通勤のおとも、今回はちょうど2週間かかってしまったけど恩田陸の「夜のピクニック」読了した。
この小説、読み終わった時の多幸感に満たされる感覚がものすごい。
何か大きい事件があるわけでもなく、何か特別なことが起こるわけでもない。とある高校の行事、歩行祭。ただただ夜通しみんなで歩いてるだけなのに。
それでも読み終わった瞬間、なぜかとても泣きそうになってしまった。
爽やかな風が吹き抜けてとても清々しい気持ちと、安堵感に包まれて。
本文に「みんなで夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう」とあるけれど本当にそうで。
貴子や融、主人公たちと一緒に自分も歩行祭に参加して一緒に歩いてるような感覚になりながら読んでしまった。
不思議なことに、懐かしさを覚えたり、この人たちと高校生活を共にしてきたような感覚になった。
一緒に歩きながら貴子や融のことを密かに応援している自分がいて不思議だ。
読み終えて母に、夜のピクニック読んだけど面白かったよ、と伝えたら
ほんと?つまんないわけじゃないけど特にすっごい面白かったーて感じじゃなかったなぁ、と言われた。
なるほど、私は今この年齢でこの本が読めて良かったと感じたよ。
高校生の頃、些細なことにああ思ってたこう感じてた、という感覚が自分の中に少しでも残ってるこの年齢のうちに読めたことが良かったと思う。そこが母との一番の違いだったと思う。
本ってなんとなく、読みごろの年齢とか時期があるんだなと感じた。
例えば小学生の頃にナルニア国物語シリーズや、ドリトル先生シリーズを読むのがベストな年齢であったりするのと同じように
夜のピクニックは高校卒業〜20代前半くらいで読めるのがきっとベストなのだな、と。
恩田陸さんの小説、六番目の小夜子とかチョコレートコスモスが印象深かったのだけど、夜のピクニックはまた全然違うジャンルで面白かった。
今この年齢、タイミングで読めて本当に良かったな。
多幸感をありがとう。

