全2回のテンションの解説の中で、




「増4度(減5度)、短9度は不協和音程である」




と何度か書きましたが、この世の中に存在する最も「汚い」音程は、短9度音程であると言われています。




短9度は、短2度と音としては同じ、ドから数えると、1オクターブ上のレ♭が短9度、ドのすぐ半音隣のレ♭が短2度となります。




この2つの音を同時に鳴らすと、半音で隣り合ってぶつかっているため、非常に濁った、かつ不快な響きとなります。




そのため、人はこの短9度音程を聴くと、警戒心をあおられ不安な気分になります。




実は、この短9度音程は、我々の日常の中で使われていて、それは、踏切の警報音です。




カーンカーンカーンカーン…というあれです。




歩行者やドライバーに警戒心を抱かせるため、あえて不快な短9度という不協和音程を用いているのです。




どの音が使われているかは踏切によって異なるようですが、用いられている音程は、ほぼ短9度です。




ちなみに、救急車のピーポーピーポーのサイレンは、長3度音程の繰り返しです。




これに不快な不協和音程を用いてしまうと、聴いた人が驚き過ぎて交通が乱れる恐れがあるから…とこれは勝手に想像しています。




たまには、本編の解説に沿った内容のコラムでした。






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