ESPN F1トピックス
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各ドライバーの決勝レース終了後のコメントです
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11日(日)に行われたイタリアGP決勝レースを制したのは、ポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテル(レッドブル)だった。
ベッテルはスタートでフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)に抜かれたものの、コース上でオーバーテイクを決めて首位に復帰し、その後はペースをコントロールしながらレースを展開。最高速では決してトップクラスではないものの、戦略的にレースを戦ってシーズン8勝目を手にした。2位にジェンソン・バトン(マクラーレン)、3位にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が入り、小林可夢偉(ザウバー)はリタイアに終わっている。
レースを終えたドライバーたちのコメントは以下のとおり。
【レッドブル】
セバスチャン・ベッテル(優勝)
「今日の勝利には感情的になってしまった。このサーキットは僕にとって大きな意味があるし、本当に特別なんだ。初勝利はここで手にしたから、フィニッシュラインを越えた時は細かい事まで思い出したよ。表彰台は本当に信じられないものだった。立ち上がったら息を飲んでしまったけど、このようなことは多くの人が経験できるわけじゃないからね。下にはたくさんの人々が詰めかけていて、クルバ・ド・グランデのほうからもまだ人が押し寄せるのが見えたんだ。信じられなかったよ。このサーキットは僕たちにとって過去2年、難しいコースだった。でも、今年は復活勝利さ! マシンは昨日の予選で最高だったし、今日のレースでもさらに改善されていた。スタートはそんなに良くなかったけど、突然どこからかフェルナンド(アロンソ/フェラーリ)がきたんだ。僕たちは3台でターン1まで進んでいった。僕は2番手を保ち、リスタート後はアロンソをかわせたよ。彼は僕にあまりスペースを与えてくれなかったけど、それでも十分だったからすごく楽しかった。僕たちにとって素晴らしいレースだよ。イタリア建国150周年だし、ここにいる人々全員にとって特別なことだと思う。だから、すべてのファンに感謝したい」
マーク・ウェバー(リタイア)
「ジェンソン(バトン/マクラーレン)共々、最高のスタートを切れなかったからいくつかポジションを失ってしまった。セバスチャンもあまりよくなかったと思うから、スタートに関してはいくらか差があったよね。最高のスタートを決めたのはフェルナンドだ。その後、セーフティカーが導入されてリスタートがあったけど、その時はいいスタートを決めることができたし、ジェンソンを抜いたよ。次の周にはフェリペ(マッサ/フェラーリ)と並んでターン1にアウト側からブレーキングしていき、ターン2のイン側を手にしようとしたんだ。十分にイン側に入れなかったのかもしれないけど、イン側の縁石はかなり高かったんだ。それに乗ってしまい、残念ながらフェリペに接触してしまったよ。その後、できるだけタイムロスをせずにピットに戻ろうとした。その周の前半はそんなにマシンが悪くなかったんだけど、どこかでウイングが落っこちてしまったから、マシンをターンインさせたりブレーキングすることができなくなってしまった。それでパラボリカを直進してしまい、それで僕のレースは終わりだ」
クリスチャン・ホーナー(チーム代表)
「今日は驚くべきレースだった。モンツァを制するという夢が実現したし、今日のセバスチャンは本当に圧倒的なパフォーマンスを発揮した。素晴らしいピット作業や強力な戦略、そしてセブは本当に勇気あるオーバーテイクを見せてセーフティカー導入後にフェルナンドをかわした。その後は本当にコントロールしたレースだった。残念ながらマークのレースは、フェリペ・マッサとの接触で終わってしまった。マークは可能な限り速くピットに戻ろうとしたが、パラボリカでフロントウイングがマシンの下に入り込んでしまった。それによって彼は表彰台に上ることができなかったが、シンガポールGPでは巻き返してくれるだろう。チームにとっては素晴らしい1日だったし、机上ではわれわれにとって最適ではないサーキットで素晴らしい成績を残せた。残念ながら今週初め、われわれと4年戦ってくれた若き女性であるエリン・ペッツェッラというチームメンバーを亡くした。彼はガンに対して勇気ある戦いをしたし、今日の結果を彼女に捧げたい」
