2005年春、悪性脳腫瘍が判明した母。
(グレード3から、グレード4の膠芽腫へ転化)
余命3年以内と言われながらも、18年間戦った母の、奇跡の記録です。2023年他界。
手術の翌日、子どもを保育園に預け、
急いで母のいる病院に向かいました。
少しでも早く辿り着きたいのに、
こんな日に限って、
エレベーターがなかなか来ず、
来ても満員状態で、
かなり待った記憶があります。
ようやく脳外科の階に着き、
ナースステーションに立ち寄った後、
母の元に行きました。
横たわっていた母の顔は、
まるで別人のようでした。
前の日の説明通り、手術の影響で、
顔が腫れ上がっていたのです。
それは予想以上でした・・・
頭はネットで覆われており、
母は目を閉じていました。
特に、左側の腫れが目立ちました。
「お母さん、来たよ」
普段通りに話しかけました。
すると、うっすらと目を開けて、
(左目は殆ど開きませんでした)
何度か頷きました。
ちゃんと反応がある事が
とても嬉しかったです。
看護師さんが、
頻繁に様子を見に来られます。
話は出来ないものの、
声を掛けられれば、
しっかり反応していました。
看護師さんの許可を得て、
手術の直前に預かった、
お守り代わりの「if」
を、枕元に置きました。
少しでも早く回復するといいな、
と思って。
その後、主治医のN先生がいらして、
「腫れの程度は想定内です。
頭の中も同じように腫れていますが、
脳圧は今のところ大丈夫です。
痙攣もありませんし、
頭蓋骨を外す必要は無さそうですね。
とはいえ、おおよそ1週間は、
慎重に診ていきます。」
と仰っていました。
先生のお話にホッとして、
どうか順調に回復しますように、
と祈りつつ、母がゆっくり休めるよう、
この日は早めに帰宅しました。