浅葱色の空の下。 -2ページ目

浅葱色の空の下。

薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。





はい、いきなりです。





いきなりのFree!の御子柴部長の妄想なお話でございます(*´∇`*)





だってかっこいいんだものー(・д・ = ・д・)



妄想が止まらなかったんだものー(・д・ = ・д・)







そんなわけで、いきなりお話書いちゃいました。







こちらを読む前にお時間ある方は公式を見てもらえれば。




第2期第1話はこちらから → 








あ、設定を大幅に変えてます!



公式では鮫柄学園は男子校ですが、


このお話の中では最近共学になったという設定で、

男女比は8:2くらいと思っていただければ(^^ゞ





ヒロインは御子柴部長と同級生な水泳部のマネージャーでございます。( ´艸`)むふ。





それではキャラ崩壊だったり、久々のお話でもっと拙い部分がありますが、

心広く受け止めていただける方のみでお願いします。






まぁ、凜ちゃんもガッツリです(*´∇`*)






それではよろしくお願いします。




























3年の追い出し試合が終わった。




「貴方たちは明日からも練習あるから」と二人の後輩マネージャーを先に上がらせて、

私はプール施設の戸締まりを見回る。












誰もいないプール。





「…静か」





明日からは3年が抜けるけど、春からは新入生が入ってまた賑やかになるだろう。







後輩たちのことを思えば真っ先に浮かぶのが松岡凛の顔。





「…凛が部長ねぇ」





口元に自然と笑みが浮かぶ。










岩鳶高校とリレーしちゃったあのレースにはびっくりしたけど、

あれだけ生き生きとした凛の泳ぎを初めて見て、

「次のうちの部を引っ張って行くのは凛だ」と確信した。




隣で見ていた御子柴部長は珍しく身を乗り出して、


楽しそうに笑ってた。






凛は次の部長に指名された後に私に報告しに来たっけ。







「部長に指名されました」



眉を寄せて困ったような顔をした凛に私は笑顔を向けた。





「おめでと。凛なら大丈夫よ」





「いや、無理っすよ。俺が部長だなんて。○○さんからも部長に…」





「私も凛を推したの」





「…あんたらグルか」





私を睨み付けてから視線を逸らせた凛に笑いながらも真面目に向き合う。





「人聞き悪いよ、凛。私に言ってくる前にもう御子柴の答えは出てたし。私は聞かれたから答えただけ」





「…」





「私ね、あのリレーで初めて本当の凜の泳ぎを見た気がする。凄く興奮した。


鮫柄みんなが凛の泳ぎに見入ってた。あんな泳ぎを見せられたら誰も文句言わないよ」



逸らされていた視線が絡んで、私は笑いかける。



凛、貴方なら大丈夫だよ、と。





「それにね、凛。本来の貴方なら回りがよく見えるはず。アドバイスも的確だし」





「…よく、見てんスね」





「3年間マネージャーやらせてもらえましたから」





「…」





「1年なんてあっという間だよー。後悔しないように存分に鮫柄を引っ張っていって。


…鮫柄で最高のチームを作るんでしょ?」





「筒抜けかよ…」





私の言葉に呆れたようにため息をついて、自分の首元の後ろに手を置く凛。





「御子柴は凄く嬉しそうに話してくれたよ」





「…励まされてんのか、ノロケられてんのかわかんねー」





「…ノロケてはいない」





睨むように凛を見返せば、小さくため息を吐かれた。





「そんな顔したって可愛いだけっスよ」





「はっ…?!」





「卒業しても、試合見に来てくれますか?」





「勿論!」





「じゃあ…ガンバリマース」





仕方ない。



そんな表情をして踵を返した凛は背中越しに私に手を降って歩いていった。



その背中は既に逞しく思えるものだった。














― ここにいたらいつまでも思い出に浸っちゃうな。







小さく笑って、最後にプールを見渡す。



息を吸い込んで一礼してから、そこから部室へと足を向けた。



小さく息を吐く。







私はマネージャーセット一式を入れたカゴを持って水泳部の部室に戻れば、


長椅子に座った人影が見えた。






「おー、○○。お疲れさん」




曇りガラス越しに夕焼けが差し込んで、部屋がオレンジ一色で。

その中で彼、御子柴清十郎はニカッとした笑顔で私を迎えてくれた。



私はその光景に目を細めた。





「まだいたの?」





「お前こそ下に任せりゃいいのに」





「今日が最後だから…、最後までちゃんとやりたかったの」





「…そうだな。お前はそういう奴だ」





互いに見合って笑う。



私はマネージャーが使う棚に向かい、棚に道具を片付けていく。





「清十郎こそ、こんな時間までどうしたの?先生と打ち合わせ?」





ギシッと椅子が軋んで、清十郎が立ち上がって私に近づいてくる。





「待ってた。お前と労いたくてな」





「…そっか。ありがと」





棚をそっと閉めて、後輩たちに貰った花束を抱えて清十郎と向かい合う。





「お疲れ様」





「お疲れ様」





私をそっと包むように清十郎の腕が回ってきて、私はその腕を少しの支えにして踵を上げる。



軽く触れた唇を離して見つめあえば、互いに笑みが浮かぶ。



清十郎は私と額と額をコツンと合わせた後に、額にもキスをくれた。




二人の間に挟まれたカサリと鳴る花束に視線を落とす。





「花束か」





「一応女子ですからね。嬉しいよ。花束の他にも小物くれたみたい。まだ開けてないけど」





「お前だけズルいな」





「男子は盛大な胴上げがあったじゃない」





「恒例だからな」






思い出しては二人で笑いあう。 










最後にプールに投げられるという追い出し試合の恒例の胴上げ。






3年全員がプールに投げられて、最後は私一人で。




背の高い後輩たちに囲まれて、たじろぐ中、




「○○!お前は俺が受け止めてやる!!さあこい!!!」って叫ぶ清十郎の声が聞こえた。






背中に誰かを感じた途端、ふわりと身体が浮いて。




胴上げが始まるかと思って、思わず身を縮める。








「先輩、大丈夫っすよ」 






その声に驚いて顔をあげれば、凛で。


 


あ…れ?私、お姫さま抱っこされてない…??