【マクラーレン】
ルイス・ハミルトン(4位)
「いいレースだったよ。完走できたし、いくらかポイントも獲得できたから不満はないんだ。(セーフティカー導入後の)リスタートではミハエル(シューマッハ/メルセデスGP)が僕のアウト側にいたんだ。ミラーで彼を見ていたんだけど、前のマシン勢が先に行ってしまったからセバスチャン(ベッテル/レッドブル)のスリップストリームを使うチャンスを逸してしまった。ちょっとボーっとしてしまった。今日の僕たちはストレートで少し遅かったから、ミハエルをかわすのは難しかった。僕がDRSを使っている時でも、彼のほうが直線で速かったんだ。シューマッハとは本当に激しく戦わなきゃいけなかったけど、彼の前でフィニッシュすることができたわけだから、すべてよしさ。これがレースってものだよ」
「イタリアで天候やファンたちから得られたサポートはすごかったし、また来年にここに戻って来られることを本当に楽しみにしている。タイトル争いでセバスチャンを打ち破ることが今でも可能なのかは疑わしいけど、僕たちはプッシュを続ける。これから戦うフライアウェイのレースが楽しみだ。エキサイティングな戦いになるだろうし、チームのためにいくつか勝つためにしっかり集中するよ」
ジェンソン・バトン(2位)
「2番手に浮上するまでの戦いは素晴らしかったね。でも、スタートでクラッチに問題が発生してしまったことが大きく影響したから、不満だ。6番手に落ちたんだけど、その後のリスタートではマーク(ウェバー/レッドブル)の直線スピードがものすごかったから対抗できず、7番手になってしまった。もちろん、それで上位勢はポジションを維持することができたし、ターン1では目の前でマークとフェリペ(マッサ/フェラーリ)が接触したから、4、5秒ほどのロスがあったんだ」
「その後は冷静にドライブできたし、5つのコーナーの中でルイスとミハエルをかわすことができたから、これには本当に満足している。それからフェルナンド(アロンソ/フェラーリ)との差を縮められたし、チームのために効果的なポイントを獲得できたから2位になれたのは素晴らしいよ」
マーティン・ウィットマーシュ(チーム代表)
「今日のわれわれのマシンはかなりの速さを持っていた。ルイスはファステストラップをたたき出したし、ジェンソンは2番目に速いラップタイムを刻んだのだ。しかし、残念ながら両ドライバー共にスタートが十分なものではなかった。この結果は、両ドライバーがレースの大部分のミハエルに抑えられてしまったためだろうが、メルセデスGPは直線で速く、彼のコーナーへのアプローチも非常に"ワイド"なものだった。一方でセブ(ベッテル)は首位を独走してしまったが、スタートが良ければわれわれは彼とレースができるペースを持っていたと理解しているので、本当に残念だ。しかし、これがレースというものだろう。予選、スタート、レースをすべてうまく進めなければならない。今週末は予選がかなり良かったし、レースも良かった。しかし、スタートが不十分だった」
「それでも、われわれは今日の午後に30ポイントを獲得でき、コンストラクターズ選手権2位の座を強固なものにして直近のライバル(フェラーリ)との差を71ポイントに開いた。これから、2週間後のシンガポールから始まり11月末のブラジルまで続く6戦のフライアウェイというタフな戦いが行われる。獲得可能なポイントはたくさんあるので、できる限り多くのポイントを手にしたい」
【フェラーリ】
フェルナンド・アロンソ(3位)
「フェラーリのレーシングスーツを着て、この最高の表彰台に戻って来られるのは本当に興奮する。昨日言ったように表彰台はいけると思っていた。最高のスタートが必要だってことは分かっていたし、うまくできたのはこの2日間を通してエンジニアと取り組んできた準備のおかげ。今回のスタートはバルセロナと同じように本当に魅惑的な瞬間だった。本来のポジションじゃないとは分かっていたし、遅かれ早かれ追い抜かれることも分かっていたけどね。でも、セーフティカー導入でペースを落として走っているときに、ファンから声援を受けられるっていうのは本当に最高だ。ベッテル(レッドブル)に対しては何もできることはなく、彼は僕より断然速かったから簡単に抜かれてしまった。マクラーレン勢と対するときはもう少し良かったんだ。ソフトを履いていたからうまく防御できたけれど、ミディアムになると彼らの方がまだアドバンテージを持っているから、もしレースがあと数周あれば表彰台は逃していたかもしれない。とはいえ、今回の結果には満足している。予選よりもレースの方が良かったわけだけど、それはシーズンの初めから一貫していること。もちろん、2010年に続いて連覇できれば最高だったけど、冷静になって自分たちの手の届く範囲の目標を達成できるようにしないとね。今日はそれができたってこと。もうタイトルがなくなったのは確実だけど、それでもまだモチベーションは高い。レースでは優勝したいし、今回上げられたドライバーズ選手権のポジションを守りたいと思っている」
