2005年春、悪性脳腫瘍が判明した母。

(グレード3から、グレード4の膠芽腫へ転化)

 

余命3年以内と言われながらも、

18年間戦った母の、

奇跡の日々の記録です。

 

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すっかり元気になり、

好きな事をして過ごしていた母は、

総合病院から、てんかん専門医のいる、

別の病院で経過観察してもらっていました。

 

MRIは半年に一度撮ってもらい、

てんかんのお薬は続けていました。

 

 

毎回、変化無しと言われており、

すっかり脳腫瘍の事を忘れていたので、

以前のように「頑張りすぎ」「無理しすぎ」

な日常を送るようにもなっていました。

 

アロマなどで自分をケアする事からも

遠ざかっていました。

 

それらが原因とは言い切れないのですが・・・

 

「あれ?」

と違和感を感じるようになってきました。

 

 

「うつ」のような症状が出てきたのです。

 

また、物忘れが気になるようになり、

以前ほど極端ではないものの、

 

「人が話している事が時々理解できない」

 

と言うようになったのです。

脳腫瘍が縮小し、経過観察になってから、

3年が経とうとしていた頃の事です。

 

そして、4月の通院日の事。

 

上記の症状を先生に話したところ、

 

気になる症状なので、

MRI検査を前倒しでやりましょう、

という事になりました。

 

翌週、MRI検査を受けると、

 

以前よりも少し大きめの腫瘍が

はっきりと写っていたのです。

 

ここまで腫瘍が成長していたのに、

前より軽い症状で住んでいたのが、

意外でした。

症状が出にくい場所に腫瘍が進出

していたのか、それとも一気に

大きくなったのか・・・

 

 

てんかん専門の先生は、

 

これは、脳神経外科の先生の

専門になりますので、

N先生(元の総合病院の先生)

のところに戻って、しっかり

検査した方が良いでしょう。

 

と仰いました。

 

 

母は少なからずショックだったようです。

 

母をまっすぐ見ながら、先生は、

 

「また元気になって戻ってこられるのを、

いつまででも待っていますからね。

しっかり検査して、必要となれば

治療をして、帰ってきて下さいね。」

 

と仰いました。

 

母は、小さいながらも、

しっかりと、

 

「はい」

 

と答えました。

 

 

こうして、翌週に、

また総合病院に戻る事になったのです。