正直国産車に比べると、はるかに高価な輸入ブランドマシン・・・レクサスやインフィニティ、アキュラなど、国産メーカーのプレミアムブランドが存在するにも関わらず、敢えて欧米のブランドを選ぶには各オーナーの、ハッキリとした意図があるはず。
わたしの場合はどうだっただろう?
至宝の”ストレート6”を純粋に味わいたかった・・・というのがその意図だったかと思います。
国内にも素晴らしい直列6気筒エンジンが有りますよ。NISSANのRB系,TOYOTAの1JZ・2JZ。
RB26DETTや1JZ-GTEは今でも”名機”とされる内燃機関と思ってます。
そういった風に思っているのにわざわざM52B28という、BMWの新世代ブロックの6気筒を選んだのは・・・国内メーカーのエンジニア方やメカの方々をもって”理想的”と言わしめる、すごくバランスのいいエンジンというお話を聞いたことが、私の背中を押したのも理由です。
・・・ただ本当のことを言うと、BMWのレースエンジンって4気筒がメインである事は、今の世代のBMWオーナーは知らないかもしれませんね。
F-1の1.5Lターボエンジン・・・当時では最強と謳われていた事。残念ながら車体に恵まれず、輝かしい戦跡は残せていません。またDTMやJTCCで大暴れしていたE30M3スポエボも、2.5Lの4気筒エンジン。こちらは華々しい戦歴を積み重ねていました。
あの”王者”メルセデスに、コンパクトな190Eシリーズを開発させるほどの活躍をしていました。
ここ数年、アチコチで開催されるミーティングなどで耳にするのが『やっぱBMWの6気筒はスムース、シルキーシックスって良いですよね~』という話。
これ・・・実は勘違いなんです。
”シルキーシックス”と言われていたのは、鋳鉄ブロックを使っていた、排気量にして大体3.5Lをメインに開発されたエンジン時代に付いた”ビックシックス”のキャッチコピーなんです。
現在はほぼすべてアルミブロックのエンジンに変化しています。
アルミブロックになってからは、正直”ビックシックス”並みの滑らかさは・・・正直感じ取る事ができません。確かに4気筒エンジンや重心高のV型エンジンに比べれば遥かにスムースなのは間違い有りません。だけど”シルキーシックス”の語源だけは間違わないでくださいね・・・と、前BMW乗りの私より。
まぁ、それは置いておいて・・・
今の時代、敢えて国産に振り向かず輸入車を選ぶのか!?
私の勝手な想いとして、まるでヴィトンやコーチ、プラダなどといったブランド物を身に纏う感覚の延長線上にあるのかなと。
要は日本人特有の『見た目重視』なのかななんて。
輸入車乗りはモテる???
セレブに見える???
そんな理由で選ばれているのだったら非常に残念ですけどね。
日本よりず~っと自動車の歴史が長い欧州。前述したブランドも、中世~近世にかけて伝統を育んできたメーカーですし、クルマと言うもののあるべき姿、使い方と言うのは海外メーカーならではのノウハウがたくさん詰まっているはずなので、そういった点を・・・日本の環境でどれだけマッチできるかは分かりませんが・・・オーナー様がシッカリと感じ取ってあげないと。
国産に比べ非常に高額の資金を準備して、購入、オーナーになっているんですから。
輸入車オーナー様、もう一度自分のクルマと正面向いて付き合ってみませんか?
何も装飾も無い、出来る限り素の状態で。クルマと会話してみませんか?
そこから自分の使い方や、走り方に見合った・・・本来持ち得る性能を邪魔しない範囲で『改善』してみませんか?
『見栄え,セレブ気取り』は卒業しましょうよ。
オーナーが大人になりきれていないのに、クルマは大人・・・それはいくらなんでも寂しすぎますよ。