フェリペ・マッサ(6位)
「今日は表彰台を争えたはずだから6位でもガッカリしている。ウェバーに追突されたインシデントでかなりのタイムを失って10番手に後退してしまったのが残念。これでたくさんのドライバーに追い抜かれたから、その後はまたリーダーに追いついていかなきゃいけなくなったけど、その時点ではもう遅い。ウェバーとの接触でダメージはなかったんだ。第2コーナーで彼が僕のタイヤにぶつかってきてスピンを喫した。僕はわずかにブレーキングを遅らせてインサイドのラインを取り、そしてアウト側を回ったんだけど彼に追い抜かれることは絶対になかったはず。本当にガッカリだ。今日のマシンはペース的に悪くなかったし、最後のスティントでミディアムコンパウンドを履いているときでさえ、まずまず速かったからね。デグラデーションもかなり低かった。シーズン残りの6戦ではもう少し運が味方してくれるといいな」
ステファノ・ドメニカリ(チーム代表)
「正直、今日の結果は現在の技術的な状況を考えると、われわれが望める中では最高だったと思う。実際、フェルナンド(アロンソ)がドライバーズ選手権で2位に上がったことはすごいことであり、ドライバーの力があってこそ。今日もまた、彼は実に見事なパフォーマンスを披露してくれた。スタートで見せた攻撃しかり、終盤のディフェンスしかりだ。フェリペ(マッサ)もうまくやっていたし、ウェバーにスピンを引き起こされなければベッテルの後方でもっと上位を争えたと確信している。いずれにせよ、素晴らしいレースだった。フェラーリが常に勝利を狙わなければならないことは明白で、3位を目指しているわけでないので、興奮すべき結果ではないものの、チームは冷静さを保ち集中し続け、一歩一歩、状況を改善しながらうまくやってくれた。シーズン終盤の目標は同じ。レースの勝利を目指し、常にベストを尽くすこと。今日もまた自分たちもそうだがファンのおかげでもある。素晴らしかった。フェルナンドは表彰台の上で鳥肌のたつ気分を味わったことだろう。赤いレーシングスーツを着てあの場所に立つというのは特別なのだ・・・」
パット・フライ(シャシー部門ディレクター)
「非常に接戦のレースを予想していたが、まさにスタート直後からその通りになった。今回勝ち得た23ポイントはこのコースにおける自分たちのポテンシャルから予想できたものと一致している。金曜朝のポジションを考えると、週末を通してマシンパフォーマンスを大きく改善できたということだ。ドライバーたちは常にマシンから最大の力を引き出す見事な走りで、ピットストップ中も皆本当によくやってくれた。戦略的に言うと相対的にシンプルなレースだったが、レース序盤の展開を踏まえて、主要ライバルの対応をならうように努力した。ミディアムの場合はソフトよりもパフォーマンス差が大きいと分かっていたが、それでも今回のレースで現実的な目標だと言ってきた表彰台をマークすることができた。これでヨーロッパラウンドが終了し、シーズン終盤戦がスタートする。2カ月間の世界旅行だ。ベストを尽くし、何勝かは持ち帰れることを期待している」
【メルセデスGP】
ミハエル・シューマッハ(5位)
「僕にとってもファンのみんなにとっても、エキサイティングな1日だったと思うからうれしいよ。ルイスとのバトルはとても楽しかったし、時々ミラーがすごく小さく感じられた。僕らは2人ともギリギリの走りをすることで知られているし、まさにその通りだった。まるでトラックのような幅と長さがあるようにクルマを使わなければならず、できる限りのことをしたけど、最終的にはやっぱり彼の方が速かった。スタートは理想的で1コーナーではその後のグリップを利用するためにわざと抑えて入っていった。すると左サイドがフリーだったんだ。時々こんな風に可能性を最大限生かせることがある。今日は楽しかったよ。メルセデスの協力を得て、未来はもっと良くなると分かっているからこそね」
ニコ・ロズベルグ(リタイア)
「僕にとって今日のモンツァは残念なレースだった。プライムタイヤでのスタートは難しかったけど、1コーナーではポジションを1つ上げて順調だったんだ。それなのに、リウッツィが魚雷のように芝の上を飛んできて、レースから押し出されてしまった。優れた作戦があったし、マイケル(シューマッハ)のリザルトから分かるように、僕らのクルマはレースでとても強かったから悔しいよ」
