次の日、駅ビルの中にある婦人科へ行った。
初診だったので問診票に記入し、待合室で名前が呼ばれるのを待った。

「○○さーん」

呼ばれた。

久しぶりの内診台。緊張した。
いろんなことを考えていた。
前の妊娠のこと。今回の妊娠と思われる症状のこと。
カーテンの向こうから先生が何を言い出すか、聞きたい気持ちと怖くて聞きたくない気持ちが入り交じっていた。

「モニター見えますか?ここに袋が見えますね、そして、黒い小さな点があります。妊娠されてますよ」

もちろん嬉しかった。
だけどぬか喜びすることはなかった、何が起こるかなんて分からないことを身をもって経験していたからだ。


内診が終わり、隣の診察室で話を聞いた。
まだ初期過ぎて大きさも測れてないため、予定日などは次回伝えるということ。出産の意思があるかどうか。出産するならここは35週までの検診しかやってないから分娩予約を取る病院を考えておいてください。というような話だった。

とりあえずその日はそのまま帰宅した。
旦那にはメールなどではなく帰ってから顔をみて話したかったので、とりあえず病院へ行った、そのことについては帰ってから話すとだけメールした。
有休がしばらくあったため、数年ぶりに本当に何もせずボーッと過ごしていた。

そして退職してから1週間くらい経った頃だろうか、何となく胃がムカムカする気がした。
特にその数日の間に脂っこいようなものを食べたわけでもなかった。
もしかしてこの症状は…とも思ったが、念のため数日様子を見ようと思った。しかし何日経っても胃のムカムカが治まる様子はなかった。

検査薬で調べてみようかとも思ったが、私は確信していた。これは半年前のあのときと全く同じだ。絶対に赤ちゃんがいる。と。
一応旦那には「胃がムカムカするし、生理も来てないから明日病院に行く」とそれだけ伝えてその日は寝た。
私が妊娠に気付いたのは仕事をやめてすぐのことだった。
だけど仕事を辞めたのは、フルタイムの仕事からパートタイマー等の時間の短い仕事に就こうと思っていたからだ。まさか妊娠しているなんて思いもしていなかった。
またまた激務に追われながら日々を過ごし、退職した日も帰りに仕事仲間と飲みに出掛け、終電で帰っていたくらいだ。
そしてその半月後に、私は妊娠していることを知ることになる。
流産のblogから投稿していませんでしたが。
あれから時が経ち、半年後に妊娠することが出来ました。
そして今では一児の母となりました。

妊娠すること自体も奇跡ですが、妊娠して無事五体満足の子を出産出来ることも奇跡です。

妊娠中のこと、出産のこと、子育てのこと、、、
自分の記憶にとどめておくために少しずつ書き記していこうと思っています。
また、こんな私の経験でもどこかの誰かのためになるならそれも幸いです。
未だにいろいろ考えてしまいますが、周りの支えがあったおかげでだいぶ落ち着いてきました。
でも街中で赤ちゃんを見たり、おむつのCMや妊娠雑誌のCMなどを見るとやっぱりつらいです。
あと芸能人の方のご懐妊報道とかも気になってしまいます。

でも、手術まで腹痛や出血を起こすことなく、おとなしくお腹にいてくれた赤ちゃんには
よくずっといてくれたとほめてあげたいし、こんな私を選んで少しの間だったけどお母さんでいさせてくれて
ありがとうと感謝の気持ちでいっぱいです。

くよくよばっかりしていたらあかちゃんも辛いだろうし、また戻ってきたい!!と思ってもらえる
お母さんになれるように、前を向いて地に足をつけてしっかり歩いていきたいと思っています。

これから手術を受ける方がもしいらっしゃったら・・・。



あなたはひとりではありません。
またこんなつらい思いをしている人はあなただけでもありません。
少なくとも私は同じ思いをしていました。
時間はかかりますが、無理せず少しずつ心も体ももとに戻っていけるようがんばろうと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

まず、ずっと絶食しているので水分補給などのための点滴を入れていきます。
私の担当の看護師さんは新人さんだった為、点滴がなかなか入らず。
なんで点滴くらいで痛い思いしなきゃいけないんだ、
もう誰でもいいからさっさとやってくれと思ってしまいました。

それから血圧を自動で測れるものや、心電図のようなものを付けられしばらく待機。
その後麻酔の効きを良くする筋肉注射を打たれ、再び待機。
看護師さんいわく、この筋肉注射を打つとボーっとしてくると言われたのですが、
私は全くボーっとせずむしろ目が冴えてしまい、本当に麻酔効くんだろうかと心配になってました。

またしばらくすると麻酔科の先生がいらっしゃって麻酔の説明を受けました。
点滴から一緒に流すこと、流れ終わるまで腕が痛くなること、流れ終わったら痛みはなくなって
意識が朦朧としてくること、など。
先生の言うとおり、腕がビリビリ熱くなってくるのが分かります。
「あー痛いです、痛い」
耐えているとちょっとマシになってきます、それから少しもたたない間に意識無くなってました。
ちゃんと効いてくれて本当によかった…。

次に気がついたころには病室のベッドに寝かされてました。
うっすら周りの声が聞こえます、私の苗字を看護師さんが呼んでいるのが聞こえます。
返事が出来ないので「うー」と小声で聞こえている旨を伝えました。

それから2時間ほど眠っている間にだんだん意識がはっきりしてきたので、
起きて歩けるか確認したあと止血用のガーゼを抜き、点滴が終わって着替えて退院手続きをしました。
帰りに子宮の収縮を促す薬と、抗菌のお薬を2種類頂き帰りました。

