流氓蛋糕店3話 だいたいあらすじ Part1 | ゆきのブログ

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是吾と千恵は厨房でやりあっていた。
「ここにあるのは俺たちのモノだろ?名前でも書いてあったのか?」そういう是吾に
「このならず者! 人間ビリヤード!!」
そう言って、是吾の急所を蹴ろうとするが、見切られ是吾に止められてしまった。


一方店内では、老大と瘋狗たちが対峙していた。・・・
「そうか、お前たち みかじめ料を集めてるのか?一か月いくらだ?」そう老大が穏やかに聞く。
その言葉に、瘋狗(狂犬という意味)は周囲を見渡して笑うと、老大が相手を睨みつけ、ドスの聞いた声で「いくらだ?!」と怒鳴った。瘋狗はその迫力に負けてビクっとした顔になる。
「以前は血聯の組長だったのに、こんな簡単に承諾するのか?」瘋狗がそう老大に聞くと、
「ワシは今はただのケーキ屋の主人だ」と穏やかな顔で答えた。
その時ずっと側で様子を見ていた修造が瘋狗達に向かって
「中にいる是吾を呼ぶこともできるんだぞ!」というと、瘋狗たちは、慌てて回りをキョロキョロ見回す。
すると老大が
「これは、ワシが処理する! お前ら構うな!」そう修造達に怒鳴った。


その頃、千恵と是吾は
是吾が、そっと厨房から出ようとすると、千恵がそれに気づき、是吾の行く手を塞ぐ。
一向に引き下がろうとしない千恵にたまらなくなった是吾は
「あんな胡散臭いお前の金に、誰が頼るか! 弁償してやる!」とヤケクソ気味にそう言った。
「そう、頼もしいじゃない。どうやって払うのよ?!」と千恵が聞く。
「弁償するって言ったら弁償してやる。」どうやって、という答えには答える事が出来るはずもない。
しかし、切羽つまってる千恵は
「20万ドルよ、持ってんの?!」と迫る。
「あるったら、あるんだよ!」
その言葉に千恵は腹が立って、是吾を殴ろうとするが、余裕で止められてしまう。
それがまた腹立たしくて、今度は股間に蹴りを入れようとするが、それも既に読まれてしまっていて、止められてしまった。
千恵がふと側のテーブルを見ると、小麦粉が入ったカップが置かれている。
思わず、振り向きざまにカップを手に取ると、それを思いっきり是吾にぶちまけた。
是吾は全身真っ白。気持ちがイイ。


一方店内では・・・老大がレジからお金を出しながら
「店にはこのくらいの金しかないんです。金額が足りないので、残りはまた後日ケーキで払うって事でいいですか?」」と瘋狗に向かってそう言った。
瘋狗は、そんな突拍子もない申し出に どう対応してよいかわからず、突っ立ったまま考えていた。
すると、老大が無理やり瘋狗の手に金を握らせ、
「先にこの金を持って帰れ、収めろ!!」と迫力のあるドスの効いた声で言ったので、瘋狗は大慌てで、ビクビクしながらお金を受け取った。


ケーキ屋前の路上で・・・
車中の稻重会長にさっきの出来事を瘋狗は説明していた。
「本当に、麥松奇のみかじめ料を集めてきたのか?」と会長が聞く。
「収めさせる為に会長が俺を呼んだんじゃないんですか?」と瘋狗が言うと
「そうだ、しかしお前らが本当に金を手にしてくるとは思わなかった」と渋い顔で会長が言う。
「じゃあ、どうしましょう?」瘋狗は、自分が思っていた意図と違うという感じの顔をした会長を見て慌てて聞くが、会長は急に笑い出して
「ヤツはなんて言った?」と聞いてきた。
「お金が足りない部分は、ケーキを持ってくると・・・」と瘋狗が答えると
「ケーキ?!」と聞き返したが
「まぁ、本当に麥松奇の作ったケーキを味わってみたいものだ」
そう言って笑うと、車の窓を閉め、走り去った。。
瘋狗の手には、老大から受け取ったお金が残ったままだったので、瘋狗は慌てるが、もう車は走り去っていた。




