いつ、誰にもらったか覚えていないその写真には、
ピンクが目立つカラフルな色の帽子、紫色のマフラー、紺色の上着を着た後ろ姿が映っている。
それは、大学の合格発表日。
確実に場違いなその姿の一方で、
遠くの大学に1人で来て知り合いがいない不安と、もうすぐ人生の今後が決まるという瞬間に緊張感を感じられた。
いまいち馴染めなかった高校生活。受験前には成績がだいぶ落ちてしまった私が大学入学試験合格発表の日、奇跡的に自分の受験番号を見つけた場面だった。
その写真に写った私は後ろ姿だったから、表情は見えない。しかし、私はその瞬間をよく覚えている。
知らず知らずのうちに涙が出て、手が震えていた。
信じられないなか、心のどこかではわかっていた。
私はこの大学と縁がある。
成績は満たないけど、なぜか受かると思っていた。
そして、そこから始まる4年間が私の人生の全てだったと言えるほど、その日々の記憶が私の人生の中で一番明るく輝いている。