ロス・ブラウン(チーム代表)
「今日のマイケルのドライビングは素晴らしかった。きっと彼もレースを楽しんだだろう。チームのおかげで今年はスタートが非常に良く、彼はうまく飛び出し、前半で技巧を存分に発揮した。マクラーレン勢、特にルイスと激しいバトルを繰り広げるさまは見応えがあり、往年のマイケルだった。今年のマシンはまだ速さが十分ではないが、マイケルの5位には皆満足している。ニコのレースはあっという間に終わってしまい、何も得ることができなかった。彼にはプライムタイヤでエキサイティングな作戦を用意していて、レース序盤の同種のタイヤパフォーマンスを見る限り、興味深い展開になったはずだ。24番手スタートのマシンによってリタイアを強いられてしまったというのはつくづく残念だよ。1コーナーで絡んでしまうのはポジションを争いのためだし、レースなので仕方がない。だがはるか後方から来たものに押し出されてしまうというのは受け入れがたいものだ。だがわれわれはチームとして適切なマシンがあり、上位で戦える可能性があることを示した。それが来年のモチベーションになる」
ノルベルト・ハウグ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ副社長)
「今日もマイケルはスリリングなドライビングを見せた――レース前半は今年最も多くの視聴者を引きつけたと言ってもいいだろうし、多くの人が座って眺めるのではなく、思わず立ち上がってしまったことだろう。実際われわれも今日は何度かそうした。スパの結果を再現したマイケルの走りを通し、彼がいかに情熱的で激しいファイターであるかを実感したはずだ――見ていて楽しかったのはわれわれだけではないだろう。ニコが1周目のターン1でクラッシュに巻き込まれてしまったのは残念だ。彼は新品のオプションタイヤを2セット残しており――トップドライバーの中では彼だけだった――戦うことができていればいい結果を残せていたはずだ。チームはシンガポールのナイトレースを楽しみにしている。そこではせひ、スパとモンツァの最近のパフォーマンスを再確認したい」
【ルノー】
ブルーノ・セナ(9位)
「今日、初めてF1でポイントを獲得できてハッピーだ。このチームでまだ2戦目だから、なおさらそうだね。10番手からスタートしたけど、9位でゴールするというのは決して楽な仕事じゃなかった。第1コーナーで不運に見舞われてしまい、僕が予選で手に入れたポジションがすべて失われてしまったんだよ。ポイント獲得圏内に入ることができるって理解できて、本当に満足できている。このために長らく働いてくれたチームスタッフたちと共に戦えることもハッピーだ。マシンにペースがあることは明らかだったけど、ポール(ディ・レスタ/フォース・インディア)をもう少しで追い抜けそうだったから、レースがあと1周長ければよかったと思うんだ。チームは素晴らしい戦略を選択してくれて、タイヤは僕たちが必要としていた速さを十分に発揮していたし、ドライバーズ選手権でポイント獲得を果たせたことに大満足している。チームが最高の仕事を果たしてくれたし、シンガポールGPが本当に楽しみだ」
ヴィタリー・ペトロフ(リタイア)
「今日の出来事には当然ながら大いに落胆している。悪くないスタートを決めて第1シケインに向かって行ったんだけど、ビタントニオ(リウッツィ/HRT)が駆るHRTが見えないところからやってきて大きな衝撃があり、それで僕のレースが終わってしまったんだ。僕には全く避けようがなかったね。まず、あれだけの大きな衝撃で大きなアクシデントにつながりかねなかったけど、ケガをしなかったことをうれしく思っている。スパ以降、僕たちはサーキットでもエンストンでもヴィリーでもたくさんの努力を注ぎこんだから、今日、それをポイント獲得につなげられなかったことは申し訳なく思っている。これもレースの一部だけど、いい結果を残せたんじゃないかとは思わずにいられないよ。僕たちにとって真のテストになるであろうシンガポールGPに集中しなきゃね。日本GPや韓国GPのような中高速サーキットに向かう前に、新しい技術アップグレードを持ち込むんだ。マシンは今回のフリー走行からいい感じだったから、パフォーマンスの面で前進しているのは間違いない。力強い形でシーズンを終えたいんだ」
エリック・ブーリエ(チーム代表&マネージングディレクター)
