寒い。
ただ一言、それだけだった。

朝のニュースで「今日は雪が降るでしょう」なんて言っていたが、ここは太平洋側。しかも都心。
積もるわけ無いだろ、なんて思っていた。


「何だよここ。日本海沿岸にでもトリップしたのか?」


実際言って、いつもと同じ風景。
自販機の場所も、コンビニの場所も、ポストの場所も、いつもと同じ。
日本海沿岸並みに雪が積もっていない事を除けば。

「…バスで来りゃ良かったな…」

校内で買った甘くて暖かいカフェラテを口に含み、自分の自転車に鍵をブッ刺す。
最近自転車の鍵の調子が悪いのか、2、3回刺した所でようやく解けた。

「さて、帰…ん?」

荷物を籠にいれ、さあ出発だーなんて思っていたが、ある少しの違和感に気づく。


駐輪場の出口に、小さい女の子がいた。
7、8歳くらいだろうか。肌は酷く白く、ボロボロのみすぼらしい服を着ていて、足は靴どころか靴下も履いていない。


「おーおー、どうしたんだ?こんな所で」

「………、ママに、お前はもういらないって、出て行けって…」

酷い親もいるもんだな、なんて苛立ったが、別にこの怒りを何かにぶつけるのは無意味だと思い乍、女の子の目線に合わせるようにしゃがみ込む。

「何なら今日は俺の家にくるか?今日はもう遅いし、ここら辺交番ねぇし。俺の親も今旅行中だしな」

「………お姉ちゃん、いいの?」

「いいって。変なおっさんに連れて行かれるよりはマシだろ?明日は休みだし、その時に交番に連れてってやる」

「……うん!」

会話をしながら、今日の体育で使ったジャージを女の子に着せる。
そして、籠から荷物を取り出して背中に背負い、女の子の腰を籠にスポッと入れてみる。
案外ピッタリと入るものなので、少し自分の表情が緩くなる。

「じゃ、いこか」

「うん、しゅっぱーつ!」

自転車のハンドルを押しながら、雪道を進んでいく。
女の子と出会ってから雪が一層酷くなった気がしたが、気に止めなかった。




普通に椅子に座ってたのに足痺れました。蒼炎です。
今回はこれの三月の小説です。次回に続きます。はい。
文章呼んで「こいつ、ロリコン臭する…」と思った皆さん、三月は女です。はい。

どうでもいいですが、2/2は海魚の誕生日でした。おめでとう。
ではー