以前、元お笑い芸人で現在教育系YouTuberとして活躍している中田敦彦氏(以下敬称略)が、自身のチャンネルに『松本人志への提言』なるタイトルの40分越えの動画をアップしていた。

 

 

主な内容は、キングオブコントやM-1等、ほぼ全てのお笑い番組の審査委員長である松本人志氏(以下敬称略)があまりにも強い影響力を持っていることについて文句を言っているだけなのだが、そもそも中田は芸人時代から松本とはあまり良い関係ではなかったため、中田の松本批判は今に始まったことではない。

 

 

 

しかしながら今回の動画は僕にとってはかなり違和感を感じた。

 

 

 

芸能界を引退し足を洗った人間が、外側の安全地帯からその業界で活躍している大御所に対してとやかく言うのはあまりにもダサすぎる気がするのだが、もう少しわかりやすい例を出すと、Jリーグに所属していた中堅プレイヤーが、サッカー業界を引退してから、自身のYouTubeでキングカズに対して「もっとこうしたほうがいいよね」「あのやり方はよくないよね」と言っているようなものだ。

 

 

 

引退前に業界内の人間に対する自分の見解を表明するならまだしも、業界のみならず住む国まで変え、つまり完全な安全地帯にとんずらして批判対象から制裁を喰らっても大丈夫な状況を作った後でそれを行うのは、先も言った通りクソダサい。

 

 

 

 

これが、業界トップまで上り詰めたのちに年齢等の問題で引退し、大御所御意見番としてコメントを出すなら分かる。

しかし、年齢的にもまだ活躍できる世代がその業界を「引退する」ということは、多かれ少なかれ自分はそれ以上業界内で活躍できないと判断したからであるはずだが、それならそれで潔く引退してその業界に一才関わらず別分野で思う存分活躍すれば良い。

 

 

 

 

そうであるにも関わらず、未だにお笑い界の大御所にちょっかいをかけたり、YouTubeというツールを使って40分もダラダラ文句を言い続けている点において、自分がその業界で思うように活躍できなかった嫉妬ややっかみからそのような粘着質な行動をとっていると思われても仕方ないだろう。

 

 

 

自分が元いた業界について色々な考えを持っていること自体を批判するつもりはないが、それなら自分がまだその業界にいた段階で見解表明をして業界の空気感や流れを変えようとした方が影響力を行使できたはずだし、そうはせず引退会見まで行って自らお笑い界に別れを告げたのなら潔く身を引くべきだ。

 

 

 

その方が、彼の目指すかっこいい男の姿により近い気がするのは僕だけだろうか。