「第1コーナーが今日のわれわれに大きな意味をもたらしてしまったので、複雑な気分だ。ヴィタリーは本当に不運でレースをリタイアすることになってしまったが、ブルーノは1周目の終わりの時点で8番手につけていた。しかし、チームはとても強力な戦略を実行し、その戦略がブルーノを助けて9位を得ることができた。彼がF1初ポイントを獲得できたことはうれしいし、もしトラブルのないレースができれば、より高い位置でゴールできることは明確だろう。これからアップグレードを投入していくし、これを機能させられればペースを発揮できることが今週末に分かった。ここからプッシュしていくことに自信を持てる。スポーツとしては、今日のF1はファンにとっていいショーになったことだろう。レースの質についてわれわれが証人になれたことを喜ぶべきだ」
【ウィリアムズ】
ルーベンス・バリチェロ(12位)
「輝かしいスタートを切ってポジションを3つか4つは上げてターン1に進入したんだ。そうしたら、HRTが突っ切ってくるのが見えた。僕は彼に激突されなかったからラッキーだったけど、そのアクションの中にいたからマシンを停止しなきゃいけなかったよ。僕は誰にもぶつかっていないけど、ロズベルグが動こうとしたときに僕のノーズに当たったから、難しい状況だった。あそこで抑えられてしまったのは残念だ。僕たちが持っているペースと戦略なら、チームのためにポイントをいくつか獲得できたはずだからね」
パストール・マルドナド(11位)
「素晴らしいスタートを決めてたくさんポジションを上げ、アクシデントも避けることができた。序盤のペースは極めて強力だったんだけど、第2スティントでタイムを失い始め、いいリズムを維持することが難しくなった。最終的には安定したペースを発揮できたけど、残念ながら、ただ十分な速さがなかったんだ」
サム・マイケル(テクニカルディレクター)
「今日はポイントを獲得できるほどの速さがなかった。ルーベンスは第1コーナーのインシデントに抑えられてしまい、彼自身にミスはなかったもののフロントウイングの交換が必要となった。リスタート時にポジションを上げることはできなかったが、セーフティカー導入以降、後方から追い上げることになった。われわれは予定よりも1回多いピットストップを指示し、何かが起きた時にアドバンテージを得られるようにしたのだ。パストールはセーフティカー導入後に素晴らしいポジションを得ていい第1スティントを過ごしたが、その後のスティントではペースを発揮できずポジションを守れなかった。われわれは残りのレースに向けてシンガポールGPに投入する次回のアップデートに集中している」
【フォース・インディア】
エイドリアン・スーティル(リタイア)
「いいスタートが切れたのに、集団の中に埋もれてしまってポジションを上げられなかった。それから一番の問題はリウッツィ(HRT)がスピンを喫してターン1のところで突っ込んできたこと。僕はインサイドにいて他のマシンとのクラッシュを避けるためにはグラベルに逃げるしかなかったけど、それで大きくタイムを失ってしまった。幸い、マシンはダメージもなく問題なかったから走り続けられたけどね。ミディアムコンパウンドを履いていたから状況的には大丈夫だと思っていたし、ポイントを獲得することも可能だと考えていたんだ。それから数周走るとステアリングが効かなくなって、問題が発生したんだと分かった。ターン3でシフトダウンしようとしたけどできなくて、マシンを止めるしかなかった。ポール(ディ・レスタ)の結果を見れば分かるように、今日は2台揃って入賞するチャンスを逃してしまった」
ポール・ディ・レスタ(8位)
「まったく楽なレースじゃなかったから、もちろん今日は8位でフィニッシュできたことが本当にうれしい。あまりうまく発進できなかったけど、前後のドライバーもスタートダッシュは決められなかったみたい。ターン1にかけて、ウィリアムズの1台が攻めてきていることに気づき、できるだけアウト側に移動したけれど、他に選択肢がなくシケインのバンプを抜けるしかなかった。その後はアグレッシブなタイヤ戦略を採り、今日はレーストリムで自分たちのラップタイムがあまり良くなかったと思うから、その中では多くを引き出せたと思っている。だから4ポイントを獲得できたことは最高だし、チャンピオンシップのポジションアップに役立った」
ビジェイ・マルヤ(チーム代表)
「今年もモンツァは本当におもしろいレースで、ポールもチームも8位フィニッシュを果たす素晴らしいパフォーマンスだった。ずっと入賞は可能だと信じていたが、それでも必死に戦い、トラブルを回避せねばならなかった。ポールは第1コーナーの大混乱をうまく避け、とても成熟した走りを披露してくれたし、絶対的なペースではわれわれよりも速いだろうマシンを打ち破っている。戦略がうまくはまり、タイヤワークによって重要な4点を手に入れた結果、コンストラクターズ選手権で6位に浮上した。今日のエイドリアン(スーティル)は運がなく、オープニングラップで大きくタイムを失っている。だが、すぐにハイドロリック系のトラブルを抱えてしまっていることが分かった。とはいえ、楽観してヨーロッパラウンドを締めくくれたので、数週間後のシンガポールでのレースを楽しみにしている」