ダイニングで・・・
老大はお金を必至に計算していた。すると阿栗が
「本当にケーキをみかじめ料として作るのか?」と聞いてきた。
その問いに老大は
「お前らがお金持ってるなら、アイツらに渡せ、ならワシは作る必要がなくなる」と答えた。
「俺たちは血聯だ。 みかじめ料を稻重に払うなんてありえないよ」そう老大に向かって言った阿栗の目の前に、突然全身真っ白になった是吾が現れた。 その後に千恵も続く。なぜか千恵も全身真っ白だった。千恵は逃がすまいとするように是吾を睨みつけている。
そんな千恵を無視して是吾は老大に
「おやじ、稻重のみかじめは俺が処理するよ」と言うと、是吾の隣にいた千恵が
「どうやって処理するのよ?! 私のお金のが先でしょ!」と怒鳴った。
その言葉に是吾が
「大人の話に口を挟むな、いいな?」そう言うと千恵は
「アンタ、まだ私に酷い事を?!」そう言ってそっぽを向いて怒る。
そんな千恵を見て、老大が
「金の事はワシが責任とるから」というと側で聞いてた、ちょっと言葉の多い阿栗が
「ワザとじゃないんだし・・・」と言いかけるので
「お前はまたそういう事を!」と老大が強い調子で叱りつけた。
しかし是吾は
「ガキの金は俺が処理するよ」と老大に言った。それを聞いた千恵は
「聞いた?この人が言った事、聞いたでしょ?!」とみんなを見回しながら言う。
「どうやって処理するんだ?金持ってるのか?」そう老大が是吾に聞くと、是吾は老大に返事をする変わりに
「阿栗、牛奶(牛乳)とTOROに20万ドル準備するよう電話しろ、今晩持って来いって。」そう命令した。その言葉に阿栗が
「是吾アニキ、みかじめ料は?」と聞くと、是吾は加算しておけ!と命令した。
阿栗は、牛奶(牛乳)とTOROに連絡取ろうとスマホをいじっていると、老大が怒鳴って阿栗を止めさせようとするので、千恵は
「電話させてよ、それがこの人の返事なんだから」と老大に言う。すると老大は
「千恵、お前の金はワシが責任持つから、処理方法を考える時間をくれ」というが、千恵に
「ケーキを作って?」と聞かれると、それでも返すとは返事が出来なかった。
老大と千恵のやり取りを見ていた是吾は、もう一度阿栗に
「電話しろ!」と命令口調で強く言うと、今度は老大が
「やってみろ!!」と阿栗に怒鳴る。 阿栗はどうしていいのか分からずにいると、
「面倒は引き受けるから、電話しろ!」と是吾が阿栗に強く命令した。そんな是吾の姿を見て老大は
「引き受ける勇気があるんだな!!」
というと、是吾は覚悟を決めたように頷く。すると老大は「分かった」と言って、部屋から出て行った。
その様子を見ていた修造が
「おやじ、家法の折檻道具を取りに行ったぞ」と是吾に言うと、是吾は、瑪亞の祭壇の前に移動して、そこにひざまずいた。
千恵は意味が分からず、修造に
「何する気?」と日本語で尋ねたところに、老大が家法の竹刀を持って戻ってきた。
老大は修造に千恵を退席させるように言うが、千恵は
「どうするのか、ここで見てる。私のお金だし。」
と言って、退席を拒否した。
すると、阿栗も是吾の隣に行ってひざまずく。そして老大に
「おやじ、俺もこの状況を引き起こしたから罰を受ける」と言った。その言葉に是吾が
「阿栗、黙れ!」と言って阿栗を止めようとするが、阿栗はその場から動かなかった。
老大は竹刀を大きく振り上げ、是吾の背中に叩きつけようとした。
しかし寸前のところで振り上げた手をおろし
「お前が今、何を思ってるのか分かってるぞ。お前は家法で罰を受けて、血聯がまだある事を示したいんだろ!
「血聯はもうない! 家法も必要ない! お前らはお前らの好きにすればいい、戻りたいなら戻れ、その代りここを去れ。 残りたいならワシと立派なケーキを作るんだ!」
そう老大は言うと、家法の竹刀を真っ二つに折り、部屋を出て行った。
老大の迫力に、ビックリした千恵だったが、老大が去ると我に返り
「私のお金は?? どうするのか真面目に話合ってくれない?アンタたちいったいどんなヤクザなのよ、全然根性ないじゃない!!」
そう日本語で不満をぶちまけ、修造を睨らむので、修造は、何も言えずため息をつくしかなかった。


