ぽっかり、

穴空いた気分。


恋愛そう甘くない。


進みたいけど

進んではいけない、

この葛藤の狭間で

貴方は


私の顔も見ず

私に触れる。



素直に触れられないのなら

触れないで。

甘い期待をさせないで。

出来っこないのに

”もう一度”を期待させないで。


貴方の

背中や声を懐かしみ

貴方のその手に愛おしさを感じる。

貴方の

意地悪な仕草や何気ない気遣いに

私は恋しさと寂しさを感じる。


嗚呼

私まだ貴方を好きなままだったのね。

嗚呼

私まだ区切りを付けきれていなかったのね。







”彼女を大切にして”

”自分が彼女の立場なら辛いから辞めよう”


そう何度も言ったのに

貴方は意地悪な笑顔を見せる。

そうしてまた

私の気持ちを拐っていく。

”やられっ放しは嫌なのよ”

”やり返してあげるわ”

そうして私も貴方に触れた。

どうしようもなく触れたかったの。

私一人やられたままは悔しかったの。

くすぐりから甘い方へと移り変わり

二人の体温が上がっていく。

いいえ、

そう思いたいだけで私しか上がっていない。


”貴方いつの間にこんな人になったの”

”私の知る貴方はこんなリード出来なかったのに”


私は必死で

貴方に追い付こうとする。





朝になり

貴方が帰る時間に

貴方を起こすことにさえ幸せを感じ

同時にいなくなってしまう寂しさを感じる。


”彼女さんと幸せになってね”

”次貴方に連絡するときは
仮に貴方のその繋ぐ手が空いた時にするわ”


そう強がって言って駅まで見送り

その後の一人自宅へ帰る時間を

ただただ寂しさと罪悪感に

押し潰されそうになりながら

必死で起き上がり、帰る。



貴方がくすぐるその指先

貴方が甘えるその声や言葉

貴方が悪戯に笑うその笑顔

今私の頭は貴方だらけなの…。


貴方が抱き締めるその力

貴方の少し高い体温

そして

貴方の甘い柔軟剤の香り

どうしようもなく貴方だらけなの…。



せめて今だけ

過ごせる今だけ

過ごせた今だけ

貴方の事を想わせて。


fin.