【ザウバー】
小林可夢偉(リタイア)
「もちろん、誰にとっても落胆するような結果です。ギアを選択したらパワーがなくなってしまいました。そこまでの戦いはすごくエキサイティングでしたし、困難な戦いでもありました。スタートでは新しいハードタイヤ、ミディアムコンパウンドを履いたんですが、もちろん長い間そのタイヤを履くというプランを考えていました。それが可能であることはセルジオが証明しましたが、数台が巻き込まれたターン1でのアクシデントが発生したので誰もが避けようとブレーキを踏んだんです。僕は目の前でブレーキングしたマシンに接触してしまいました。ノーズを壊しましたが、タイヤにもダメージがあったのでユーズドのソフトタイヤに交換したんです。これによって戦略が影響を受けてしまいましたが、今日はポイント獲得に大きな自信を感じていました。本当に残念です」
セルジオ・ペレス(リタイア)
「グリッド位置は残念だったけどレースではうまく戦えていたんだ。でも、僕たちは共にリタイアしてしまったから厳しい結果になった。15番手からスタートしたけど、僕たちのレース戦略はハードタイヤで長いスティントを走り、最後にソフトタイヤで短いスティントを走るというものだった。20周目あたりから僕は7番手につけていたんだ。前後のマシンとはギャップがそれなりにあったからいい感じだったんだけど、まず3速ギアが使えなくなって、その後はどのギアも選択できなくなってしまった。今日はポイント獲得の素晴らしいチャンスを逃したよ」
ペーター・ザウバー(チーム代表)
「われわれは予選パフォーマンスを妥協することを受け止め、レースにすべての集中を傾けた。今日のパフォーマンスを見る限り、このアプローチが完ぺきに機能したと言えよう。われわれは直接的なライバル勢よりも速かった。今日は簡単に大量得点を果たせそうだったが、両ドライバーがギアボックストラブルに見舞われてしまったのだ。可夢偉は23周目、セルジオは33周目にトラブルを抱えた。セルジオは素晴らしいレースを過ごし、リタイアするまでは安定して7番手を走行していた。1ストップ戦略も完ぺきに機能したのだ。今日は予想していたようにマシンが速さを発揮してくれた」
ジャンパオロ・ダラーラ(トラックエンジニアリング責任者)
「予想していたように、われわれのペースは予選よりもレースのほうがかなり良かったし、戦略も最高だった。セルジオは1ストップ作戦を組み立て、安定してドライブしながら序盤にミディアムコンパウンドを傷めることもなかった。33周の間、彼は理想的なラップタイムを築いていたのだ。彼は後方に15秒差をつけており、彼らがピットストップに入ったタイミングでピットに入ろうとしていた。可夢偉については、1周目のアクシデントの後に彼をピットに呼ばなければならなかった。そこから2セットのソフトタイヤを使う2ストップ作戦に変更したが、その作戦も彼にとっては機能しただろう。残念ながら、ギアボックストラブルがわれわれの努力をストップさせてしまった」
【トロ・ロッソ】
セバスチャン・ブエミ(10位)
「レースの展開には少し落胆しているんだ。最高のスタートが切れたんだけど、HRTの1台が大きなアクシデントを引き起こした。僕も後ろから突かれてしまい、それでいくらかのダメージを負ったよ。マシンのポテンシャルを最大限に発揮できなかったんだ。もしそれがなければ、9位か8位になれたんじゃないかな。でも、最後にセナ(ルノー)にかわされてしまった10位になったわけだけど、あの時の彼はソフトを履いていて僕はミディアムだった。でも、もう前を向くべき時だし、2週間後のシンガポールGPでより良い結果を手にしたいね」
ハイメ・アルグエルスアリ(7位)
「今日のレースにはすごく満足しているよ。次のレースではもっと↓の位置からレースをスタートしようかなって思うんだ。だって、残念なグリッド位置からポイントを獲得することができたんだからね! チームにとっても、2台がポイントを持ち帰れたことをすごくうれしく思っている。まさかフォース・インディアやザウバーより速いとは思わなかったから、日曜日にマシンのパフォーマンスが改善されたことには少し驚いている。僕たちの母国レースでこういう結果を手にできたというのも、さらに特別なことだ。これからも仕事を継続していきたいし、土曜日の予選パフォーマンスを改善したい。それがうまくいけば、安定してポイントを獲得できるようになると思う」
フランツ・トスト(チーム代表)
