翔side



「潤、お前学校は?」

「うーん、早退しちゃった。
5時間目体育でどうせ見学だし、病み上がりだから早めに帰りますって…だめ、だった?」

驚いた。
真面目な潤がそこまでしてここに来たなんて。

「いや、ダメじゃないよ。ちょっとビックリして。」

「しょおくん、お昼食べた?
おかゆ、作ってきたんだけど…。」

「それで、これ?」

違和感でしかない小さな鍋。
それをキッチンに置く。

「潤が作ったの?今?」

「うん。食べれる?」

「じゃあ、もらおうかな。」


潤の作ってくれたおかゆは俺の作ったおかゆとは別物だった。

「うまっ!
ご飯、やわらかっ!
しかも、何この優しい味わいは!?」

「しょおくん、大袈裟。
しょおくんのおかゆも豪快でおいしかったよ。」
クスクスと笑う潤は天使に見えたのはメンタル弱ってるからかな…。


食べ終えると、潤は片付けまでしっかりしてくれて、マジで嫁に欲しいくらいだ。



もうそんなに熱もないはずだけど、潤が寝ててっいうから一足先に部屋に戻って横になる。

明日には学校に行けそうかな…。
さすが俺、回復だけは早い。



「……しょおくん。」

片付けを終えて部屋に来た潤は俯いていて、どこか様子がおかしい。

「どうした?」
黙ってベッドの端に近づいてきても、ずっと俯いたまま。

さっきとは違う潤の態度が気になって、身体を起こす。

「潤、どうしっ……!」


不意打ちに潤が唇を重ねてきた。
チュッと軽く触れた。

近い距離。

「おま、風邪またうつるぞ!」

「しょおくんと同じだよ。
しょおくんだって、僕にしたんだよ。
僕、今日はしょおくんと同じ事してしょおくんを治してあげるから。」


同じ…こと?