毎々お世話になってますESPN F1トピックス より、イタリアGP決勝のレビュー記事拝借しましたパソコン


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11日(日)日本時間21時から2011年F1世界選手権第13戦イタリアGPの決勝レースが、モンツァ・サーキット(全長5.793km)で行われた。決勝の周回数は53周、レース距離は306.720km。


前日に行われた公式予選でポールポジションを獲得したのはセバスチャン・ベッテル(レッドブル)で、今シーズン10回目。2番手にルイス・ハミルトン、3番手にジェンソン・バトンとマクラーレン勢が続き、母国グランプリを迎えているフェラーリ勢はフェルナンド・アロンソが4番手、フェリペ・マッサが6番手。小林可夢偉(ザウバー)は予選Q3に進出できず、17番手だった。


レース直前のモンツァは気温が30℃、路面温度は42℃というドライコンディション。タイヤサプライヤーを務めるピレリがイタリアGPに持ち込んだドライタイヤは、側面に黄色いラインが引かれているソフトコンパウンド(オプション/ソフトタイヤ)と白いラインが引かれているミディアムコンパウンド(プライム/ハードタイヤ)。


24台のマシンがフォーメーションラップを開始。ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、ブルーノ・セナ(ルノー)、エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、セルジオ・ペレス(ザウバー)、可夢偉の5台がプライムでのスタートを選択し、残りの19台はオプションでのスタートを選んだ。


各車がスターティンググリッドについたところでレースがスタート! アロンソが絶妙な転がり出しで先頭に浮上し、ターン1をトップで通過! ハミルトンもベッテルに並んだが、ベッテルは何とか2番手をキープ。しかし後方でビタントニオ・リウッツィ(HRT)がブレーキングでコントロールを乱し、ノーズが横を向いた状態で芝生を突っ切りヴィタリー・ペトロフ(ルノー)やロズベルグに追突! ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)やジェローム・ダンブロジオ(ヴァージン)も巻き込まれる多重クラッシュとなり、オープニングラップからセーフティカーが導入された。残念ながら小林可夢偉(ザウバー)はフロントウイングを壊したため1周目に緊急ピットストップを行い、ノーズ交換と共にプライムからオプションに履き替えてタイヤ交換義務を果たした。


レースは4周目直前からリスタート! 先頭のアロンソとベッテルはポジションを維持し、4番手につけていたミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)がハミルトンをオーバーテイク! メルセデスGPの直線スピードは大いに有効な武器だ。5番手にフェリペ・マッサ(フェラーリ)、6番手にジェンソン・バトン(マクラーレン)、7番手にマーク・ウェバー(レッドブル)、8番手にポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、9番手にパストール・マルドナド(ウィリアムズ)、10番手にペレスと続いている。

5周目にベッテルが第2シケインのロッジアでアロンソに仕掛け、トップに浮上! トップスピードでフェラーリはレッドブルに太刀打ちできず、アロンソはベッテルについていけない。その後ろにいるシューマッハとハミルトンはすぐにアロンソに追いつき、プレッシャーをかけ始めた。一方、第1シケインのレティフィーロでマッサに仕掛けたウェバーはマッサに追突してしまい、ノーズを破損。ピットに戻ろうとしたものの、最終コーナーのパラボリカで曲がり切れずにバリアに激突し、リタイアとなった。

10周目の時点でのオーダーは首位ベッテル、2番手アロンソ、3番手シューマッハ。アロンソはベッテルに5秒差をつけられてしまったが、少しペースを改善したことでシューマッハには2秒差をつけた。一方でシューマッハはハミルトンがDRS(ドラッグ・リダクション・システム/可変リアウイング)を使ってオーバーテイクを仕掛けてくるのに対処している状況だが、メルセデスGPはDRSを使わなくてもトップスピードが速く、シューマッハも要所でハミルトンの攻撃をかわす状況だ。5番手にバトン、6番手マッサ、7番手マルドナド、8番手ペレス、9番手ディ・レスタ、10番手ハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)が続き、すでに1回のピットストップを終えている可夢偉が11番手までポジションを上げた。

