・・・ということで、ESPN F1トピックス のレース・レポートとなります。
今回はRenaultチームと可夢偉選手が目立ったレースだったように思います
↓↓↓
10日(日)日本時間17時から2011年F1世界選手権第2戦マレーシアGPの決勝レースが、クアラルンプールのセパン・インターナショナル・サーキット(全長5.543km)で行われた。決勝の周回数は56周、レース距離は310.408km。
前日の公式予選ではセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が前戦オーストラリアGPに続いてポールポジションを獲得。1分34秒870をマークし、コンマ1秒差でルイス・ハミルトン(マクラーレン)を抑えた。3番手にマーク・ウェバー(レッドブル)、4番手にジェンソン・バトン(マクラーレン)が続き、5番手にフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が入ったことでトップ5はオーストラリアGPと同じ面々になった。
小林可夢偉(ザウバー)は今週末も予選Q3に進出して10番手。開幕戦では予選通過を果たせなかったHRT勢は、Q1トップタイムの107%タイムをクリアしたことで今シーズン初の決勝進出を決めている。
レーススタート時の天気は曇り。気温は28℃、路面温度は31℃、湿度は82%ということで、雨がいつ落ちても不思議ではない状況だ。タイヤサプライヤーを務めるピレリは今回のレースに、ソフトコンパウンド(オプション/ソフトタイヤ)とハードコンパウンド(プライム/ハードタイヤ)という2種類のタイヤを投入している。
24台のマシンがダミーグリッドからスタートを切り、フォーメーションラップを開始。それぞれグリッドに戻ってきたところでレースがスタート! 先頭はベッテルがキープしたが、6番手のニック・ハイドフェルドと8番手のヴィタリー・ペトロフというルノー勢がスタートでポジションを上げ、ハイドフェルドが2番手に浮上! 一方、ウェバーは大きくポジションを下げてターン9では可夢偉にオーバーテイクされてしまった。しかし、バックストレートで可夢偉を抜き返している。
ベッテル、ハイドフェルド、ハミルトン、バトン、ペトロフ、フェリペ・マッサ(フェラーリ)、アロンソ、ミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)、ウェバー、可夢偉というオーダーでオープニングラップが終了。3周目には再び可夢偉がウェバーをパスし、9番手に浮上した。一方、ルーベンス・バリチェロ(ウィリアムズ)は左リアタイヤがホームストレートでバーストしてしまったため、丸々1周をスローダウンして走行した後に緊急ピットストップを行い、最下位でコースに戻っている。
6周目にはバックストレート手前のターン14でウェバーが可夢偉を抜き返したが、可夢偉は7周目のホームストレートでDRS(ドラッグ減少システム/可変リアウイング)を使い、圧倒的なスピード差でオーバーテイクを決めた。ウェバーはKERS(運動エネルギー回生システム)にトラブルを抱えているようでレーススタート時からKERSを作動しておらず、可夢偉の攻撃を防御することができなかった。次の周ではウェバーがホームストレートで抜き返したが、可夢偉はターン4への進入で再びインを突いて9番手に浮上している。
先頭ベッテルはハイドフェルドに4.7秒差をつけて8周目に突入。1分44秒台半ばのタイムを刻んでいるが、2番手ハイドフェルドは1分45秒フラットというペース。ハミルトンが0.5秒後方につけてプレッシャーを与えている状況だ。この3人から3秒離れたところにバトン、1.5秒間隔でマッサとアロンソが続いている。
10周を終えたところでウェバーがピットイン! 再びオプションに交換して17番手でコースに戻った。12周目の終わりにはハミルトンがピットストップ。こちらもオプションに履き替えて10番手でコースに復帰した。可夢偉はホームストレートでシューマッハをオーバーテイクしている。
13周目の終わりにはベッテル、ハイドフェルド、バトン、マッサが同時にピットイン! いずれもオプションに履き替えたが、コースに一部で雨が落ち始め、観客もレインコートや傘の準備をしている様子があった。
