ESPN F1トピックス より・・・
5名のドライバーの、週末を迎えるにあたってのインタビューです。
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中国GPの開幕を控えた14日(木)にFIA主催公式記者会見が開催され、セバスチャン・ベッテル(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)、ビタントニオ・リウッツィ(HRT)の5名が参加した。
Q: トニオ、(リウッツィ)、非常に難しいシーズンスタートとなりましたね。いかがですか?
ビタントニオ・リウッツィ: まさにその通りだよ。難しい、本当に難しかった。でもそれは最初から分かっていたことだ。すべてが始まるのがあまりにも遅かった。今、新車を作っている段階だから楽なスタートじゃないのは分かっていた。1kmも走らずにオーストラリアへ行き、初めての走行は予選だったと言っていい。そう考えれば悪くない結果だったと思う。去年より前進さ。オーストラリアでは7周走り、ほんの少しだけ理解できた。でもマレーシアはもう少し新車について理解を深めて迎えることができたんだ。そして、より強い結果を残した。もちろんまだまだハードワークが必要だし、チームは必死でプッシュしているよ。すでにここでもいくつかアップグレードが用意されている。トルコでも予定されているから、すべてがもっと良くなるはずだ。チームがもっとプロフェッショナルに仕事をすることができるようになるから、何もかも正しい方向といえるだろう。
Q: 昨年からの新興チームと対等の立場にはなれそうですか?
リウッツィ: このレースでは近づけると思う。今後数戦でもっとギャップを縮めてみせるよ。クルマとチームは成長している。すぐに開発がやってくるから、あとは他のチームが今後のレースでどう反応するかだね。最も近いのはヴァージンで、まだギャップがあるけど、努力するよ。ロータスは大きく前進したけど、僕らは今年もっともっと成長するつもりさ。そして2012年のためのいい基盤を築くんだ。
Q: 毎回107%ルールをクリアできると思いますか?
リウッツィ: もう問題になることはないはずだよ。オーストラリアでは一度も走ったことがなかったのが問題だった。何を期待すべきか分からなかったんだ。マレーシアでは楽に107%以内に入れたし、それに関してはたぶんマレーシアが一番大変なサーキットだったと思う。すぐに、そして毎レース、クルマを改善する予定だし、それにはもう悩まされたくないな。少しでも早くライバルたちに近づいて、彼らを抜きたいんだから。
Q: ルイス、チームプレビューで興味深いお話がありました――ご存じかどうかは分かりませんが――ジム・クラークを抜き、あなたがF1の歴史上、同一のチームで最も多くのレースに出走したドライバーになったというお話です。少しそれについてお話しいただけますか。
ルイス・ハミルトン: 僕は今このチームで5年目だと思うけど、ジム・クラークの時代と比べてここ10年はグランプリ数が増えているから、レース数で超えたのかもね。僕の方が多いのかどうか、正確なところは知らないよ。一貫した結果を残せたことや、素晴らしいチームでいい記録を残せたこと、それがこれからも続くというのはすごくうれしいよ。
Q: あなたは忠誠心というものをとても重視されていますね?
ハミルトン: うん、僕の家族、特に父からそれをすごく大事にするよう育てられたんだ。幼い頃からとても大事なことだと感じていた。忠誠心は人生で人と関係する上で大事なポイントだけど、それが決め手というわけじゃない。でも周りの人たちとはできるだけ長くいい関係を保つように努力するべきだよね。
Q: 明日はマレーシアで試したアップデートをもう一度使うと聞いています。どんなことを期待していますか?
ハミルトン: 特にこれといって明日に期待してはいないよ。ここではクルマや気温がもっと合っているはずだから、先週末よりも良くなるとは思うけど。アップグレードは確かに前回のレースで届いたものだ。でもあまり効果がなかったから、ここでもう一度機能するかどうか試してみるだけさ。ポテンシャルは十分あるはずだからね。でも最後まで終わらせることができるかどうか、果たして機能するかどうかは誰にも分からないよ。もちろん努力はするけどね。
Q: あなたとジェンソン・バトンのお二人は、先週のグランプリで時にレッドブルより速いタイムを刻んでいました。今週もそれを持ち越せそうですか? 一貫して彼らより速く走れますか? もちろん、彼らがさらに改善するかどうかにもかかってきますけれども。
ハミルトン: その点は大きいと思うよ。僕の推測だけど、前のレースではクルマを冷やす必要があったから、彼らはだいぶタイムロスしていたんじゃないかな。KERS(運動エネルギー回生システム)が良かったかどうか、あるいはKERS自体持っていたのかどうかは分からないけど。いい勝負だったけど、今週末は勢いを取り戻してくるだろうし、この前のレースよりもっとペースアップするかもしれない。前回ほど僕らが彼らに迫れるかどうかは走ってみなければ分からないよ。レースペースは彼らのものと似通っていると思う。ただ予選では彼らの方にアドバンテージがある場合が多い。
Q: ルーベンス、あなたのシーズンスタートはやや期待外れでしたね。あなたほどの経験豊富なドライバーでもやはり影響を受けますか?
ルーベンス・バリチェロ: 経験にかかわらず、どんなドライバーでも影響を受けると思うよ。僕らが望んだ夢のような1年のスタートじゃなかった。それでも常に一生懸命働いているし、クルマを良くしようとしている。オーストラリアでは僕のミスによって予選の途中で脱落してしまい、レースは順調に進んでいたけど、トラブルが再発してしまった。マレーシアでは単純に力不足だった。クルマはコンペティティブじゃなく、苦しんだ。ここではもっと良くなるはずだよ。新しいパーツがあるし、新しいものもあるし、ずっとずっと明るい週末を期待している。 Q: ご自身でチームの位置をどのあたりとお考えですか? レベル的にどうでしょう。
バリチェロ: どっちの意味で?
