼んでいるような
感じなんです
こんなに人生の先輩の
おばぁちゃんなのに・・・。
もう愛おしくてたまらない
感覚になってしまいます。
注射で
楽になり
とても安らかなお顔で
「痛くないよ・・・ありがとう」って。
それまで
ずっと
「もう逝かせて、伽夢さん、
もう逝かせて」と言われていたのが
嘘のように。
傍を離れようとすると
「係りがかわってしまうの？伽夢さん」
って
手を伸ばしてきてくれます。
「また来ますからね」というと
「よかった」って微笑んでくれました
このおばぁちゃんの傍に居たのは
ほんの僅かな時間だったのですけど・・・。
久しぶりにおばぁちゃんに
出会わせてもらったような気がして
ありがたい時間でした
もちろん
手を握っている間は
ヒーリングをさせていただきました
昨日も
お顔を見に行ったら
「伽夢さん、伽夢さん」って
何度も名前を呼んでいただき
名前を呼んでいただくだけで
こんなにありがたい気持ちになるなんて
私は日々
本当に貴重な体験を積ませて貰っているなぁと
感謝でいっぱいです
私も
なぜか母になった感覚で
そのおばぁちゃんの
お顔を撫でたり
頭を撫でたりしていたら
すやすやと
赤ちゃんのように
またそのおばぁちゃんは
気持ちよさそうに
眠られていました