「おばあちゃん、ありがとねー。」
とばあばにハグする高校男子。
帰省した際の、帰りの一コマ。
「ありがとう」とばあばをハグする息子。
そばで私の父が目を細めています。
前回会った時より、
身長がメキメキ20センチも伸びて、
180センチを超えた孫にギュッとして
もらって母はとても幸せそうでした。
そしてそれを見た私も
とてもとても嬉しかったのです。
さらっとそんな風にできる男の子に
育ってくれてありがとう。
じーじとばーばを幸せな気持ちにしてくれて
ほんとにありがとう。
父は団塊世代の頑固な九州男児。
(だったからとは言えませんが)
声も大きくて恐かったし、
私は褒められたことがありません。
そんな父の私へのハグはこれです。
40年前の英語教材遺産。
九州の片田舎で、当時のお金で数十万円もしたと
100万回聞かされました。
初孫である息子が生まれた時に
なんとこれを送ってきました。
…チーン。
重い、大きい、場所取る、大きい。
思わず2回言ってしまうほどの大きさ。
でもなんだか懐かしく
英語カルタを一緒にしました。
夫唱婦随、
三歩どころか三十歩以上後ろを歩く
旧姓の私の名前。
達筆で優しいひらがなの名前。
これらを見ると、
厳しかった両親の優しさを感じ
ずっと捨てられませんでした。
結果だけ言うと
英語教材は実家に戻し、
絵本はさよならできました。
英語教材は父が送ってくれと。
実家そばに住む幼い姪っ子たちと
再び英語カルタをするそうです。
そういう風に順ぐり親から子へ、
子から孫へ繋がる何かが好きなんですね。
絵本はだって、
母から私へのハグは
孫から母へギュッと戻っていったから。
そしてそれを側で見ることができて、
私はとてもとても幸せだったから。
長男は、私にはハグしてくれないけど
いつかここを巣立って、
久しぶりに会った時、
いつかばあばにしてくれたみたいに
ハグしてくれたら最高なんだけどな。
そんな夢想をしながら
ひとつひとつモノと向き合う師走です。
最後まで読んでくださって
ありがとうございました。