小さな動物が手に乗ってくると、何とも愛おしくかわいいものだ。手乗りのセキセイインコとか文鳥などは明らかな例としてあげるまでもなく、鳥はその点、自重が軽いので「手乗り」としては結構なものである。

さて。猫飼いの場合はどうか。

手に乗るほど小さな動物ではないし、もちろん、子猫のころは手の平にも乗ったし肩にも乗ったし、あのころの小ささといったら!

というのもあっというまに大きくなってしまうので、今では無理やり腕に乗せることはできたとしても、飼い主の筋力トレーニングになってしまうほど重量化しているので、これをどのようにしたら手乗り文鳥のようなコミュニケーションとすることができようか。

そもそも大人猫になってからの飼い主への信頼のコミュニケーションは、飼い主を母親のような家族だと思って

「とにかく、くっつくこと」。

なので、快適に猫のほうから飼い主にくっついてくれそうな環境を作ってあげるとよい。


そのために、実践的に使える材料を、まずは例示するとしよう。



ローソファー
たたんで丸めた毛布
飼い主が普段使いしてそうな枕


ローソファーに飼い主がくつろいでいても、猫が仮に同じローソファーに寄り添ったとしても、猫の目線は飼い主の足元でしかないので、猫が乗りやすく、また、飼い主と同等の高さになれるような「くつろぎ場」を作ってあげるのが飼い主としての母心。

ただし、これからの季節なら、毛布ではなくてタオルケットでもよい。というかむしろ毛布は暑苦しくなってきた。。
ちなみに、こうやってセッティングしておけば、いつでも飼い主はこの毛布を肘掛としても利用できるだろうし、眠くなったときはソファーのリクライニングを倒して熟睡することもできる。





そんなように準備していると、何を準備しているのかを察していたかのように乗ってくる。

最初は

「てへ♪」

みたいな感じで少しばかり恥ずかしながら近づいてくるあたりに察せられる心境は、人間そのもの。
そして徐々に慣れてくれば慣れてくるで、ごろごろしてくるのも人間の心理を心地よく迎えてくれるような面持ちになる。

さて、毛布の上にのっかると、ちょうど猫の目線は飼い主の肩の上にくる。そのため、猫手が飼い主の肩にかかりやすい。




こう。

飼い主がローソファーでPCに向かって動物王国の動画を観ているときも、TVを見るときも、
これでにゃんこも一緒に観ることが可能になるのだ。

このときは、海外の国立公園の怪我をした動物を救う獣医師さんの動画を一緒に観覧。

「ほらごらんなさいよ。キリンってあんなに早く走るんだってね。」

などと、語り合いながら共有できるわけだ。


ただ、唯一困るときは、飼い主が席を立つとき。

トイレだったり、お酒を注ぎに行くときだったり。




せっかくちょこんと乗せてもらったお手てを離してもらってからでないと席を立てないので、毎回毎回

「また立つんでしか・・?」

と怪訝な目線をちょうだいすることもあるので、なるべく限界までトイレは我慢することに。


猫は気ままだというけれど、
猫より気ままな飼い主に、猫のほうが気遣いをするという
そんな飼い主より。