14周目の終わりには暫定的にトップに立っていたアロンソがピットストップ。これで先頭がペトロフ、2番手ベッテル、3番手可夢偉、4番手ハミルトン、5番手ブエミというオーダーになった。このうち、ベッテルとハミルトンは1回目のピットストップを終えている。
各車のオンボードカメラに水滴がつく状態が続いたが、雨が強くなる様子はなく、どのマシンもドライタイヤでの走行を続けた。20周目に入るころには全車がピットストップを終え、先頭ベッテル、2番手ハミルトン、3番手アロンソ、4番手バトン、5番手ハイドフェルド、6番手ウェバー、7番手マッサ、8番手ペトロフ、9番手ポール・ディ・レスタ(フォース・インディア)、10番手シューマッハという序列となった。可夢偉は11番手につけ、前のシューマッハよりも速いタイムで周回を重ねてギャップを詰めている。一方、ブエミは1回目のピットストップでピットレーン速度違反を犯したため、10秒間のストップ&ゴーペナルティを科された。
可夢偉はウェバーにかわされてポジションを落としたが、28周目のターン1、2でクロスラインを巧みに使ってシューマッハをパス! 8番手にポジションを上げた。可夢偉は36周目の終わりにピットストップを行い、プライムに交換してコースに復帰。2ストップ作戦でポイントを狙うために、最後の19周を走りきる作戦だ。
マクラーレン勢はハミルトンがバトンの前に立っていたが、ピットストップでハミルトンの左フロントタイヤ交換に時間がかかり、バトンが逆転。そのバトンは1分41秒388というファステストラップを40周目にたたき出した。
先頭ベッテルは41周目の終わりにピットに入り、プライムに履き替えてコースイン。2番手につけていたアロンソもピットストップを行い、5番手でコースに戻った。これでトップ5はそれぞれ3回ずつのピット作業を終え、ベッテル、バトン、ハミルトン、ウェバー、アロンソという序列になった。
43周目の終わりには、ウェバーがまさかの4回目のピットストップを行い、7番手に後退。それでも、8番手の可夢偉までは20秒以上の差があり、46周目には1分40秒571というファステストラップをたたき出している。可夢偉は2ストップ作戦でペトロフを逆転した格好だ。
46周目にはアロンソがハミルトンに迫りオーバーテイクを仕掛けたが、ハミルトンの右リアタイヤとアロンソのフロントウイングが接触してしまい、アロンソは左側の翼端板に大きなダメージを受けた。これによりアロンソは緊急ピットストップでウイングを交換し、7番手でコースに戻っている。48周目にはペトロフが可夢偉の背後に迫り、ターン4でインを突いてオーバーテイク。可夢偉は9番手に後退した。
ハミルトンはアロンソの接触以降、ペースが落ちた。ハイドフェルドにオーバーテイクを許した後もコースオフを喫するなどしたため、52周目にピットイン。タイヤ交換を行い、7番手でコースに戻った。
53周目にペトロフがターン8の出口でコースオフを喫し、コースに戻ろうとしたところでギャップに乗って大きくジャンプ。着地した際の衝撃でステアリングコラムが折れたようで、コース脇でマシンを止めた。これで可夢偉が8番手にポジションを上げ、ディ・レスタが入賞圏内に浮上した。
先頭のベッテルはそのままポジションを守り、トップチェッカー! 2戦連続でポール・トゥ・ウインを決めた。2位にバトンが続き、ハイドフェルドが3位。偶然にも、開幕戦と同じくレッドブル、マクラーレン、ルノーが表彰台に上っている。
4位以下はウェバー、マッサ、アロンソ、ハミルトン、可夢偉、シューマッハ、ディ・レスタまでが入賞圏内。エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、ブエミ、ハイメ・アルグエルスアリ(トロ・ロッソ)、ヘイキ・コバライネン(ロータス)、ティモ・グロック(ヴァージン)までがチェッカーを受け、最後まで走れなかったペトロフも完走扱いとなっている。
ビタントニオ・リウッツィ(HRT)、ジェローム・ダンブロジオ(ヴァージン)、ヤルノ・トゥルーリ(ロータス)、セルジオ・ペレス(ザウバー)、バリチェロ、ナレイン・カーティケヤン(HRT)、パストール・マルドナド(ウィリアムズ)はリタイアだった。
46周目に1分40秒571というファステストラップを刻んだのは、4回目のピットストップを終えた直後のウェバーだった。
↑↑↑
関連記事 http://ja.espnf1.com/malaysia/motorsport/story/45661.html