私が小4の時、捨てられた子犬と出会った。
この子を絶対飼いたいと母に懇願し、世話は私がする約束で渋々OKを貰った。
人生で初めての愛犬だった。

引き取ってから最初は母に手伝ってもらったが、約束通り朝は5時に起きて1時間、夕方5時からの1時間の散歩もご飯もお風呂も掃除も私がした。

2ヶ月後、父が相談なしに子犬を連れ帰ってきた。父は自分も散歩行くし世話をすると言い張った。母はまた渋々OKをした。

偶然同じ日、親戚が子犬を3匹拾ったがアパートで飼えないと相談をしてきた。わずか1日で家の中の子犬は5匹になった。増えた4匹の子犬の世話も私に押し付けられた。

親族が連れてきた2匹は1ヶ月もしないうちに私の祖父母宅、知り合い宅とそれぞれ引き取られた。

残った1匹は元父が「うちで引き取ろう、俺も世話する、拾った親族的にもその方がいいだろう」と言い、その子もうちで引き取ることになった。母はもう既に諦めたような、そんな顔をしていた。

そう言っていた父は気が向いた時、数回だけしか散歩に来なかった。それ以外はせいぜい私や他の家族がインフルで倒れた時くらいだろうか。

最初の頃はそれでも問題なかった。
朝5時に起床、1番上の兄弟と1時間の散歩。散歩から帰ったら犬にごはん。自分も朝食をとり登校。昼の間の世話は母に任せ、夕方帰宅してまた1時間の散歩。手の空いた頃に遊びやブラッシング。自身の夕飯を済ました頃に犬もごはん。就寝

子犬が成犬になった頃、1番上の兄弟は朝の散歩に来なくなった。力もついてグイグイ引っ張り10キロもある中型犬を3匹、小学生1人では到底連れて行けず朝は1時間だったのを20分、1匹ずつ連れて行くようになった。
夕方は他の兄弟もきてたが、次第に夕方も朝も同じコースの20分になった。

私の他に兄弟は何人もいた。
最初の頃は散歩にくる兄弟もいた。子犬が成犬になった頃、夕方の散歩くらいしかこなくなった。日を経つごとに段々と、3匹の世話も散歩もしつけも全て10歳の私に押し付けられるようになった。1人では世話をしきれず、寝坊した日や体調の悪い日は母が尻拭いをする事も少なくなかった。他の家族に助けを求めた事もあった、泣いた事もある。だが決まって家族はこう言う

「あなたが飼いたいといったんでしょ」