言われたことは・・・
当日は入浴禁止(シャワーもダメ)、翌日はシャワーのみOK。
3日は安静に、1週間は疲労が残らないように十分な休息を取る。
1週間後に術後の検診を受けること、出血が1週間以上続くようなら連絡をする。
とのことでした。
前日は夜12時以降絶食、当日は朝6時以降絶飲食でした。

病院へ到着、入院手続きを終え、病室へ案内されました。
前日に予約した際、大部屋でいいかなと思ったのですが、入院病棟が産婦人科病棟だったため、
おなかの大きな妊婦さんと同室は辛いし、また絶食の中周りの方がお部屋で食事されたり
面会の方と楽しいお話されているのを聞いてられないと思い、当日急きょ個室に変更して頂きました。
結果本当に個室でよかったです。
手術の説明等聞かれたくないことなどもありますし、静かな部屋で手術前~術後の安静時まで
ゆっくり過ごせました。
また洗面所やトイレも室内にありましたので、廊下に出ていくこともなく。
個室料金は別途かかりますが精神的なことを考えると個室をおすすめします。

病室へ入り1日ですが入院の説明を受け、専用の病衣に着替えます。
身長・体重や血圧・体温等を測定した後、前処置をするため処置室へ移動。
ここでラミナリアを子宮口へ入れられます。
叫ぶほどの痛み、失神した、涙が出てきた、過呼吸になった・・・
いろんなことがネットに書かれていて、どうか痛くありませんようにと願いながら処置台へ。
例えて言うなら隙間のないところに針をぐいぐい刺される感じ。
「っ、、痛いっ、、、うっ、、」と自然に声が出ます。
そこで先生と看護師さんのありえない会話がカーテンの向こうから聞こえてきました。

「もう一本行きましょうか」

え?もう1本って言いました??
信じられない、何ということでしょう!って感じです。

何とか前処置を終えてちょっとよろよろしながらも病室に戻りました。

そこから約4時間ほどベッドでじっと安静にしていました。
最初の体勢を変えるとラミナリアの違和感があるためずっと同じ体勢で寝ていました。

4時間を過ぎるころ、看護師さんに呼ばれて手術へ。
もうお腹の赤ちゃんは生きていない。
そんなこと理解できるはずもありませんでした。
進行流産などに見られるような出血や強烈な腹痛の症状もなく、
いきなり赤ちゃんは亡くなっていると言われても理解など出来ません。

週明けに最終の確認をし、手術が確定しました。
言われるがまま前処置や手術の簡単な説明を受けた後、翌日の半日入院の手続きをしました。

しばらく仕事なんて行く気になれず、心拍が確認できないと言われた検診から
休ませてもらっていました。

色々考えました。
先生は遺伝子異常だというけど、私が仕事を続けていたからじゃないか、とか。
無理な姿勢で寝てしまったりしていたからではないか、とか。
思い当たる節を無理やり見つけては自分を責めてばかりいました。
手術の前日までめそめそないてばかりいました。
前向きになろうとすればするほど、心がついていかず。
現実を受け止めることに必死でした。

私も勿論悲しかったけど、旦那さんや親には期待させてしまい、
結果悲しい思いをさせてしまいました。
幸い家族以外に言っていたのは2人だけでしたので、その2人にも
連絡をしました。
本当は一週間後に予約したのですが気になって4日後に再度当日枠予約なしで受診。
いつもの主治医の先生ではない先生に見てもらいました。

結果は同じ、やはり心拍確認はできませんでした。

週明けに手術の説明や予約があるのでまた来て下さいと言われました。

以前の検診前後から悪阻の症状に変化がありました。
それまでは食べ悪阻もむかつきも両方あるタイプだったのもあり、
空腹でも満腹でも気分がすぐれなかったりでした。
だけど食欲が増し、以前よりむかつきがなくなりました。
あと私はお風呂の湯気が駄目でバスタブにはに5分も浸かれず、
途中で浴室の扉を開けて浴室内の湯気を出しながらじゃないと
髪もまともに洗えない状況でした。
ドライヤーも3度に分けないと乾かせなかったりでした。
しかしバスタブにも平気で浸かれるようになり、あれだけ鼻についていた
入浴剤やシャンプーの香りも気にならなくなっていました。
勿論ドライヤーも普通に使えるようになりました。

悪阻で判断は出来ないという方もいますが、私は症状が酷かったせいか
あまりの改善ぶりに疑いを持つようになりました、
その後流産の可能性を言われ、何となく思い当たる節があったので
やはりな、と納得した部分もありました。
今回から妊婦検診になるということで、前回の検診帰りに市の健康課で
検診の補助券を貰いに行っていました。

今日から妊婦検診ですか?と産婦人科の受付の方に聞かれ、
貰いたての母子手帳と補助券を笑顔でお渡ししました。

順番が呼ばれ内診台に上がり超音波で確認。
心拍聞こえるかな、と思いながら待っているといつもより長い…
カーテンから先生が顔を出し、結構長い時間見てるんだけど
心拍が確認出来ないみたい。と言われました。
大きさも前回7週で今日は2週遅れてる、9週までしか成長してないとのこと。
まさか、え、と思いました。

当たり前のように心拍が確認でき、次回の予約をとり、
翌々日には上司に妊娠した旨を伝え、春に退社することを言うつもりだった。

とりあえず次回再確認することになり、訳の分からないまま帰りました。