「われわれのホームサーキットはわれわれにとってラッキーなものであるが、それはここモンツァで常にポイントを獲得できていることからもわかるだろう。ハイメの7位という結果は彼のF1キャリアの中で最高位であり、チームにとっても今シーズンの最高結果だ。さらにセバスチャン・ブエミが10位でチェッカーフラッグを受けたことで2台がポイントを獲得できたのもいい結果だろう。今日、われわれが獲得したポイントによってコンストラクターズ選手権でフォース・インディアとザウバーに詰め寄ることができた。ハイメは素晴らしいレースを戦い、グリッド位置から11もポジションを上げた。彼は特に2セット目のタイヤで速く、当時のファステストラップを刻んでもいる。セバスチャンは左リアタイヤに接触を受けたので、完走できたのがラッキーだった。チーム全体がいい仕事をしただろう。いい戦略をレースで実行できた。シーズンのヨーロッパラウンドを締めくくるにいい方法だったし、これから残りの6戦でも同じように戦えることを楽しみにしている」
【ロータス】
ヘイキ・コバライネン(13位)
「素晴らしいスタートの後、ヤルノをパスしたら、HRTがすごい体勢でターン1に入ってくるのが見えたんだ。それを避けて序盤はいいポジションにつけた。タイヤのデグラデーションも楽に管理できたし、しばらくの間その位置を維持できた。今日のピットストップは本当に良かったよ――タイミングも最適で、クルー全員が素早く僕を送り出してくれた。感謝しているよ。週末をいい気分で終わらせてくれたチームにもね」
ヤルノ・トゥルーリ(14位)
「今回に限ってスタートは最高じゃなかったけど、僕もヘイキもラッキーなーことに1コーナーのクラッシュを逃れてダメージを負うことなく通り抜けられた。ヘイキとレースをしている時にマッサが最初のシケインでトラブルに巻き込まれ、彼にぶつかるのを避けるためにコースを外れなければいけなかった。コースに戻ると彼がドアを閉じてきたので、僕はインサイドからスロットルを全開に保ち、彼をオーバーテイクしたんだ。その後の1コーナーでは後ろにKERSを持った速いクルマが2台いて――彼らはそのボタンを使ってきた。2コーナーでマッサがブレーキングでコントロールを失って僕にヒットし、僕は隣のクルマにヒットしてフロントエンドとウイングを壊してしまった。サンドイッチ状態で本当に不運だったよ。しかもダメージを負ったのは僕だけだったんだ! チームがピットに入れてくれてノーズを交換し、すぐに作戦を見直して1ストップに変更してくれた。そこからのラップタイムはとても良く、残りのレースを楽しむことができた。今日のパフォーマンスとペースにはすごく満足しているし、素晴らしいレースだった。事実、週末を通したクルマのペースはとても満足できるものだったよ。今朝は来年の契約も発表できたし、僕にとってはファンタスティックなホームレースだった――チームのみんなに感謝している!」
マイク・ガスコイン、(CTO/最高技術責任者)
「大変素晴らしいレースだった。2人ともスタートでの大クラッシュを切り抜けたが、ヤルノは序盤マッサに当てられて少しタイムをロスした。フロントウイングを交換するために呼び戻さねばならず、いくつかポジションを落としたが、ソフトタイヤでのロングスティントに作戦を切り替え、その後ミディアムに交換した。適切な対応に加えて彼がプッシュし続けてくれたこともあって、ライバルたちの前に出ることに成功し、14位でフィニッシュできた。ヘイキもレースで強さを見せ、スタートで得たポジションを懸命に維持してくれた――彼が何のトラブルもなく13位でマシンを持ち帰ってくれたことは喜ばしい。それが今日のわれわれの一番の目的だったんだ。金曜日は厳しい状態だったが、チームの見事なリカバリーを見せ、週末の難しいスタートから立ち直る力があることを証明してくれた。非常にポジティブなリザルトであり、シンガポールの励みになる。みんなよくやってくれた」
トニー・フェルナンデス(チーム代表)
「チーム・ロータスと私にとって最高の1日だった。今まで見たベストレースだよ! モンツァで13位、14位という結果は私の期待を越えており、両ドライバーとチームを誇りに思う。多くのアクシデントが発生したレースで、われわれのポジションはそれに助けられたものではあるが、今日は2つのポイントに着目したい――われわれはその位置を手にできる場所にいたということであり、レースディスタンスを通し、多くの既存チームについていけるペースを持っていた。ヘイキとヤルノは非常に素晴らしい仕事をしてくれた。見事なピットストップを実行したクルー、正しい時に正しい判断をしたエンジニアたちの力があってのことだ。みんなよくやった。これはチームにとって重要な数日間であり、これから数週間のうちにいくつかの発表を行うことになるが、そこではわれわれがチームの将来のために優れた基盤を用意したことが明らかになるだろう。だがその前に、まずはロンドンに戻ってロフタス・ロード(サッカーチーム、クイーンズ・パーク・レンジャーズの本拠地)だ!」