その頃、店内では・・・窓の外から店内を覗く坊主頭の人影が・・・・・。


一方ダイニングでは
「是吾アニキ、立ち上がってよ、兄さんがすごく思い悩んでるのは分かるけど・・・」と阿栗が是吾に言うが、是吾は、以前ひざまずいたままだ。阿栗は是吾の気持ちをひきつけようと
「こういうのはどう?牛奶を探して金が要るって、おやじには知られないように。けど・・・」とそこまで言ったところで、そんなのダメだろ?って感じで是吾が阿栗の方を向く。
阿栗が話を止めると、是吾はまた正面に向き直った。
「稻重会のみかじめ料の件の事は、是吾アニキ、どうにかしてくれよ、ありえないよ・・・」そう言われて是吾は少し考え込むような仕草をした後、急に立ち上がった。阿栗は、てっきり自分の意見い是吾が賛成してくれたものだと思い込んで是吾に話しかけると、
「違う・・・トイレに行きたくて・・・ついでに顔も洗ってくる」そう言って、急いでトイレの方へ去って行った。残された阿栗は唖然として・・・「トイレと顔を洗う・・・」と言い是吾を見送った。


千恵の部屋にて・・・
千恵は机に座り、パソコンを使って何か調べものをしながら考えていた。
側には、焼け焦げたお札が置いてある。
ふと、頭の中に是吾の姿が思い浮かび、思わず笑顔になる。そんな自分に気が付いて
「私、あたまがおかしくなっちゃったのかな?あの人達のせいでお金が全部無くなっちゃったっていうのに、あの小混混(チンピラ)がちょっと魅力的だななんて思ってる。変なの、変になっちゃったんだ私。 でも、あの人結構男らしいし、面白いし・・・」
そんな事を考えてる千恵の姿を窓の外から坊主頭の大きな体した男が覗いている。
千恵は何か視線を感じ、ふと窓の方を見るが、そこには誰もいない・・・・気のせい??そう思ったが・・・・


家中に響き渡る悲鳴が聞こえた。




千恵が、さっきの坊主頭の男に抱えられている。
「下ろしてよ、あんた誰?アンタ誰よ?! 離してよ」
そう言うが、男は離してくれない。
そこに、叫び声を聞きつけた老大達が千恵の部屋に駆け込んできた。
そこには大男に抱えられた千恵の姿が。
そして、その男が「ママ~」と千恵を抱えたまま呼ぶと、千恵は思わず固まった・・・。


