続き
翌日、面会でICUに入れるのは近親家族2人だけ。
母と弟が面会に…
私は仕事へ行き、父が倒れて緊急手術を受けたことを上司に報告しました。
当時、私は日本商工会議所傘下の商工会議所に勤務しており、私の業務は個人事業主さんの記帳や確定申告のお手伝いでした。
季節は9月で比較的業務は落ち着いており、気持ち的にホッとしてました。
父の様子は今一つ反応もなく、しかし母が手を握ると握り返して来たそうです。
血圧も安定し、24時間が経過。
父は山を越えることが出来ました…
術後3日目に機械が外されて自発呼吸が可能となり、左脚を盛んに動かし、ズレた肌掛けを左手で直す仕草を繰り返しました…
父の出血箇所は左こめかみより少し上で、右半身は麻痺状態となったのです!
父に話しかけると、黒目を動かし声のする方を探すような感じでした…
言葉も発せず、視線のみ。
事態がわかってるのか、全くわかりませんでした。
そんな中、仕事でセミナー開催があったのですが…
当日講師の方が来られなくなるという緊急事態になったのです。
理由は講師のお母様がくも膜下出血で倒れられたそうで…
私はそれを聞いて講師の方の気持ちが痛いほどわかりました。
その勢いで、セミナー講師をやることに…
とても盛況で、上の方からお褒めの言葉もいただきました。
やったことがないものも、案外やろうと腹を括れば出来るもの…
私は父の会社のことも、どうにかしなくてはならない。
腹を括る決意をしました…