グズグズと鼻をすすりながら泣いている俺をベッドに座らせ、今度は正面からギュッと抱きしめてくれる。


「お前なぁ、勝手にいなくなんなよ。
隣にいるやつが急にいなくなったらさみぃだろうが。」

翔くんには俺の考えてることなんてお見通しなんだろう。


「もう離さねぇかんな。」

そうやって先手を打たれたら、離れようなんて言えない。
だって心では離れたいなんて微塵も思っていないんだ。
弱い俺でごめんね。
本当はずっと翔くんのそばに置いてもらいたいんだよ。



「冷えちゃったから、責任取れよ。」

「…え…、ぅ…ん!」

言うが早いか唇を塞がれる。

一瞬にして入り込んできた舌に口が開く。
すぐに俺の舌は捕まえられて、飲み込まれそうになるほど深く深く隙間なく繋がる。


「…ん…、はっ、ぁ…」

唇が離れると大きく息を吸う。

翔くんの唇は流れるように次は首筋へとキスを落としていく。


「あっ…ん…!」

くすぐったい様な感じたことのない刺激に思っても見ない声が出てしまって、思わず手で口を押さえる。

「なに、それ。カワイイ…」

くすりと笑うと翔くんは鎖骨辺りに強く吸い付いた。
その瞬間キスマークを付けられたのだと気づく。


「しょ…く…ん?」

「…ん、俺のもん。」


俺を見下ろす翔くんはそこをなぞりながら満足気に妖しげに微笑んだ。


このまま抱かれるのかな…。

それならそれでもいい。
もしかしたらこれが最後のチャンスかもしれないんだ。
うまくできる保証もないけど、翔くんが気持ちよくなれるなら、俺……

覚悟を決めて目を閉じた。



「潤……」

名前を呼ばれ、翔くんの息づかいを間近に感じる。

シーツを掴む手に力を込めた。


「あったまった?早く寝ようぜ。
夜が明けるまでもう少し休もう。」

「……………あ、え…?でも………」

「ほら、おいで。」

横に寝転がり両手を広げで俺を迎え入れる。


「…どうして?」

「ん?」

翔くんの腕の中、顔を見上げる。


「し、シないの…?」

「うん、今日はね。」

「今日は?」

ポンポンと頭に触れる手。
そのまま強く引き寄せられた。


「お前のこと、大切にしたいからさ。」

言葉通り、俺に触れる翔くんは優しい。


「明日も明後日もその先もずっと…
一緒にいよう…、俺達。」

「………う、ん。…うん、うん!」

翔くんの胸に当てる頬はあたたかい。


抱き合って眠る幸せなとき。
翔くんは俺のおでこにひとつキスを落とす。

「今日、仕事終わったら一緒に帰ろ?」

「いいの?」

「あったり前、今日俺の誕生日だってこと、忘れてねぇ?」

「わ、忘れてなんか…!んっ、ぷ!」

思わず飛び起きようとしたら、にゅっと伸びてきた腕に引き戻される。


「ちゃんとお祝いしてくれよ。」

もちろんだよ。
翔くんの誕生日にふたりで過ごせるなんて、それこそなんのご褒美だよ。



「外じゃ落ち着かないからウチ来いよ。」

「翔くんちに?」

「そんで……」

「…うん……?」


「今夜も帰さないから。」






おわり






翔くんの誕生日、とっくにとっくに終わってますけど!?
てか、また寸止め!?← 
コチラのふたりはこれからだそうですよ( ´艸`)



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近々アメンバー募集しますー(*´∀`*)


お話も途中なのあるのでつづきを進めつつ、
多分また脱線もあるかと……。

では、またよろしくお願いしますm(*_ _)m