潤side



学校が終わって、カズの家に一緒に向かう。

カズのおうち、初めてだぁ。
カズの部屋はほとんど物はなくて、テレビとDVDプレイヤー、そしてゲーム機器は充実していた。


僕は何も考えてなかった。
この時カズの方が緊張しているように見えたのはなんでか。


「潤くん、もう一度確認するけど…キスの先、知りたいんだよね?」

「うん。」

「それって、翔さんのため?
翔さんと、その、先に進むためなの?」

「うん。だって、よくわかんなくて。
知っておいた方がいいよね?」

「……じゃ、まずはこれを見て。」











「……どう?
なんとなく理解できそう?」

カズが見せた物。
それは以前相葉くんが美術室に忘れて、ニノに返してもらった少女マンガ。
前は恥ずかしくなって途中までしか読めなかった。
だってなんかちょっと、いわゆる、エッチな内容で…。


「どうしたの、コレ。
僕…ちゃんと見ておきたい。
貸してもらえるかな…。」

「別にいいけど…。」

「これって僕が女のコの方だよね…。
だっていつも押し倒され…あっ!
な、何でもない…。」

思わず口走ってしまった。
カズに想像されたら恥ずかしい…!


「でもさ、なんでコレ持ってるの?」

「相葉さんに借りてもらった。
正確にはもらったんだけど。
もう読み終わったからいらないんだってさ。
ホントはさ、映像的なのも借りようとしたけどやめたんだ。
(ちょっと刺激が…)
そこはさ、翔さんに教えてもらいなよ。
進みたいんでしょ?大丈夫だよ。」

「何もわからないままでいいのかな。」

「なんならオレが教えようか?」

「いい!いい!大丈夫だから!」

「…全力で否定しないでよ。」

「あ、ごめん。」


結局マンガを読んでもよくわからなかった。
ただ二人でエッチな事をするのは気持ちのいいことらしい。
と、マンガを読む限り、そう見えたけど…。



あと…ひとつになる。繋がる。

好きな人とひとつになれるなんて、
素敵な事に感じた。



女のコとは繋がれる場所があるらしい。
男同士はどうするかまではわからないけど、漠然とただ…



しょおくんとひとつになりたい。