【HRT】
ダニエル・リカルド(完走できず)
「レースのスタートは最悪で、何かの理由によってアンチストールシステムが作動してしまった。3速ギアで固まってしまい、エンジンが止まったんだ。リスタートできなかったから、ピットボックスに戻らなきゃいけなくなった。メカニックたちが再始動してくれてコースに戻れたんだけど、エンジンの温度が上がっていたから確認のためにピットに戻り、再びレースに参加するにはいくらか時間がかかってしまった。コースに戻ってすぐにトラフィックを抱えてしまったから、リズムを得るのが少し難しかったね。でも、少なくともレース終盤の第2スティントではいいラップタイムを刻めたし、データもいくらか分析できた。何もないよりは少しでも得られるほうがいいけど、シンガポールGPでより良い結果を得るためにはプッシュを続ける必要がある」
ビタントニオ・リウッツィ(リタイア)
「母国レースはタフな戦いになると理解しつつ本当に楽しみにしていたんだけど、あまりにも早い終わり方だった。いいスタートを決めてヴァージンの2台とロータスの2台、そしてダニエルをかわせたんだけど、さらにオーバーテイクを狙って近づいたんだ。その時に芝生に押し出されてしまい、スローダウンしようとしたけど完全にマシンのコントロールを失ってしまって他のマシンにぶつかってしまった。ペトロフ(ルノー)、ロズベルグ(メルセデスGP)、そしてリタイアに追い込まれてしまった他のドライバーたちに対しては本当にすまないと思う。もう終わったことだし、僕たちはファイターだから次戦を見据えないとね」
コリン・コレス(チーム代表)
「1周目の第1コーナーまでに2台がいなくなってしまったのだから、忘れたい週末になった。メカニックたちがマシンを再始動し、リカルドは39周を走破した。モンツァは困難だろうが、満足のできるレースになると理解していた。両ドライバーにとっては残念だったが、シンガポールでより良い週末が送れることを願う」
【ヴァージン】
ティモ・グロック(15位)
「昨日の予選からマシンをドライブするのが少し難しくなってしまったのは残念だけど、今日のレースはOKだった。週末を通じて間違いなく前進できたよ。マシンの感触は改善されたけど、なぜマシンがレース状態ではいいのか分析しないといけない。シンガポールGPに向けてパッケージをどれだけ改善できるかも注目だ」
ジェローム・ダンブロジオ(リタイア)
「週末の終わりとしては本当に残念なものになった。レースをすごく楽しみにしていたんだけど、フォーメーションラップの最中に2速ギアが失われたことに気づいたんだ。レースを開始はしたんだけど、マシンをドライブすることは不可能だったからガレージに戻り、リタイアを決断することになった。今日のレースは接近したものになりそうだったから本当に残念だ。でも、次のレースに向けて動き出さなきゃいけないし、アップグレードの第一印象はポジティブなものだった」
ジョン・ブース(チーム代表)
「ティモは素晴らしいスタートを決めて第1コーナーのカオスを通過し、1周目の終わりには14番手まで浮上した。残念ながら、そこからヘイキ(コバライネン/ロータス)についていくペースを発揮できなかったが、トゥルーリ(ロータス)の早いピットストップにより彼とレースすることはできた。1回目のピットストップが少し早すぎたかもしれないが、全体的に考えてそこにとどまるペースを持ち合わせていなかっただろう。それでも、チーム・ロータスと争うことができたという事実はわれわれが今週末に果たした改善を表している。ジェロームについては、フォーメーションラップでギアボックスに問題が発生してしまったので本当に不運だった。その時点でトラブルが起きる兆候はなかったので、なぜ発生してしまったのか理解するためにファクトリーでこの件を分析することになるだろう。これから忙しい1週間を過ごすことになる。チームの半分は空力テストのために今日日にイタリア・バイラノに向かい、残りの半分はファクトリーに戻って最後のフライアウェイに向けて準備をするのだ。チームとドライバーたちはシンガポールに向かうことを本当に楽しみにしているのだが、われわれのシミュレーションが正しければ、アップグレードが大きなゲインを生むことだろう」
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