ハミルトンは13周目のレティフィーロでようやくシューマッハをオーバーテイクしたが、シューマッハも反撃し、ロッジアの手前でハミルトンをパス。この2人がバトルを繰り広げたことで5番手のバトンが差を詰め、3台での3番手争いとなった。また、ディ・レスタがピットストップを行ったことで可夢偉が10番手に浮上した。

16周目にハミルトンは高速右コーナーのクルバ・ド・グランデでシューマッハのインを突いたが芝生に乗ってスピードが緩み、逆にバトンにオーバーテイクされてしまった。そのバトンはすぐにシューマッハをオーバーテイクしたが、タイヤのタレを訴えたシューマッハはピットストップを実施。これでマクラーレンが3-4体制となったが、18周目にバトンが、19周目にマクラーレンがピットに入り、それぞれオプションに交換した。バトンが5番手、シューマッハが6番手、ハミルトンが7番手で第2スティントに入っている。ブルーノの攻撃を抑えて走っていた可夢偉は18周目に2回目のタイヤ交換を行った。


上位勢では2番手アロンソが19周目、首位ベッテルが20周目にピットイン。しかし順位の変動はなく、ベッテルがポジションを守った。一方、可夢偉は23周目にパラボリカ手前の芝生でマシンを止めてリタイアを決断した。何らかのトラブルがあったものと思われる。これで可夢偉は2年連続でイタリアGPをリタイアすることになった。

依然として激しい4番手争いを繰り広げるシューマッハとハミルトンだが、28周目にようやくハミルトンがオーバーテイクを決めた。一方、3番手のバトンはファステストラップをたたき出してペースを上げ、2番手アロンソとのギャップを1秒以内に。それでもアロンソも反応してラップタイムを改善した。

33周目の終わりにバトンがピットストップを実施し、先にタイヤを交換してアロンソの前に出るという"アンダーカット"を狙った。しかしアロンソも翌周にタイヤ交換を行い、お互いにプライムタイヤに交換したことでバトンのタイヤの温まりが悪かったこともあってポジションを保持。しかし、両者の差は再び1秒以内に縮まり、バトンがオーバーテイクを果たした。


首位のベッテルは35周目にピットストップを実施。すでに2番手以下に大差をつけたが、レッドブルクルーは2.9秒という静止時間でベッテルをコースに送り出した。

数ポイントをめぐる下位のポジション争いも激しいものとなった。同時に最後のピットストップを行ったセバスチャン・ブエミ(トロ・ロッソ)とブルーノは接近戦を繰り広げ、48周目にレティフィーロへのブレーキング勝負を制したブルーノが9番手に浮上している。


レースは残り3周。首位ベッテルは2番手バトンに15秒差をつけ、バトンの5秒後方にアロンソ、そこから3秒後ろにハミルトンが続いた。5番手シューマッハはハミルトンから10秒遅れており、6番手にマッサ、7番手にアルグエルスアリ、8番手にディ・レスタ、9番手にブルーノ、10番手にブエミというオーダーに。

ベッテルはそのままポジションを維持し、トップチェッカー! シーズン8勝目をポール・トゥ・ウインで飾った。2位にバトン、3位にアロンソが入り、ハミルトン、シューマッハ、マッサ、アルグエルスアリ、ディ・レスタ、ブルーノ、ブエミまでがポイントを手にした。完走は15台、リタイアは9台。なお、スタート直後にマシンをガレージに収めたダニエル・リカルド(HRT)はチェッカーフラッグを受けたが、規定周回数に足りなかったためリタイア扱いとなっている。


ファステストラップは52周目にハミルトンが刻んだ1分26秒187だった。


今シーズンの残りレースは6戦となり、ドライバーズ選手権では首位のベッテルがリードをさらに広げ、最短ならば次戦シンガポールGPでタイトルを決める可能性もある。またアロンソが2位に浮上し、同ポイントのバトンとウェバーが続いている。コンストラクターズ選手権では2位マクラーレンが首位レッドブルに対して差を5ポイント縮めたが、依然としてレッドブルの圧倒的優位は変わらない。


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