居間で千恵はカンカンに怒っていた。
そんな千恵に優しく老大が
「この前はお前に紹介できなかったんだ、阿門だ。 前は「公司(企業)」の一員だったんだが、今はココに住んでいるんだ」そう言い、阿門を紹介した。
が、その時突っ立ってそれを聞いてた阿門が
「ママが帰って来たよ」そう言い、千恵に近づこうとした。千恵はビックリして、のけ反り、阿栗と修造は必至に阿門を止めるが、今にも吹き飛ばされそうな状態だ。
「ママ、絶対かえってくるって思ってたよ~」千恵に近づきたい阿門も必至だ。
「この人どうしたの?どっかオカシイんじゃない?」そういう千恵に、
「ママを抱きしめたいんだ、お前ら離せよ!」という阿門。
「来ないで!」千恵が叫ぶ。
たまらず、老大は是吾に助けを求めた。
「阿門、座れ。 彼女はママじゃない。ママはあんな事できない、ママのが何百倍もいいぞ、 言うこと聞け」どうやら是吾の言う事は絶対らしい。やっと阿門が落ち着いてソファに腰を掛けた。
「千恵、恐れることはない。阿門は小さな子供みたいなものだ。 人を傷つけたりはしないから。 瑪亞は彼をすごくかわいがってたんだ。 だから・・・」
と言おうとするが、千恵は異常なまでに阿門に対しておびえている。
せっかく老大が千恵を落ち着かせようと思って千恵に優しく話しているのに、阿栗が「コイツ、発狂したら本当に怖いんだ。是吾兄さんの言うことしか聞かなくて、前に発狂した時は、俺たち血聯が十何人・・・」そんな話を始めたので、老大が慌てて止める。
「こんなトコへ来るなんて、私どうかしてるんだ・・・。アンタたちみんな普通じゃないわよ?」そう日本語で叫ぶ千恵だが、修造以外にはその言葉は理解できない。
老大は修造の方を見て、なんて言ってるか聞いた。修造もどう訳そうか考えてる時、阿門がテーブルの上に置いてあったコアラのマーチに気がついて、本能的に手を伸ばした。
「何するのよ、私のモノ触らないで!」すかさず千恵がそう言って阿門の手からコアラのマーチを奪おうとするが、阿門の力の強さにはかなわず、奪い取る事が出来ない。
「ママ、彼女は本当のママだよ~、ママみたいにコアラのマーチ持ってるもん」
奪い合いをしながらも、阿門は呑気にしゃべっている。
結局最後には、お菓子の箱が破れ、中身が飛び出てそこらじゅうにお菓子をまき散らしてしまった。
千恵は思いっきり引っ張ってた反動で、ソファに倒れこむ。
「あ~あ、見てよ、全部こぼれちゃった」阿門は、小さな子供のように、そう言った。
千恵は、
「私こんなトコで何してんだろ?お金も無くなっちゃうし、お父さんもいなくなっちゃうし、変な人ばっかりだし、私こんなトコで何してるんだろ?本当なら、今頃日本で学校に行って恋愛でもしてたはずなのに・・・」ナーバスになって、一機にいろんな事を日本語でぶちまけた。
感情的になると、どうも気持ちを中国語では表現できず、日本語になってしまう。
またまた言葉がみんなには理解できず、老大が修造になんて言ってるのか、聞いた。
しかし修造も、どう訳していいかわからない。
「お相撲さんみたいな人がママなんて言うし、もう頭がおかしくなりそう。アンタたちのせいで頭が変になりそうなんだから!」千恵は更に日本語でぶちまけた。
皆が一斉に修造の顔を見る。困った修造は
「あの金の所為で、気分が悪くなってるみたいだ」とだけ言った。
その言葉を聞いて、老大が千恵に優しく声を掛ける。
「千恵、お前の金はワシが絶対にお前に返すよ、保障する。だから、ちょっと冷静になって」と言い千恵の肩を叩くと
「触らないで!」すごい勢いで、千恵は老大にそう言った。
「ママはアンタの所為で死んだのよ、アンタが一番嫌い! 恨んでる! こんなトコ来るんじゃなかった。 けど、どこへ行けばいいか分からなかったのよ」と言って千恵は泣きだした。
老大は、どうしていいかわからず、そんな彼女を見てるしかなかった。
千恵は、老大に気持ちをぶちまけただけでは気が治まらず、側にあったクッションを老大に投げつけた。
老大の顔にクッションが思いっきり当たる。
それを見た、修造はビックリ。老大に対して今までそんな事をした人はいなかったのだろう。
そして今度は修造達に向かってもクッションを投げつけてくる。
「みんな出て行け!!消え失せろ!」更に千恵はそう叫ぶと、クッションをみんなに投げつけたり叩きつけたりしてきた。たまらず、修造、阿栗、阿門はソファから離れて、居間から出て行く。
テーブルの近くには是吾が、いまだに瑪亞の祭壇の前でひざまずいいた。そのあたりまで3人を追いかけてきた千恵は今度は是吾に
「アンタも消え失せろ!」と言うと、クッションで是吾を殴ったり、背中を思いっきり蹴ったりしてきた。
「なんで蹴るんだ、何にもしてないだろ? 罰でひざまずいてるだけだ、俺にかまうな」と是吾は言うが、
「腐ったヤクザ、あんたなんか怖くない!」と千恵は言い、更に是吾を足で蹴る。
「また蹴ったら、咬んでやる」是吾はそう言うが、千恵は止めずに蹴った。
すると是吾は、自分の背中を蹴った瞬間に、千恵の足をつかむとグイッと自分の口に引き寄せ、思いっきり千恵の脚を咬んだ。
千恵はさすがに痛くてその場にしゃがみこむ。
そこへ老大がやってきて、「出るんだ!」と是吾に命令した。
是吾はチラっと千恵の方を見るが、老大の言う事は絶対なので、言われたとおり外へ出て行った。
「みんな同じよ、みんな頭オカシイのよ、狂ってんのよ、アンタたちの顔なんて見たくない。放っといてよ、一人にして!!」一人になった部屋で千恵はそう叫び続け、一人泣き続けた。