Q: 予選に関してでしょうか。レースはまだ完走されていませんよね?
バリチェロ: 開幕戦は予選トップ10に入れたと思う。2戦目は15番手で、それが最善を尽くした結果だ。ここではどうだろう。クルマの様子を見るしかないね。何の変更もなければトップ12という感じかな。変更を考慮すればトップ6を望めると思う。
Q: あなたは初代中国GPのウイナーです。どんな思い出がありますか? 特に表彰台でのことは?
バリチェロ: ハハッ。ミスター・(ルカ・ディ)モンテゼモーロとシャンパンファイトしたよ。楽しかったね。いいイベントだった。あの年はフロントタイヤに問題を抱えていたんだけど、いったんそのフェーズを過ぎるとすごくハードにプッシュすることができたんだ。週末ずっとそういう状態で、僕は安定した走りでレースに勝つことができた――最高だったよ。
Q: セバスチャン、ここでは過去2年ポールを取り、2009年には優勝しています。今年はここまで2連勝ですが、現時点であなたが主役になると思いますか?
セバスチャン・ベッテル: どうだろうね。ここまでのレースを終えた気分はいいし、特に先週はうれしかった。この感覚をできるだけ長引かせたいと思うけど、ここへ来たらもう一度集中しないとね。アプローチはほかのレースとほとんど同じさ。厳しい週末になるだろう。これまでの2回のイベントで、天気が重要な役目を果たすって分かったから、ここでも注目だよ。
Q: マレーシアでクリスチャン・ホーナーは、タイヤの問題に集中するとおっしゃっていました。それはここでも続きそうですか?
ベッテル: うん、そう思う。ここでも状況は同じ。タイヤがどんな反応を示すかは明日になれば分かる。メルボルンとマレーシアは全く違っていた。ここではマレーシアと似たような状況になる可能性もあるけど、確認してみなければ分からない。コースが違うんだからね。コースコンディションは異なる。ここはもっと涼しいし、湿度も低い。だからタイヤが一番重要になると思う。今年は常にそうだったし、新しいタイヤで日曜日にこなすピットストップの回数が重要になる。明日になればもっと多くの答えが出るはずだ。
Q: ライバルのマクラーレンとフェラーリに対する警戒度は?
ベッテル: もちろん警戒しているし、メルセデスGPに対しても同じだよ。まだ今年は2レースしかしていないけど、先頭を走れたのはすごく幸運だった。マクラーレンは激しく攻めてきている。彼らはメルボルンですごく強い印象を与えた。テストでのポジションがあったから、真のペースを読むのが難しかったんだ。フェラーリもテストではすごく速かったし、メルセデスGPも最後の方はそうだった。まだたったの2戦しか終わっていない。去年、ほんの数レースでどれだけ状況が変わるか見たよね。コースによってはクルマに合っているところもあるし、やってみないと分からない。結局のところ、他人のことはそんなに気にしないのが一番さ。自分たちのことに集中して、自分にできるベストの仕事をするだけ。それでまた先頭を走るチャンスが来ることを願うんだ。
Q: マイケル(シューマッハ)、あなたもここのウイナーですね。6番グリッドという最も低い位置からの勝者です。あなたにとって最後の表彰台でもありました。今シーズンは期待外れのスタートでしたね。マレーシアではポイントを獲得されましたが、それには同意していただけるのでは?
ミハエル・シューマッハ: だね、同意せざるを得ない。
Q: 落胆の度合いは?
シューマッハ: まあ、もっと別の期待をしていたのは当然だし、明らかだろう。なぜ特定のパフォーマンスを発揮できなかったのか、理由は説明済みだ。それが今現在の僕らの位置さ。でも期待通りに物事が運ばないのは僕にとってF1で初めてのことじゃない。現状を現状として受け止め、問題を振り払うには前に進むしかない。今僕らがしようとしていることさ。
Q: マレーシア後、マシンの大がかりな解剖が行われるということでしたね。それは実施されたのですか? 判明したことは? ポジティブな結果は出たのでしょうか?
シューマッハ: クルマについてはより良く理解することができた。当然、マレーシアと中国の間にはごく短い時間しかないから、このイベントではメジャーアップグレードはない。でもほかのイベントでは用意する。実際のところはいかにクルマを理解し、本来の、そして完全なポテンシャルを引き出すかという問題なんだ。これまで見せたよりも本当はもっとポテンシャルがあるんだ。ただそれを利用するヒントがまだ見つかっていないだけ。
Q: 特に力を入れている部分はありますか? 空力? タイヤ? やはりタイヤでしょうかね。
シューマッハ: F1というのは特定の1つのエリアじゃないんだ。ありとあらゆる詳細に常に注意を払わなければいけない。確かに多少重要性の低いエリアというのもあるけど、僕らはすべての細かい点まで気を配り、それらをかみ合わせようとする。
Q: まだ進行中ということですね?
シューマッハ: 残念ながらそういうことになるね。だけど、タフになるほど状況がタフに、いや、状況がタフに・・・あれ?
Q: 言いたいことは分かるような気がします。
シューマッハ: そう、そうなんだ。分かってくれるよね。
Q: もうちょっとのところでしたよ。
シューマッハ: 状況がタフになるほど、タフなものの出番だ。よし、今度は言えたぞ。
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