「ちょ、凛!下ろして!」






「下ろしません」






「やだ、恥ずかしいよ!!」






「次期部長特権っすから」






「何なのそれ!!!」






抱き上げられて連れていかれたのは二人の後輩マネージャーの元。




もう既に涙目な二人から感謝の言葉と花束とプレゼントを渡される。






「やだ、もう…凄く嬉しいんだけど」






溢れてくる涙を拭っていれば、後輩たちが周りを囲んでいて。






「「「「「○○先輩!!ありがとうございました!!!」」」」」






一斉に自分に降り注がれた声にいよいよ涙腺が崩壊してしまう。




顔を覆って、こくこくと頷きながら泣いていた私の頭にポンと大きな手が乗る。




見上げればそこには清十郎がいて。






「よぉおし!!お前たちが俺たち3年を慕ってくれているのはよぉおおくわかった!!!


俺は嬉しい!!!!!


これは俺からのプレゼントだ!!今からフリー10本!!!


松岡!お前はフリー20本!!俺も付き合ってやる!!!!」






この後、施設内に後輩たちの悲鳴と清十郎の高笑いが響いた。




















「今日の追い出し試合の清十郎、かっこよかったよ」





「俺はいつでもかっこいいだろ?」





ニヤリと笑う清十郎に私はとぼけてみる。





「そう?」





「おいー、そこは持ち上げるところだろー?」





「えー?」





清十郎と会話しながら、水泳部のマネージャーを3年として勤めあげてほっとしたような安堵と、


これで最後だという寂しさを胸の内に感じていた。



きっと清十郎も似たような、でももっと大きなものを感じているんだと思う。






「なぁ」





「ん?」





「一緒にいてくれてありがとな」





「感謝しなさいよー」





「感謝してる」





茶化すように応えて見上げれば、清十郎の真っ直ぐな視線と言葉が降りてきた。





「…私の方こそ、色んな景色を見せてくれてありがと。

清十郎の隣で見れて幸せだったよ」





「だったよって過去形かよ。これからももっと沢山の景色を見せてやるよ。


だから…ずっと隣にいてくれ」





「…うん」





花束を取り上げられたかと思えば引き寄せるように抱き締められて。



私も応えるように抱き締め返す。



伝わる体温はあたたかい。





「…今のプロポーズ?」





「あー…、違う」





「何だぁ」





ガバッと引き離されたかと思えば、両手を広げて声を張り上げた。





「お前へのプロポーズはもっと盛大に!!かつ大胆に!!


ちゃーーんと計画してるからな!!待ってろ!!!」





花束を持った左手は腰に、右手の人差し指をビシッと私に向けて、ニカッという笑顔で宣言された私は


思わず苦笑いを浮かべてしまう。





「…ささやかでお願いします」





松岡●造ばりのこの熱さは三年間変わらなかったなぁ。





清十郎と付き合ってから何度プロポーズされたかな。



本人は中々プロポーズって認めないけど。





「さぁ、さっさと寮に帰ろうか」





「は?」





「だって清十郎、今日は凄い本数泳いだからゆっく…」





「俺、○○抱く気満々なんだけど」





真顔で言う清十郎に開いた口が塞がらない。





「は?何言っ…」





「まぁでも一本が限度だな!いつもより濃厚な一本をお前に…。


ぃや、でもお前が乗り気なら二本目も、何なら今ここでおっ始めるか!!」





「ばっ、馬鹿じゃないの!!」





顔を近づけてくる清十郎の肩をグッと押す。





「○○ちゃん、冗談だよー」





「冗談に聞こえないから!」





ニカッと笑う清十郎を睨み付けても効果はないらしい。





「まぁでも、もうちょい付き合ってくれよ」





「ん、ご飯でも食べようか」





「よし、行くかー」





「待って、私まだ着替えてない。ジャージだし」




カバンを持ち上げる清十郎に訴えればニヤリとした表情を向けられた。





「よぉし、俺の前で着替えろ!」





「は?何言ってんの?!嫌だってば!」





「平気だろ?」





「恥じらいは持ち合わせてます!…も少しだけ待ってて?」





「お、おう」





清十郎の顔を覗きこめば、たじろいだように視線を逸らした。





「ありがと。じゃあ着替えてくるね」





清十郎に笑いかけて、荷物を持って部室を出て、更衣室へと向かう。














夕焼けに染まる廊下。




この場所ともあと少し。








次の季節と新しい場所でどんな景色が見えるのか。














君のとなりで。























゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

















しまった。




愛されすぎヒロインだな、こりゃw









本当は最初からこのシリーズ書きたいです(*´∇`*)



出会いからイチャコラまでw





頑張ろうかなぁ(*´-`)







読んで下さってありがとうございました!!










みふゆ